形成外科と眼科のどちらを受診?
保険適用の眼瞼下垂症手術を解説
なんばにしわき形成・美容クリニック
(大阪市浪速区/なんば駅)
最終更新日:2024/11/15
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「鏡を見るとまぶたが垂れている上に、視界が悪い」「なんだか物が見づらい」。年齢を重ねてそんな悩みが生じても、「年のせい」と放置していないだろうか。まぶたが下がることで視野が狭くなるなどの症状が現れる眼瞼下垂症は、改善が期待できる保険適用の手術がある。これまで多くの眼瞼下垂症の手術を手がけてきた「なんばにしわき形成・美容クリニック」の西脇仁院長に、眼瞼下垂症の症状のほか、形成外科と眼科のどちらを受診すべきか、手術の流れ、同院の治療のこだわりなど、眼瞼下垂症について解説してもらった。
(取材日2024年10月31日)
目次
保険適用? 形成外科と眼科のどっちがいい? まぶたが下がる「眼瞼下垂症」とその手術を解説
- Q眼瞼下垂症とはどのような病気ですか?
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A
眼瞼下垂症とは、まぶたが下がり視野が狭まる病気です。主な原因は加齢やコンタクトレンズの着脱の際にまぶたを触ることにより、まぶたの皮膚がたるんだり、まぶたを引っ張る筋肉の動きが悪くなって緩んだりすること。加齢が原因といっても30代後半くらいから、コンタクトが原因なら20代からまぶたが下がり始めることも珍しくありません。またアレルギーなどで目をこする癖のある方も、まぶたの皮膚が伸びてたるんでしまうこともあります。まぶたの左右差に気づいたり、人から「眠そうな表情だ」と指摘されたりして受診する方も。視野が狭くなるため無意識に顎を上げて生活するようになることから、肩凝りや頭痛の原因になることもあります。
- Q眼瞼下垂症の日帰り手術は保険が適用されますか?
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A
眼瞼下垂症手術は保険適用されます。まぶたが下がり視野が狭まって日常生活に支障がある、手術方法は異なるものの生まれつきの先天性眼瞼下垂症である場合などが手術の対象です。具体的にいうと、まぶたが黒目の上のラインにかぶさっている状況ですね。まずは形成外科などを受診してご相談いただき、手術の適用かどうかをご確認いただきたいですね。なお眼瞼下垂症は、自己免疫疾患の一種である重症筋無力症に見られる症状の一つでもあります。日によって症状が変化する「日内変動」がないかを確認しながら、眼瞼下垂症の裏に別の病気が隠れていないかを丁寧に診察しています。
- Q眼瞼下垂症は眼科、形成外科のどちらを受診すべきですか?
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A
顔面領域の疾患も扱う形成外科は、メスの入れ方や縫い方に特有の方法があり、審美性・機能性のいずれをも重視した治療に努めているのが特徴です。私は眼瞼下垂症の手術に取り組んできた症例が多く、また筋肉の解剖についてもより深く学んできたという自負があります。体表の手術という部分では形成外科にご相談いただくことをお勧めしたいですね。一方、眼科は眼球に関する専門家であり、眼瞼下垂症で起こり得る開瞼障害・閉瞼障害によるドライアイなどへの対応は眼科領域です。どちらかを選ぶというよりは、形成外科と眼科が緊密に連携して治療を進めていく必要があると考えています。
- Qどのような流れで手術を進めていくのでしょうか?
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A
お顔の視診や触診にて眼瞼下垂症の程度を評価し、治療が適用されるかどうかを含めて診察します。手術を決断された場合は、術前検査として血液検査を行い、手術当日は切開箇所やデザインなどを患者さんのお顔に書き込み、実際に確認してもらってから手術室へ。お顔を消毒の上、再デザインして、局所麻酔にて手術を実施します。眼瞼下垂症には、片方のまぶたを上げると、もう片方が下がる「ヘリングの法則」があるため、当院では必ず両まぶたの手術を同時に行っていますね。手術後は術部を冷やしてからご帰宅いただき、翌日の診察、約1週間後に抜糸でご来院いただきます。問題なければ1ヵ月後、3ヵ月後、半年後……と通院頻度は少なくなります。
- Q眼瞼下垂症手術を行う際に、先生が重視していることは何ですか?
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A
モットーは機能性はもちろんのこと、「ナチュラルに仕上げる」ことです。オーソドックスかつ年齢相応の美しさになるよう配慮した眼瞼下垂症手術を追求しています。手術中は麻酔の処置を適切に行ってなるべく痛みを感じないように、一方で麻酔を最小限に抑えることで術後の腫れや痛みが早く引くよう、麻酔を微調整しているのもこだわりです。加えて、目の周辺の手術ということで不安に思う方もいらっしゃるため、しっかりとコミュニケーションを取るよう心がけ、手術中もお声がけするなどリラックスしていただけるよう心を配っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはしみのケア/5mm以下1個7700円、できもののケア(ほくろ・汗管腫・血管腫・脂腺増殖症)/1ヵ所 1mm3300円(手術の場合は保険適用)