痛みの原因や部位を突き止める
エコーを用いたリハビリテーション
慶友川口駅前整形外科
(川口市/川口駅)
最終更新日:2024/11/15


- 保険診療
膝、腰、肩などに痛みがあるとき、整骨院のマッサージなどを頼ってしまう人も多いかもしれない。しかし、「やはり整形外科できちんと診断を受けてリハビリテーションをしてほしい」と注意を呼びかけるのが「慶友川口駅前整形外科」の小川祐人先生だ。「すでにクリニックに通っていたとしても何ヵ月も改善しない場合は治療方針の見直しが必要」と高橋世賢先生と声をそろえる。2人は長年にわたり大学病院や総合病院に勤務してきた整形外科のスペシャリスト。エコーガイド下で痛みを引き起こしている部位をピンポイントで特定し、理学療法士たちとタッグを組んで治療とリハビリを実施。痛みの緩和・改善に努めている。そもそもなぜ痛みの治療にリハビリが必要なのかなど、基本的な知識から小川先生と高橋先生に詳しく教えてもらった。
(取材日2024年10月26日/情報更新日2024年11月1日)
目次
整形外科で医師の診断を受け、理学療法士によるリハビリを習慣にして筋力維持を
- Q痛みの改善を図るのに、なぜリハビリが必要なのでしょう。
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A
▲膝、腰、肩などに痛みがあれば、専門の医療機関に相談しよう
【小川先生】五十肩(肩関節周囲炎)や変形性膝関節症、坐骨神経痛、腰部椎間板ヘルニアなどで痛みがあるとき、消炎鎮痛剤、湿布、関節内注射などの薬物療法を行います。しかし、薬だけでは痛くて動かせなかったことによる血行不良や筋力低下、関節のこわばりなどのリカバーは望めません。そこで運動療法などのリハビリが必要になってくるのです。
【高橋先生】もし、薬物療法だけで治療を試みるとするならば、薬の量も種類も非常に多くならざるを得ません。リハビリを併用すれば薬物の使用を最小限に抑えることが期待でき、腎機能傷害や肝機能障害の予防につながるという意味でも、欠かせないものなんですね。
- Qリハビリを始めるタイミングも大事と聞きました。
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A
▲患者の不安な気持ちに寄り添い、丁寧な診察を行う
【小川先生】例えば、けがをした直後などは関節が炎症を起こしている状態です。いったん薬物療法で急性期の炎症の鎮静を図ってからリハビリに移行するのが望ましいでしょう。その後、こわばった関節の可動域の拡大や筋力の回復、血行の改善を促すことを目的にリハビリを開始します。
【高橋先生】けがや病気を引き起こす一因になっている体の間違った使い方を修正するのもリハビリの一つの目的です。お悩みの方が多い肩凝りを例に挙げますと、最近は中高年だけではなく10代や20代の訴えも少なくありません。放置したままでは頭痛や吐き気などが現れることもあるので、理学療法士が正しい姿勢を指導し、迅速な改善をめざします。
- Qこちらには複数人の理学療法士が常駐しているとか。
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A
▲広々としたリハビリテーション室を備えているのも大きな強み
【高橋先生】当院のリハビリルームはゆったりとしていて、クリニックレベルではなかなかない広さです。ベッドは1台ずつ十分な間隔を開けて複数台設置し、同時に何人もの方が伸び伸びと運動できるようにすることにもこだわりました。現在は常勤の理学療法士が3人いて、マンツーマンでじっくりと運動療法を行います。
【小川先生】理学療法士はベテランも若手もいますが、全員が確かなスキルを持っています。スポーツ障害のリハビリも得意としているので、スポーツでのけがや動作の改善を図りたい方もご相談ください。また、今後、患者さんのニーズがあればさらに理学療法士を増やしたいと考えています。
- Qリハビリルームにはどのような機器を置いていますか?
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A
▲理学療法士とタッグを組み、体づくりのサポートを行う
【高橋先生】超音波機器、温熱治療器、波動型の医療用マッサージ器、低周波治療器、干渉波治療機などの先進機器を完備しています。どれも手技だけでは届かない体の深部に作用し、血行を促進したり筋肉をほぐしたりするよう働きかける機器です。運動療法と組み合わせることで、運動器のパフォーマンス向上が期待できます。
【小川先生】リハビリを効率的に進めるため、エコーガイド下でのトリガーポイント注射も可能な体制を整えています。これは医師でなければできないのですが、診察室の向かいにリハビリルームがあるので連携はスムーズです。逆に私たちが重点的にリハビリしてほしい場所を理学療法士に伝えることもあります。
- Q患者さんがリハビリを続けやすいようどんな工夫をしていますか?
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A
▲どんな小さな悩みでも気軽に相談してほしいと話す
【小川先生】患者さんのリハビリのモチベーションを維持するには、機能の回復や症状の改善を実感していただくのが一番だと思うんです。そのために、まずエコーで痛みの原因となっている場所をピンポイントで突き止め、重点的にリハビリを行うようにしています。めざすゴールに向けて着実にリハビリが進んでいると感じていただくことを大切にしているからこそ、リハビリが必要ないケースで無理にお勧めするようなこともありません。
【高橋先生】患者さんの訴えにスタッフ全員で真摯に耳を傾けることも大事にしています。すでにどこかでリハビリに取り組んではいるものの手応えを感じられないというときにも気軽にご相談ください。