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金森 圭司 院長の独自取材記事

広尾かなもりクリニック

(港区/広尾駅)

最終更新日:2020/04/01

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広尾駅3番出口から徒歩30秒の好立地にある「広尾かなもりクリニック」。2010年4月に開業した同院は、地域にしっかりと根を下ろし、内科から産婦人科、エイジングケアに至るまで、地域住民の幅広い医療ニーズに応え、信頼を集めている。院長の金森圭司先生は、プロの音楽家から医師に転身した異色の経歴の持ち主。「患者さんに喜んでいただけるような、心のこもった血の通った医療を行っていきたい」と語る金森先生が患者に向けるまなざしは、どこまでも温かく、優しい。そんな金森先生に、音楽家から医師へ転身したきっかけ、診療への思い、プライベートの過ごし方などを聞いた。
(取材日2011年12月6日/再取材日2017年8月30日)

誰もが気軽に相談できる地域のかかりつけ医をめざして

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

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地域に密着した医療機関として、産まれる前の胎児から小児、高齢者まで、年齢・性別を問わずどなたでも、健康や病気に関する悩みを気兼ねなく、なんでも相談することができる「かかりつけ医」であるように心がけています。そのための工夫として予約制を導入し、患者さんをなるべくお待たせしないようにするとともに、診療時間を十分確保して、患者さんの訴えやお話はすべて伺うように心がけています。

女性にとって身近な医療機関で産婦人科まで診てもらえるのはうれしいですね。

産科については、当院で妊婦健診を妊娠34週頃まで行い、日本赤十字医療センターや愛育病院などでお産をする病診連携体制を整えています。もちろん日赤や愛育病院以外でも、里帰り分娩も含め、患者さんが希望されるすべての病院へのご紹介が可能です。一方、婦人科領域では、更年期障害に対する「ホルモン補充療法」に力を入れています。女性は50歳前後を境に女性ホルモンが急に低下することで、のぼせや火照りといった症状のほか、コレステロール値が高くなったり、骨が弱くなったり、不安や不眠になったり、皮膚や粘膜が薄くなったりすることがあります。ホルモン補充療法とは、女性ホルモンが含まれた飲み薬や貼り薬で、減少した女性ホルモンを補うことにより、それらの症状を改善するための治療法です。

更年期障害が治療可能であることを知らない方も多いのでは?

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そうですね。最近やっとマスコミでも取り上げられることが多くなり、認知されてきてはいますが、日本でホルモン補充療法を受けている人の割合はまだ100人に1人か2人と、欧米の3〜4割には遠く及ばないとされているのが現状です。ホルモン補充療法については、治療費はほとんど健康保険でカバーすることも可能です。閉経後早期にこの治療を受けておくことで、将来にわたるさまざまな健康障害の発生を予防あるいは軽減することが期待できるのですから、患者さんにとっても国家予算にとっても非常にコストパフォーマンスの良い治療法でもあるのです。更年期障害にお悩みの方もお悩みでない方も、ぜひ気軽に相談していただきたいと思います。

プロの音楽家として音楽で患者を癒やす活動も

音楽家の顔もお持ちですが、どのようなご家庭で育ったのですか?

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両親は医師でも音楽家でもありませんでした。ただ、音楽好きな母の影響で4歳からバイオリンを習ってはいましたが、当初は音楽家になる気はなく、大学は外交官に憧れて慶應義塾大学法学部政治学科で外交を専攻しました。ところが大学でオーケストラに所属し、指揮者やコンサートマスターとして活動するうちに、だんだんと音楽の魅力にはまったんですね。大きな転機となったのは、世界各国から選ばれた音大生で構成されるオーケストラに当時の文化庁から派遣され、首席奏者を務めたこと。異なる宗教や政治思想、言語、習慣、文化を持つ人たちが、音楽によって一瞬にして気持ちを通わせるのを目の当たりにして、世界の人々と仲良くなるのに外交は確かに有効な手段ではあるけれど、音楽にはそれ以上の力があると感じ、プロの音楽家の道を歩む決意をしました。

音楽家から産婦人科の医師に転身されたきっかけは?

慶應大卒業と同時に東京藝術大学に入学し、日本を代表するプロのオーケストラでバイオリンを弾いたり、アマチュアオーケストラの指揮をしたりして音楽家として数年間生計を立てていました。医師になろうと思ったのは、家族が病気になり、「音楽だけで人を幸せにすることはできない」と感じたことがきっかけです。病気になった家族の治療をただ医師にお願いするだけで、自分は何もできないのが嫌だったのだと思います。それで30歳の時に医師を志し、医学部に再入学しました。医学部卒業時、産婦人科を選んだ一番の理由は、「赤ちゃんをとりあげる」というハッピーな要素がある診療科だったからです。また、せっかく医師になるのだから全身を診察することができて、手術もできる、なんでもできる診療科に行きたいという思いもありました。

音楽活動が医療に生かされている点はありますか?

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私は現在、医師や音楽療法士で構成される2つのカルテット(弦楽四重奏)で演奏したり、世界50ヵ国約1200人の医師が登録するオーケストラのコンサートマスターとして世界各国で演奏したりしています。また、各地のオーケストラの指揮をすることもあります。医師たちが演奏することで、普段の医療とはまた違った方向で患者さんを元気にする事ができて、とてもやりがいを感じています。また、演奏をする側の自分たちも元気になることができ、音楽療法というのは演奏を聴く側もする側も両方に当てはまるのだなあというのが最近の実感です。クリニックでの診療活動がもちろんメインではありますが、こういう演奏活動も今後も続けていきたいと思っています。

定期的な検診とワクチンで子宮頸がんの予防に努める

休日はどのように過ごされているのですか?

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クリニックの休診日には、特別養護老人ホームの往診に行ったり、会社の産業医をしたり、学校の校医をしたりもしています。また、港区医師会に入会し、現在はいろいろな会議に出たりすることで、単に自分の専門の医療をするだけでなく、地域全体の住人や行政のニーズに応えたり、また将来の日本の医療について考えたりすることの重要性がわかってきたように思います。開業する前、大学病院や総合病院の勤務医として働いていた頃に比べると、より視野が広がり、より多くの患者さんの役に立っている気がしています。

バイオリンの練習をされることはないのですか?

最近はバイオリンを練習する時間は普段はほとんどなく、出演依頼があったらその直前に練習するくらいですね。休日には友人たちと飛行機を操縦したり、船に乗ったりすることもたまにあります。実は飛行機とか、ヘリコプターとか、乗り物が大好きなんです。空には「男の子の夢」みたいなところがあるじゃないですか。飛行機の操縦免許は、医学部学生時代の夏休みに取りました。他にも宇宙航空環境医学を学び、パイロットの健康管理などを行う専門の資格(国土交通省指定航空身体検査医)も取得し、現在もパイロットの健診をすることもあります。将来は、飛行機を操縦して離島やへき地などの医療過疎地への医療協力ができるようになれたらと考えています。東日本大震災のときは、自分の車を運転して医療協力に行きましたが。

最後にこの記事の読者へメッセージをお願いします。

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ぜひ定期的に子宮頸がん検診を受診していただきたいと思います。子宮頸がんはある程度は予防することができるのですが、検診の受診率が低いことや、原因ウイルスであるヒトパピローマウイルスの感染が広がっているために、20〜30代の患者さんが年々増加しています。早期に発見すれば予後が良いがんですので、検診を受けることが何より大切です。また、子宮頸がんワクチンの接種による予防も有効な手段です。ワクチンの効果は性交渉の経験がない方がより期待できるといわれていますが、性交渉の経験があっても一定の予防効果が期待できる場合があります。また、生理痛がひどい月経困難症や子宮内膜症の治療薬として、近年、低用量ピルの有用性がさらに注目されています。ピルは飲み忘れがなければ、避妊に期待できるため、望まない妊娠を防ぐという意味での利点もあります。生理痛がある方は一人で悩まずに、相談にお越しいただきたいと思っています。

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