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糖尿病は心筋梗塞や狭心症の危険因子
循環器の専門家による治療を

田中内科ハートフルクリニック

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2024/06/13

田中内科ハートフルクリニック 糖尿病は心筋梗塞や狭心症の危険因子 循環器の専門家による治療を 田中内科ハートフルクリニック 糖尿病は心筋梗塞や狭心症の危険因子 循環器の専門家による治療を
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高血圧症や脂質異常症が狭心症や心筋梗塞などの心疾患のリスクとなることは知られているが、それらよりもはるかに糖尿病のほうが心疾患を引き起こしやすく、再発にもなりやすいということはあまり知られていない。「勤務医としてカテーテル治療にも多数関わってきましたが、糖尿病のコントロールが悪い方ほど、狭心症や心筋梗塞などの再発はかなり高い傾向にありました」と話すのは、「田中内科ハートフルクリニック」の院長で、日本循環器学会認定循環器専門医の田中伸明先生。これまでの経験で学んできたことを、まだ生活習慣病のごく初期の患者に広く周知し、心疾患まで進んでしまう人を一人でも減らしていきたいと意気込む。糖尿病と心疾患の関連性や同院の治療方針などについて田中院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2024年5月29日)

心疾患の大きな原因とされている糖尿病。患者の負担を減らす工夫を取り入れ、治療を続けやすい環境を整備

Qこちらでは生活習慣病の治療に力を入れておられるとか。
A
田中内科ハートフルクリニック 気になる生活習慣病の相談も気軽に行える

▲気になる生活習慣病の相談も気軽に行える

高血圧症や脂質異常症、痛風、糖尿病、メタボリックシンドロームなどは、狭心症や心筋梗塞などの心疾患を引き起こす原因となります。つまり生活習慣病の方は心疾患の予備軍といえるのです。私は勤務医時代、カテーテル治療を専門に行ってきましたが、生活習慣病の治療の有無が心疾患の発症に大きく影響を及ぼしていることを実感してきました。私が開業した理由に、心疾患の原因の部分から患者さんとしっかり向き合いたいという思いがあります。そのためにもぜひ会社の健康診断や市の特定健診などを受け、専門の医師とともにご自身の健康を継続的に考えてほしいと思います。特定健診は当院でも受けられますのでお気軽にご相談くださいね。

Q糖尿病治療に特に注力されているのはなぜでしょうか?
A
田中内科ハートフルクリニック 心疾患の予備軍患者を減らすためにも、糖尿病治療にも注力

▲心疾患の予備軍患者を減らすためにも、糖尿病治療にも注力

糖尿病の方のほうが、高血圧症や高脂血症などに比べ、心疾患の罹患率がとても高い傾向にあるからです。糖尿病患者さんの血管は他の生活習慣病患者さんよりもかなり弱々しくなっており、糖尿病が悪いほど狭心症や心筋梗塞を何度も繰り返す傾向にあります。言い換えると、糖尿病のコントロールが上手な方ほど、心疾患の再発率が低い。ですから心疾患と糖尿病はセットで治療する必要があるんです。また、糖尿病がある方のLDLコレステロールの管理目標値は、糖尿病でない方に比べてかなり厳しく設定されています。それほどに糖尿病は血管に大きな影響を与え、心疾患に直結しているというエビデンス(医学的根拠)も多いのです。

Qこちらで行っている糖尿病治療の特徴を教えてください。
A
田中内科ハートフルクリニック 血圧や血糖値の計測を行い、運動や生活習慣を見直すことが大切

▲血圧や血糖値の計測を行い、運動や生活習慣を見直すことが大切

合併症を起こさないよう臓器を守ることを糖尿病治療の目的にしているからこそ、薬を選ぶ際には血糖コントロールをすることと同時に、同じ薬で腎臓などの臓器や血管などを保護できないかと意識して選んでいます。また、糖尿病は継続が鍵。治療を継続しやすいよう、例えば、ご自宅での血糖値の計測や、運動療法のご提案についても工夫をしています。運動療法は、ただ運動しましょう、と言われてもどんな運動がいいのか? 良くなっているのか?と迷われる方もいます。当院では、身体の数値を確認し、どの箇所をどんな運動で取り組むといいのかを具体的にご提案し、数値の変化をお伝えすることで前向きに取り組み続けていただけるようにしています。

Q糖尿病と関連の深い睡眠時無呼吸症候群の治療も行っていますね。
A
田中内科ハートフルクリニック 生活習慣病の40歳以上の男性には睡眠中の無呼吸検査を勧める

▲生活習慣病の40歳以上の男性には睡眠中の無呼吸検査を勧める

睡眠時無呼吸症候群の背景には、メタボリックシンドロームや高血圧症があり、心疾患のリスクが高いため、特に男性は40歳を過ぎたら一度睡眠時無呼吸症候群の検査を受けてほしいですね。また、血圧コントロールに難渋している理由が睡眠中の無呼吸が原因だということも。当院は無呼吸症候群の治療として、睡眠時に気道を広げるCPAP療法を行います。治療を卒業することは簡単なことではありませんが、私たちも卒業をめざして治療を行います。また治療を受けること自体が前進であり、たとえ途中で治療をやめたとしてもその経験は決して無駄にはなりません。全力でサポートするので、治療をむやみに怖がらず、ぜひ一歩踏み出してみてください。

Q生活習慣病の治療を行う際に心がけていることは何でしょうか?
A
田中内科ハートフルクリニック 患者一人ひとりにった治療を選択することが大事だと語る院長

▲患者一人ひとりにった治療を選択することが大事だと語る院長

服薬にしろ、機器の導入にしろ、患者さんの意思を尊重し、医師として医学的に正しい情報を提供しながら、その方にふさわしい治療を提案することです。長く心疾患や生活習慣病の治療に携わって感じるのが、どうしても患者さんは治療に及び腰になることです。私も服薬は苦手なほうなので、そのお気持ちは十分に理解できます。とはいえ、エビデンスのある治療を受けないというのは食わず嫌いのようなもので、循環器専門医としては非常にもったいないと考えています。治療法が自分に合わないと思うのならば私たちも無理強いすることはありませんが、患者さんの治療にチャレンジするお気持ちにはしっかり寄り添っていく考えです。

ドクターからのメッセージ

田中 伸明院長

「以前血圧の高さを少しだけ指摘されたことがあるから、今の状態を知りたい」というようなごく初期の状態から来ていただくのが、将来を考えても、治療の選択肢の多さとしても、一番望ましいと考えています。早ければ早いほど生活の制約も少なくなりますから、過度に服薬や治療に不安にならずに、ぜひ気になったタイミングでご相談にいらしてください。治療も一つのやり方だけをずっと続けるのではなく、患者さんお一人お一人に合ったやり方をその都度見つけていくのが当院の治療スタンスです。お互いに考え方や意見を伝え、また先進の医療情報を取り入れながら、ご自分に合った良い治療に出会えるように、ぜひ一緒に考えていきましょう。

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