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高昌 秀安 院長の独自取材記事

新中野なべよこ内科

(中野区/新中野駅)

最終更新日:2024/09/27

高昌秀安院長 新中野なべよこ内科 main

新中野駅から徒歩3分の場所にある、古くから「なべよこ」の愛称で親しまれてきた鍋屋横丁。昭和のムードが漂う商店街の一角に建つ複合型マンションの3階に「新中野なべよこ内科」はある。院長の高昌秀安先生は大学病院などで20年以上にわたり診療にあたってきた循環器内科のエキスパート。心不全で救急搬送されてきた患者へのカテーテル治療などを数多く手がける中、「こうなる前にできることがもっとあるはず」と思い開業を決意した。開業後は腎臓内科を専門とする医師とともに、合併症や生活習慣病にも目を光らせる。一つ一つ言葉を選びながら丁寧に答える高昌院長の姿から、日々の診療の中で根気強く患者に寄り添う姿勢が見えた。インタビューでは地域のために貢献したいという高昌院長の思いを詳しく聞いた。

(取材日2024年6月26日)

相談しやすい医師としてプライマリケアに尽力

まず、医師をめざしたきっかけをお聞かせください。

高昌秀安院長 新中野なべよこ内科1

父が外科の勤務医で、夜中に呼ばれてすぐに病院に駆けつける姿をいつも近くで見ていました。そのことから少なからず、父の影響はあると思いますね。また小学校の理科の授業で初めて人体について学んだ時、なぜか心臓に魅了されたのもよく覚えています。血液が入って出ていくというシンプルな臓器ですが、なぜこのような仕組みになっているのかなど興味は尽きませんでした。そうした経緯から医師をめざし杏林大学医学部に入学し、いろいろな診療科を実習で回り多様な領域を学びましたが、やはり心惹かれたのは循環器でしたね。中でも外科的な要素もあるカテーテル治療に携わりたいと考えるようになりました。

大学卒業後のご経歴についても教えていただけますか。

大学卒業後は杏林大学医学部付属病院、立正佼成会附属佼成病院(現・杏林大学医学部付属杉並病院)で合わせて20年以上、日本循環器学会循環器専門医として勤務してきました。集中治療管理を必要とする心臓病手術の他、外来では慢性心疾患やその原因でもある生活習慣病の管理にも携わりました。中でも注力していたのがカテーテル治療です。心不全などで病院に運ばれてきたときはかなりの重症だとしても、術後は歩いて帰宅できるまでの回復もめざせるのがカテーテル治療の特色でもあります。感謝の言葉をいただく機会もあり、やりがいを感じていました。一方で、「なぜここまで放置してしまったのか」という症例も数多く診るうちに、より患者さんに近い町の中で診療にあたりたいと考えるようになったんです。

開業に至った思いを詳しく聞かせてください。

高昌秀安院長 新中野なべよこ内科2

勤務医時代の経験から、がんなどと同様に心臓や血管の病気を未然に防ぐには、誘因となる生活習慣病の早期発見・治療、さらには管理を継続していくことが重要だと考えました。また患者さんに、ご自身の病気に対する理解を深めてもらうことも欠かせないとも考えました。そのためには外来に特化した町のクリニックで、「相談しやすい循環器専門医」として患者さんと向き合うことが必要だと思い、開業に至ったのです。新中野を選んだのは以前の勤務先に近いというのもありますが、昔から鍋屋横丁の雰囲気が好きだったからです。少しレトロで、下町のような雰囲気が残っているのがいいですよね。高齢の方も多いエリアですが、地域に根差して皆さんのお役に立てればと思っています。

デジタルツールを活用して大病の予防に力を注ぐ

循環器内科だけではなく腎臓内科も標榜しているのですね。

高昌秀安院長 新中野なべよこ内科3

ええ。循環器疾患から腎不全になったり、透析導入後に不整脈を起こしたりと、循環器と腎臓は合併症も多いので、循環器内科と腎臓内科で連携しながら患者さんを診ていきたいと考えています。循環器内科では生活習慣病の管理も含め、心疾患への投薬治療などを行っています。さらに高度な治療が必要ならば、知り合いの医師も多く、密に連携している杏林大学医学部付属病院などを迅速にご紹介させていただきますのでご安心ください。また、腎臓内科では軽度の腎機能低下を起こしている方が、進行して透析に至らないようにするための診療なども行っています。

「ウェアラブルデバイス」も活用しているそうですね。

不整脈の中には脳梗塞の大きな原因である心房細動などもあるので十分に注意が必要です。心房細動のサインとして動悸が挙げられますが、高齢の方などはほとんど自覚症状がありません。そのため検査が非常に重要で、当院でも24時間ホルター心電図の貸し出しを行っています。しかしたとえ丸一日かけたとしても、検査中に不整脈が出なければ検知できないのが難点。一方、心電図機能つきの手首や腕などに装着するコンピューターデバイス・ウェアラブルデバイスを毎日装着していれば、不整脈の発見率向上につながり、深刻な心疾患や脳疾患を防ぐことが期待できます。ウェアラブルデバイスからの通知が来たときは、すぐに当院を受診してください。

患者さんと接するときに何を大切にしていますか。

高昌秀安院長 新中野なべよこ内科4

まず患者さんのお話にしっかりと耳を傾けることです。例えば何かしらの循環器疾患を抱えている患者さんは血圧も高く、食事に気をつけたり運動をする習慣をつくったりと、生活習慣を見直す必要がある場合が多いです。心臓の病気があると運動は控えるべきだと思いこんでいる患者さんも多いのですが、加齢により心身が弱った状態・フレイルの予防のためにも、無理なくできるエクササイズを少しずつ増やしていくように提案しています。また生活の改善点を見つけるためには雑談も大事です。そうとはいっても一度の診察ですべてを知るのは難しいので、患者さんが長く通っていただけるように配慮して、関係を深めていくことも大切にしています。

循環器内科と腎臓内科を軸とした幅広い内科診療

今後の展望についてお聞かせください。

高昌秀安院長 新中野なべよこ内科5

現在は主に私が1人で診察を行い、非常勤で腎臓内科の先生などが来るという体制になっています。ゆくゆくは2人体制にしたいという思いもあり、診察室も2つ作りました。またウェアラブルデバイスの他にも新しいデジタル技術は積極的に取り入れていきたいと考えています。例えば血圧を管理するアプリケーションなどを導入できないか検討中です。自宅で日々の血圧を入力すると、その日に取り組むべき課題を提案してくれるといった機能があれば、患者さんの健康維持へのモチベーション向上にもなるでしょうからね。

お忙しい毎日ですが休日はどうお過ごしですか?

子どもがいて、それぞれがサッカーやバスケットボールをしているので、休日は試合の送迎や応援に追われています(笑)。私自身は小学校と大学で水泳をやっていたんですよ。また時間に余裕ができたら、泳ぐ時間もつくりたいと思っています。ちなみにプールでの運動というのは高齢の方にお勧めです。水中なら転倒の心配も少なく、浮力のサポートがありながらほど良い負荷もかかります。泳がなくても、ゆっくりと歩くだけで効果を期待できるのではないでしょうか。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

高昌秀安院長 新中野なべよこ内科6

当院は検査設備にもこだわり、心電図検査やエコー検査の他、動脈硬化検査なども院内でできるようにしています。血液検査では血糖値を評価するHbA1c、心不全のリスクを評価する血中BNPなども、その日のうちにわかるようにしました。エックス線検査装置や視力測定器なども導入し、入社前健康診断など各種検診にも対応できるようにしています。また風邪や腹痛などの一般内科疾患はもちろん、予防接種などでも気軽にご利用ください。「検診でひっかかった」というときはもちろん、「何科に相談したらいいのかわからない」というときにも、まず最初に思い出していただけるようなクリニックでありたいと願っています。

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