外来と訪問診療の両輪で
泌尿器科・内科の疾患をトータルに診る
さつきクリニック立川院
(立川市/立川駅)
最終更新日:2024/06/13


- 保険診療
「大学病院と同等の専門性高い診療を気軽に受けられるクリニック」をめざして、泌尿器科・内科の外来と訪問診療を専門的に提供する「さつきクリニック立川院」。2024年4月に開院したばかりだが、外来では頻尿や残尿感などの排尿トラブルに悩む人や、系列の在宅療養支援診療所「さつきクリニック国分寺院」とも連携して、在宅医療では、通院困難になった方の定期訪問診療やがんの終末期の方のケアなど多くの患者に対応している。院長の舛田一樹先生は、長年、大学病院で泌尿器科医として研鑽を積んできたエキスパート。内視鏡手術やロボット支援手術を数多く経験したほか、大学医局長、医学部学生の臨床指導や講義など幅広く注力してきたという。そんな舛田院長に、同院の体制について解説してもらった。
(取材日2024年5月17日)
目次
専門性の高い泌尿器科診療が強み。在宅医療や女性医師の診療日も設けてあらゆる患者ニーズに対応
- Q泌尿器科・内科の外来と訪問診療を提供されています。
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A
▲院内治療だけでなく、訪問診療にも力を入れている同院
はい、当院は泌尿器科・内科の外来、訪問診療を専門とするクリニックです。内科外来では、発熱や腹痛など急性期疾患から生活習慣病など慢性疾患まで地域のかかりつけとしてフォローしております。また泌尿器科外来では腎がん、前立腺がん、膀胱がんといった泌尿器悪性腫瘍の診断や術後フォローの他、尿路感染症などの膀胱炎や、悪化すると発熱をきたす腎盂腎炎や急性前立腺炎の方などもいらっしゃいます。特に泌尿器科に関しては年齢を重ねるにつれ、何かしら排尿のトラブルが生じやすく、尿路カテーテルを必要とする方もおり、訪問診療では通院できない患者さんにご自宅や施設に訪問して定期交換を行うほか、内科的疾患も含めて診療しています。
- Qカテーテルの管理には専門的な知識や技術が必要なのですね。
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A
▲尿路カテーテルの交換や管理についても高い専門性がある舛田院長
在宅療養をされている方で、医療的な処置の中で一番多いケースといわれているのが、膀胱などに留置した尿路カテーテルといわれています。そうした患者さんは定期的に交換が必要になりますが、例えば、前立腺が肥大してカテーテル交換が難しい方や、腎臓に直接カテーテルを留置する腎瘻と言われる管が入っている方が一定数いらっしゃるのです。当院ではそのような場合も対応することができます。また、カテーテルはしっかり管理しないと、発熱したり、尿が濁る、管が詰まる、管により尿道に亀裂が入るなどトラブルが起こるケースが少なくありません。トラブルを予防するためには、カテーテル管理を得意とする泌尿器科医の対応が必要といえます。
- Qなぜ泌尿器科と内科の両方に対応されているのでしょう?
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A
▲患者との対話を大切にし、全身の総合的な診療をめざす
頻尿や夜間頻尿、残尿感や血尿といった排尿トラブルの原因はさまざまあり、例えば過活動膀胱や前立腺肥大症、尿路結石などが泌尿器科疾患として有名ですが、その中に内科の疾患が原因となる場合があります。夜間頻尿があって検査をしてみたところ、泌尿器科的な疾患はなく、糖尿病や高血圧症、睡眠時無呼吸症候群、腎不全などが原因であったというケースがあります。また発熱に関しても、腎盂腎炎や急性前立腺炎など尿路系が発熱の原因であることがあります。ですから当院では、泌尿器科疾患だけを診るのではなく、内科的疾患も診て、患者さんの健康をトータルで考えることを重視しています。
- Q系列のさつきクリニック国分寺院とも連携していると伺いました。
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A
▲連携病院もあり、必要な場合はスムーズに紹介してもらえる
在宅療養支援診療所であるさつきクリニック国分寺院と協力体制を敷いており、泌尿器科以外の専門的な診療が必要な場合、院内にテレビ電話のようなシステムを使って常に連絡が取れる体制があるため、国分寺院のドクターに迅速に相談できます。国分寺院のドクターは泌尿器科以外の専門家もおり、また違った視点で患者さんを総合的に診ることができます。また、訪問診療に関しても国分寺院に依頼があったけれど、当院のほうが距離が近いとか専門性が必要といった場合などは、当院のスタッフが訪問するケースもあります。国分寺院と連携して、専門分野や場所、その時々の状況によって、臨機応変に対応できる体制を整えております。
- Q泌尿器科は「恥ずかしい、通いづらい」と感じる方も多いのでは?
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A
▲患者が普段通り排尿するだけで尿流率と尿量が測定できる
そうですね。若い方の性感染症などはそのような傾向があるかと思います。最近では特に梅毒が年々増加しており、当院ではクラミジア感染症や淋病などによる尿道炎の他、尖圭コンジローマや単純ヘルペス(性器ヘルペス)などにも対応できる設備を整えております。また、尿失禁などは恥ずかしいと感じて受診を控える方もいるかと思います。尿失禁といっても、骨盤底筋の緩みによる腹圧性尿失禁や排尿障害による溢流性尿失禁の他、小児では夜尿症などとさまざまです。そのため、あらゆる患者さんが少しでも受診しやすいように、非常勤で女性医師が診療を担当する日を設けたり、立川駅から近くて1階である立地などのバリアフリー環境も整えました。