不安・苦痛に「さようなら」を
同日に行える胃・大腸内視鏡検査
さがみ野やまなクリニック
(海老名市/さがみ野駅)
最終更新日:2024/07/23
- 保険診療
がんをはじめ、胃や食道、大腸の病気の早期発見に有用なのが内視鏡検査だ。胃の内視鏡検査(胃カメラ)では胃がんや胃潰瘍はもちろん、逆流性食道炎の診断にも役立つ。大腸内視鏡検査(大腸カメラ)では、大腸がんや、がんにつながる大腸ポリープの発見に有用で、場合によってはポリープの治療もできる。さらに、若い世代にも目立つ過敏性腸症候群(IBS)や難病の潰瘍性大腸炎の診断にも役立つ。そこで、患者の痛みや苦しさをできるだけ軽減した内視鏡検査の普及に尽力しているのが、「さがみ野やまなクリニック」山名陽一郎院長だ。開業からまだ間がないが、内視鏡検査を希望する患者がとても多いとのこと。楽に受けられる検査を実践して次回の検査につなげ、多くの人の健康を守りたいと意欲的な山名院長に、内視鏡検査について取材した。
(取材日2024年6月25日)
目次
高度な設備と鎮静剤や鎮痛剤の使用で痛みや負担の軽減を図る。がんの早期発見に有用な胃と大腸の内視鏡検査
- Qこちらでは、胃と大腸、両方の内視鏡検査が可能なのですね。
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A
はい。大腸内視鏡検査は、平日14時〜15時、胃内視鏡検査は一般診療と同じ枠で予約を受けつけています。大腸内視鏡検査を受ける方で、胃内視鏡検査も受けたいという場合は同時に実施することができます。また、胃の症状で受診された方で、食事を取られていない場合、胃内視鏡検査枠が空いていればその日のうちに検査を行うこともできます。また当院の特徴は、内視鏡専門の開業医として必要十分な内視鏡検査機器を導入していること。とても明るいライトで奥まで鮮明に見ることができるので見逃しが少なく、さらに特殊な光を当てることで微細な病変も捉えられるようにしています。極細内視鏡を使用するなど検査に伴う苦痛にも配慮しています。
- Q大腸内視鏡検査ではどのような病気の発見に役立ちますか?
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A
大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、まれにクローン病などです。検査で特に異常が見つからないのに下痢などの症状が続く場合は、過敏性腸症候群が疑われます。大腸内視鏡検査を受けるべき症状は、排便時の出血、血便、健診での便潜血反応が陽性、貧血を指摘された・急激な体重減少があった、腹痛・腹部膨満感などおなかの調子が悪い、便秘・下痢・便が細い・しぶり腹などの便通異常です。大腸がんは女性ではがん死亡原因の第1位、男性でも第3位となっていますから、40歳以上で検査を受けたことがない方や、大腸がんの血縁者のいる方、過去に大腸ポリープがあった方などは、ぜひ受けていただきたいと思います。
- Q 大腸ポリープへの対応や、大腸の検査の特徴を教えてください。
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A
見つかった大腸ポリープの数やサイズにもよりますが、可能な場合は内視鏡検査中に、その場で切除していきます。血液をさらさらにするためのお薬を飲んでいて出血のリスクの高い方や、ポリープが大きい場合は、海老名総合病院など専門的な施設にご紹介します。ポリープは放置するとがんになるリスクが高いので、内視鏡検査による早期発見と治療が重要です。大腸内視鏡検査には抵抗を感じる方が多いようですが、当院では、痛みに配慮した安心感を与えられるような大腸内視鏡検査に努めています。実際の検査時間は15分から20分ぐらい。痛み止めのための鎮痛剤やウトウトした状態になるよう鎮静剤を使いますので、苦しさも感じにくいと思います。
- Q 胃の内視鏡検査ではどのような病気の発見に役立ちますか?
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A
胃がん、食道がん、十二指腸がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎、胃ポリープ、逆流性食道炎などですね。胃のポリープは経過観察ということが多いですが、サイズが大きい場合や、がんのリスクがある腺腫が疑われる場合は、組織を採取して生検を行い、必要があれば専門施設に紹介して治療を受けていただきます。検査が勧められるのは、胸焼けがする、食事が胸につかえる、喉に違和感がある、吐き気がある、食欲不振、胃がもたれる・ムカムカする、検診などでピロリ菌感染を指摘された、貧血を指摘されたという場合など。当院では、嘔吐反射の少ない経鼻内視鏡で行いますが、鎮静剤を使って経口で行うこともできます。
- Qできるだけ痛みや苦しさの少ない検査を心がけているのですね。
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A
胃の検査では、検査モニターを見ながらリラックスして会話ができるように、少量の鎮痛剤を用いて検査中の膨満感や圧迫感を感じないようにします。大腸の検査では鎮静剤と鎮痛剤の両方を使い、より苦しさの軽減を図っています。検査前にリクライニングできるベッドに横になっていただき検査を行い、検査後もそのままリカバリールームに移動しますから、患者さんは動く必要はありません。胃と大腸の検査を同時に行う場合もベッドを回転させますので、患者さんが体勢を変える必要はありません。また女性の患者さんの場合は、女性の看護師やスタッフが対応し、下半身にタオルケットをかけるなど安心して検査を受けていただける配慮も心がけています。