鼻詰まりなどの鼻炎症状に
レーザー治療を含めた幅広い選択肢
戸田わらびみみはなのどクリニック
(蕨市/戸田駅)
最終更新日:2024/09/04
- 保険診療
花粉症や副鼻腔炎などで、鼻水・ 鼻詰まりなどの症状に悩む人は多い。「戸田わらびみみはなのどクリニック」の石井健太院長によると、鼻中隔が曲がっている鼻中隔弯曲症、また市販薬の使い過ぎも鼻炎症状の原因になり得るそうだ。同院ではアレルギー性鼻炎に対して、薬の処方、舌下免疫療法、レーザー治療とさまざまな選択肢を提案。レーザー治療は体への負担も少なく、症状の緩和が期待できるという。2024年8月に手術室が完成し、より幅広い日帰り手術が可能となった同院。鼻中隔弯曲症の手術のほか、鼻詰まりの解消のための鼻閉改善手術、鼻のポリープを除去する手術や副鼻腔炎の内視鏡下副鼻腔手術など、すべて日帰りで受けることが可能だ。今回は石井院長に、同院で受けられるレーザー治療や日帰り手術について詳しい話を聞いた。
(取材日2024年8月9日)
目次
鼻詰まりの緩和が期待できるレーザー治療、鼻中隔弯曲症などの日帰り手術など、鼻炎に対する多様な治療法
- Q鼻水・ 鼻詰まりなどの症状はなぜ起こるのでしょうか?
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A
花粉症などのアレルギー性鼻炎で症状が起こるケースが多いですね。それ以外にも、風邪症状の一つとして表れたり、一般的に「寒暖差アレルギー」と呼ばれる血管運動性鼻炎、細菌やアレルギー物質などさまざまな原因で起こる副鼻腔炎、また鼻の左右を分けている鼻中隔が曲がっている鼻中隔弯曲症も、鼻詰まりなどの原因となり得ます。また薬剤性鼻炎といって、市販の点鼻薬を使いすぎることで鼻炎症状が起こることもあるんですよ。血管収縮剤などの成分に依存性が生じてしまっている状態です。心当たりがあれば市販薬の使用を中止して、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。
- Qこちらで受けられる検査や治療について教えてください。
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A
視診では内視鏡などを用いて、腫れ具合や色など鼻の中の状態を確認します。採血によるアレルギー検査やCTでの画像検査を行うこともできます。鼻中隔弯曲症の場合も、確定診断を行うためにCTによる検査を行います。治療法は症状によって異なります。例えばアレルギー性鼻炎では、薬の処方のほか、スギやダニのアレルギーに対して原因物質に免疫をつけていくことをめざす「舌下免疫療法」も選択肢に挙がります。また原因物質を回避できるならば、アレルギーは起こりにくいとも言えるでしょう。それでも改善が難しい場合には、レーザー治療という方法もあります。当院の場合、中学生以上の方ならばレーザー治療を受けることが可能です。
- Qレーザー治療とはどのようなものですか?
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A
鼻の表面にレーザーを照射することで腫れていた粘膜を縮めて、鼻の通りを改善することをめざす治療法です。花粉症、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、薬剤性鼻炎などで鼻詰まりにお悩みの方に主に用います。体への負担が少ないのもメリットですね。程度の差はあれ症状が軽くなることが期待でき、薬の量を減らすもしくは不要になることも望めます。期待できる効果の持続にも個人差がありますが、およそ2~3年。再治療も可能ですし、症状軽減のために毎年受けていただくことも良いでしょう。症状を完全になくすことは難しいのですが、日帰りで受けられて保険が適用となります。
- Qレーザー治療の流れや注意点について教えてください。
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A
まずは検査で症状を確認し、治療の選択肢についてご説明します。レーザー治療を選択される場合には改めて予約を取り、当日は局所麻酔を行います。20分程度待機し麻酔の作用が見込めてきたら、診察室に移動して治療開始。レーザーの照射時間は5~10分程度です。当日は、激しい運動、長時間の入浴、飲酒はお控えください。治療後に鼻詰まりの悪化を感じることもありますが、一時的な浮腫やかさぶたなどによるものですので心配はありません。翌日に様子を確認して、その後は症状やご希望に合わせて対応していきます。できれば1ヵ月程度は、定期的に鼻処置を受けにいらしてください。
- Qレーザー治療のほか、日帰り手術にも対応されているそうですね。
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A
はい。2024年8月に手術室も整いまして、これから日帰り手術に広く対応していきたいと考えています。例えば先に挙げた「鼻中隔弯曲症」は鼻中隔の構造の問題なので、レーザー治療ではなく日帰り手術を行います。そのほか、鼻詰まりの解消のための鼻閉改善手術、鼻のポリープを除去する手術や副鼻腔炎の内視鏡下副鼻腔手術など、当院での日帰り手術が可能です。私は勤務医時代に鼻の手術を多く経験してきましたが、病院では入院手術が主流でした。身近なクリニックでこれらの手術を受けられるのは、患者さんにとっても利便性が良いのではないでしょうか。