便潜血検査で陽性になったらためらわずに大腸内視鏡検査を受け早期発見・早期治療を

Q便潜血検査で陽性になるのはなぜでしょうか。

A

▲大腸内視鏡検査を受けやすいよう工夫を凝らす望月理事長

便潜血検査で陽性になったとしたら、例えば、消化管のどこかから出血している疑いがあります。大腸ポリープや大腸がんにより出血することもありますが、原因はそれだけではありません。潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患によって引き起こされている場合もあります。大腸ではなく痔や小腸の病気由来というケースもありますが、便潜血検査ではどこから出血しているかまではわかりません。このように便潜血検査は精度が高い検査とは言いにくいですが簡易的に実施できるので、国の指針に基づく大腸がん検診の検査法になっているのです。あくまでも、次のステップへの窓口のように考えていただければと思います。

Q便潜血陽性だったら大腸内視鏡検査を受けるべきですか。

A

▲患者に寄り添い、丁寧な説明を行う

ぜひ、早めに大腸内視鏡検査を受けるようにしてください。大腸ポリープや早期の大腸がんは必ずしも出血を伴いません。便潜血検査で陽性になった場合は、大腸ポリープや早期大腸がんに留まらず、すでに大腸がんが進行している可能性もあります。また、痔持ちの患者さんが下血に慣れて油断してしまうと、大腸がん由来の出血を見逃してしまいがちです。一般的に肛門に近いところからの出血ほど鮮やかな赤色ですが、痔なのか直腸の病気なのか見た目だけでは完全に判断できません。「どうせ痔でしょう」と放置せず、日常生活の中で下血があった場合も、一度大腸内視鏡検査をお勧めします。

Q大腸がんのリスクが高いのはどんな人ですか。

A

▲穏やかで優しい口調で話す望月理事長

一般的に、40歳を過ぎると大腸がんの罹患率が高くなる傾向があります。ただし、家族に若年性大腸がんになった方がいる場合は40歳未満で発症するリスクもあるので、より一層注意してください。また、大腸がんの既往歴があると、たとえ完治したとしても再発の可能性があるので慎重に見守っていく必要があります。一度でも大腸ポリープを切除したことがある方、体質的に大腸ポリープができやすい方なども要注意です。また、欧米スタイルの食生活も大腸がんのリスクを高めます。「脂肪の少ない赤身の肉なら健康に良さそう」などと動物性たんぱく質を取りすぎていないか、野菜や果物をバランス良く食べているか見直すようにしましょう。

Q大腸内視鏡検査を受けたいのですが、痛さへの不安が強いです。

A

▲短時間での挿入など患者への負担を与えないよう配慮

大腸内視鏡検査で痛みを感じるのは、スコープで腸が無理に伸ばされるからです。当院では検査中の苦痛を軽減するために3Dナビゲーションを搭載した先進機器を整備。3D画像で腸の形状を精密に把握しながら、丁寧にスコープを挿入していきます。操作する医師たちは数多くの内視鏡検査を手がけてきたスペシャリストばかりですが、お互いに一つ一つの検査をフィードバックし合い、改善を怠りません。それでも心配な方には眠っているような状態のまま検査を済ませるために鎮静剤を使用する方法もあります。女性医師を指名できるなど、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの内視鏡検査を行っているので、どんな小さな不安も遠慮なくご相談ください。

Q通いたくなるようなさまざまな工夫を凝らしているそうですね。

A

▲気軽に相談してほしいと語る

大腸がんは早期治療で十分完治が望めるがんです。だからこそ、それぞれのリスクに応じた頻度で内視鏡検査を受けていただき早期発見につなげていきたいと考えています。神田駅から徒歩1分という立地に開業したのも、通いやすさが大事だと考えたからです。東京駅からも近いので新幹線でいらっしゃる方もいますね。また、1日で完結する「ワンデー内視鏡」も忙しい方にお勧めです。検査前の診察、切除したポリープの病理検査の結果説明、いずれもオンラインで実施するというプランです。土日の検査も行っているので、仕事、家事、育児などで慌ただしい毎日を過ごしている方も、ぜひ検討していただければと思います。