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咳喘息のことも多い長引く咳
呼吸器内科を受診して適切な治療を

かずき内科中川駅前クリニック

(横浜市都筑区/中川駅)

最終更新日:2024/08/26

かずき内科中川駅前クリニック 咳喘息のことも多い長引く咳 呼吸器内科を受診して適切な治療を かずき内科中川駅前クリニック 咳喘息のことも多い長引く咳 呼吸器内科を受診して適切な治療を
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新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどにかかった後、長引く咳で悩む人が増えているようだ。咳が続くと体力を消耗するのはもちろん、コロナ禍以降、他人の咳に敏感になる人も増えたため、社会生活に支障を来す場合も少なくない。そこで、咳喘息や喘息をはじめ、長引く咳の診療にも力を入れる「かずき内科中川駅前クリニック」の佐藤和己院長に取材した。「咳が続く咳喘息を放置すると、喘鳴や呼吸困難も起こす喘息になることもありますし、長引く咳には肺がんや副鼻腔炎が潜んでいる時もあります。生活の質を維持するためにも、長引く咳は呼吸器内科を受診して、適切な診療を受けてほしいですね」と話す佐藤院長の説明を参考にしてほしい。

(取材日2024年7月10日)

咳喘息、喘息、肺がん、副鼻腔炎、逆流性食道炎の可能性も。長引く咳は早めの受診、治療の継続が重要

Q長引く咳はどんな病気の可能性がありますか?
A
かずき内科中川駅前クリニック 長引く咳の陰には大きな病気が隠れていることもあるという

▲長引く咳の陰には大きな病気が隠れていることもあるという

感染症などの後に3週間以上続く咳は、遷延性咳嗽(がいそう)と呼ばれます。多いのは風邪などの感染症にかかり、発熱や痰は治まったのに咳が続く咳喘息です。喘息(気管支喘息)のように、ゼイゼイ、ヒューヒューという喘鳴を伴わず、乾いた咳だけが続くもので、喘息の軽いものと考えられます。次に多いのがアレルギーによる咳、アトピー咳嗽です。そのほか、副鼻腔炎から副鼻腔気管支症候群になったものや、逆流性食道炎の場合もあります。3週間を超えて咳が続く場合はマイコプラズマ感染症、百日咳の可能性があります。また、肺がんや結核、非結核性抗酸菌症が原因という場合もありますので、咳が長引く時は呼吸器内科の受診が勧められます。

Q受診のタイミングについて教えてください。
A
かずき内科中川駅前クリニック 咳が長引く場合は放置せず、呼吸器専門の医療機関へ相談を

▲咳が長引く場合は放置せず、呼吸器専門の医療機関へ相談を

咳が3週間ほど続くというのが一つの受診の目安ですが、長引くという感じ方や原因はさまざまですから、何か気になる、いつもと違うと感じたら受診してほしいですね。例えば、「今までは2、3日で治まっていたのに1週間たっても治らない」「痰のからんだ咳は治まったが、乾いた咳が続く。咳の様子が変わった」というような場合も受診のタイミングです。一般的な感染症の咳は1日中出るものですが、咳喘息やアトピー咳嗽の場合は咳が夜に出ることが多いので、「夜の咳がつらい」という場合も受診したほうが良いでしょう。過去に咳喘息や喘息にかかったことのある人や、COPDなど持病のある人は特に、早めの受診が勧められます。

Qこちらではどのような検査を行うのでしょうか?
A
かずき内科中川駅前クリニック 呼気一酸化窒素濃度測定検査などを行い、診断に役立てる

▲呼気一酸化窒素濃度測定検査などを行い、診断に役立てる

まず、検査の前に問診を行います。咳がどのぐらい続いているか、だんだん悪化しているのか、前ほどひどくないのかなど経過を確認します。検査としては、喘息、咳喘息が疑われる場合には呼気一酸化窒素濃度測定検査、肺炎や肺がんが隠れていることもあるので胸部エックス線検査も行います。ここまでで診断がつかない場合は、肺活量や肺機能検査、実際に投薬をして状況を見極める診断的治療を行う場合もあります。アレルギー性のアトピー咳嗽の場合、血液検査を行うケースもありますが、アレルゲンが特定できない場合も少なくありません。逆流性食道炎が疑われる場合は、内視鏡検査が受けられる消化器内科に紹介することもあります。

Q咳を放置するとどのようなリスクがありますか?
A
かずき内科中川駅前クリニック 呼吸器内科を専門とし、さまざまな症例に対応してきた佐藤院長

▲呼吸器内科を専門とし、さまざまな症例に対応してきた佐藤院長

咳喘息の場合、治療を受けずに放置すると、咳だけでなく、痰が増えて息も苦しくなる喘息に移行する可能性があります。喘息になると喘鳴や呼吸困難も起き、生活の質が著しく低下します。また咳喘息の治療を受けて症状が改善に向かったとしても、治療を中断してしまうと、咳喘息を繰り返し発症したり、喘息に移行したりするので注意が必要です。肺がんや結核など重大な病気が隠れている場合は進行する危険性があります。最近、中高年に増加傾向にある非結核性抗酸菌症にも注意が必要です。長引く咳は患者さんの生活の質を低下させることはもちろん、コロナ禍以降、他人の咳を気にする人が増えて社会生活に支障を来すことも大きな問題だと思います。

Q日常生活で気をつけることはありますか?
A
かずき内科中川駅前クリニック 重症化する前に受診の検討を

▲重症化する前に受診の検討を

咳喘息は、感染症に加えて加齢や寝不足、ストレスなど複合的な要素が組み合わさって起きるのではないかと考えられます。感染症にかかったら治療を受けて安静に過ごすように心がけましょう。そして咳が長引く、内科や耳鼻咽喉科で治療を受けても咳が治らないという場合は、呼吸器内科を受診してください。慢性的に軽い咳や痰が続く場合も何らかの問題があるので、呼吸器内科に相談してください。咳止め用の薬の場合、医師の処方薬と市販薬で成分的な違いはあまりありませんが、処方薬では有効成分の含有量が高い場合もあり、また吸入薬や貼り薬、漢方薬を組み合わせて、その方に適した治療を提供することができることも知っていただきたいですね。

ドクターからのメッセージ

佐藤 和己院長

咳は、感染症などの影響で気道粘膜表面のセンサーの刺激で起きます。異物の除去のため粘液の分泌が増えると、痰として体外に排出する生体防御です。最近は咳が続くことで体力を消耗し、生活の質も低下することから、咳はある程度止めたほうが良いとされています。また、咳喘息の症状が改善に向かったと感じると、途中で通院しなくなる方も少なくないですが、治療の中断は再発や喘息への移行につながります。最近はずっと薬を続けるのではなく、症状に合わせて時に休薬しつつ様子を見て寛解という状況をめざす流れになっています。自己判断で治療をやめずに、医師の指導に従って通院を続けていただきたいと思います。

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