「頭痛くらいで」と思わず
困っているなら迷わず専門の医療機関へ
あきらめない頭痛クリニック
(福岡市博多区/千代県庁口駅)
最終更新日:2024/02/15
- 保険診療
「慢性的な頭痛は市販薬で乗り切っている」という人は多い。しかし漫然と薬を服用することでさらに頭痛を誘発していることや、そもそも頭痛が専門的に研究され、近年では「改善が望める症状」になっていること自体を知らない人も多い。千代県庁口駅からほど近い「あきらめない頭痛クリニック」の田村正年院長は「頭痛“ぐらい”、と我慢する風潮もありますが、それは古い考え。医学は日進月歩しており、適切な診断をつけ、患者さん一人ひとりに合った薬を用いることで、数日で頭痛が大幅に軽減することも望めます。困っているなら我慢しなくていいんです。ぜひ頭痛を専門的に勉強している医師に相談してください」と言葉に強い想いを込める。市販の頭痛薬が及ぼす影響、頭痛の影に隠れている命に関わる疾患などについて、田村院長に詳しい話を聞いた。
(取材日2024年1月27日)
目次
「頭痛は我慢する」は古い考え。市販薬乱用による頭痛誘発のリスクも。適切な治療で毎日のつらい症状改善を
- Q慢性的な頭痛を抱えている人は多いのでしょうか?
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A
多いです。が、ほとんどの方が医療機関を受診されていません。日本人は苦痛を我慢しがちで、「頭痛ごとき」と思いがちです。しかし現在は頭痛に関する研究が進み、飲み薬、注射薬など、頭痛の種類に応じた治療薬が開発され、処方して数日後には症状が大きく改善することも期待できるようになりました。だからもう「頭痛のせいで家事や仕事が思うようにできない」と諦めなくていいんです。一日のうち数時間寝込む、仕事の効率が上がらないなどと“困っている”のであれば、遠慮なく頭痛を専門とした医療機関を頼って良いんです。まずは「頭痛くらいで」という意識から変えていく必要があると私自身も強く感じています。
- Q頭痛に隠れている危険性や、疾患について教えてください。
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A
特に注意が必要なのは「今までになかった急な頭痛が出て、だんだんと痛みがひどくなってきている」というケース。これには脳腫瘍やくも膜下出血などの命に関わる大きな疾患が隠れていることがありますし、その前段階である「脳の血管が裂ける」状態になっていることも考えられます。また血圧が140を超えると、よりそのリスクは高まり、高血圧が原因となる頭痛になることも。「そうは聞くものの、自分には関係ないだろう」と思いたいお気持ちは十分にわかりますが、いずれの病気も誰にでも起こり得るもの。どうか自分事と捉え、気になる症状があればできるだけ早く医療機関を受診してください。
- Q市販薬を使用する場合のリスクはありますか?
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A
市販薬を月に15日以上飲んでいる方の中には、その薬自体が頭痛の引き金になってしまう「薬物乱用頭痛」の方も多いです。漢方薬にも頭痛を抑えるためのものがありますが、長期間服用すると「偽アルドステロン症」という肝臓障害を引き起こす恐れもあります。もちろんいずれも「1回飲めばすぐに治まる気がする」のであれば問題はないでしょう。しかし「手元に頭痛薬がないと不安」「財布や仕事場の机の引き出しに頭痛薬を常備している」「痛いけど頭痛薬を飲めばしばらくはどうにかなる」という方は市販薬による弊害が起きているかもしれません。一度、頭痛を専門的に診る医療機関でしっかりと診断をつけてもらうことをお勧めします。
- Q頭痛で医療機関を受診すべきタイミングはありますか?
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A
「頭痛で困っているならすぐにでも」でしょう。一日数時間寝込む、薬がないと不安だったりパフォーマンスが落ちるなどはまさに「困っている状態」ですよね。頭痛薬を飲む頻度で言うなら、2〜3日に一回以上飲むのであれば、すでに相談すべき状況だと言えます。また言葉を話せない幼児期から中学生くらいのお子さんでも、大人と変わらない割合で頭痛を抱えています。気分が悪そう・不機嫌な様子である、吐き気があって一度吐くとすっきりするという場合などは、頭痛が原因になっているケースが考えられます。お子さんの生活や心に関わることです。「頭痛ごとき」と思わず、お子さんの体調にもぜひ目を向けてあげてほしいと思います。
- Q受診する際の注意点などはありますか?
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A
初診時は適切な診断を行うため院内でのCT撮影、より詳細な画像が必要な場合は近くの福岡市民病院でMRI撮影を行ってもらいます。なので初診時は時間に余裕がある日程だと、より落ち着いて診察が受けられると思います。通院頻度は患者さんの症状などによって異なります。当院ではウェブからの予約も受けつけていますので、ご自分のスケジュールに合わせて無理なく受診されるほうが良いですし、通院に関するご相談も遠慮なくお聞かせください。とはいえ症状を無理に我慢するのは避け、特に急な頭痛、目のかすみ、吐き気と嘔吐、けいれんがあるという場合は命に関わる恐れもあるため、遠慮なくクリニックまでお越しください。