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田村 正年 院長の独自取材記事

あきらめない頭痛クリニック

(福岡市博多区/千代県庁口駅)

最終更新日:2025/04/18

田村正年院長 あきらめない頭痛クリニック main

福岡市地下鉄箱崎線・千代県庁口駅から徒歩約3分、ショッピングモールやマンションなどの多いエリアに、2023年に開院した「あきらめない頭痛クリニック」。院内は、クリーム色や木目を基調とした温かい雰囲気に満ちあふれている。田村正年院長は、鹿児島県で脳神経外科クリニックを開院し、頭痛の治療に専門的に取り組んでいたが、頭痛に特化した治療をより多くの人に知ってほしいという思いで、新たに福岡市博多区に開院したという。「頭痛の治療に積極的に取り組むようになったのは、頭痛に苦しむ私の家族を救いたいと思ったのがきっかけでした」と、真剣な表情で語る田村院長に、その背景や治療方針、頭痛で悩んだ際のアドバイスなどを詳しく聞いた。

(取材日2024年12月19日/情報更新日2025年4月15日)

家族の治療をきっかけに、頭痛治療を専門に

「頭痛」とクリニック名にありますが、どのような方を対象にしたクリニックなのでしょうか。

田村正年院長 あきらめない頭痛クリニック1

専門である頭痛に加え、めまいや認知症などの脳神経外科から生活習慣病や高血圧などの一般的な内科まで幅広く対応しています。20年以上鹿児島の地域のクリニックで診療してきた経験を生かし、脳神経外科だけでなく内科や精神科と幅広い視点から総合的に診ることができますし、精神疾患に関しても、なかなか治らないという方のセカンドオピニオンも受けつけています。そして頭痛に関しては、多角的に原因追究を行い、根本から頭痛を治療することをめざしています。働き盛りで、時折起こる頭痛に対して対症療法的に薬を飲まれている方や、原因不明の頭痛にずっと悩んでいる方など、さまざまなタイプの頭痛に対して、きちんと向き合って専門的に治療を行っていきます。大人はもちろん、子どもの頭痛治療も数多く経験がありますので、老若男女問わず安心してお越しいただきたいですね。

頭痛に特化したクリニックを開こうと思われたきっかけを教えてください。

私は鹿児島県で脳神経外科の勤務医を経験した後、鹿児島県鹿屋市に「田村脳神経外科クリニック」を開院しました。それまでは脳神経外科全般の診療を行っていたのですが、その頃に家族の頭痛が悪化しました。当時はまだ頭痛に関する治療が未発達で、参考になる論文や書籍なども国内には少なかったので、さまざまな角度から情報を集め、国内外問わず治療方法を模索しました。一脳神経外科の医師としてのプライドもありましたし、苦しんでいる家族を放っておけない、そして同じように苦しんでいる方に対して手を差し伸べたいという思いで治療を行ったのがきっかけですね。

その後、場所を移して頭痛に特化したクリニックを開院した理由もお聞かせください。

田村正年院長 あきらめない頭痛クリニック2

頭痛に対する治療や調査の記録を、自院のホームページに「頭痛日誌」としてつづっていたことがあったんです。そのホームページを通じて、鹿児島県だけでなく、全国に同じような悩みを抱えている方がいて、頭痛の治療を望まれているという現状を知り、もっと多くの方に自分の治療を届けたいと思うようになりました。そこで、全国の患者さんがアクセスしやすい福岡市博多区というエリアで頭痛治療に特化したクリニックを開院する決意をしました。

「頭痛に悩まない生活」を諦めないのが基本方針

現在はどのような患者さんが来られていますか?

田村正年院長 あきらめない頭痛クリニック3

患者さんの傾向としては、頭痛で日常生活を快適に過ごせていない30〜40代の方々や、小児で片頭痛の悩みを持たれている方が多いですね。頭痛で悩むようになると、音や光、臭いなどにも敏感になりやすく、さまざまな面で苦労することが増えるでしょう。一度良くなったとしても、また頭痛が再発するのではないかと不安を抱えて前向きになれない方も多いです。頭痛があって当たり前で終わらせるのではなく、その原因やその背景にあるものなどもきちんと検査、判断して根っこから解決を図ることをモットーに、投薬治療はもちろん機械を用いた治療方法などを提案して、幅広く解決を図っていきます。

クリニック名の「あきらめない」に込められた意味や思いを教えてください。

当院では「幸せを諦めない」というビジョン、「引き下がらない医療を」というミッションを掲げています。頭痛というのは、生活の質を下げる大きな原因になり得る症状です。その一方で、市販薬だけの治療や痛みを多少であれば我慢するといった対応をしている人が多くいるのも事実です。そこで当院では、「より良い有意義な人生を送っていただくための治療を絶対に諦めない」という思いをクリニック名に込めました。この名を掲げ、多くの方に貢献できたらと思っています。

市販薬でやり過ごしている方は想像以上に多いのですね。

田村正年院長 あきらめない頭痛クリニック4

患者さんの中には毎日市販の頭痛薬を飲んでいる方も少なくありません。もともと頭痛持ちの方は薬に依存しやすい傾向があります。例えば、痛くなるのが怖いから薬を飲んだり、痛くなる前に飲まないと効かないなどという誤った認識に陥ったりしがちです。頭痛になりやすい方が長期間にわたり頭痛薬を服用している場合、薬剤の使用過多による頭痛を起こしている可能性もあります。このような薬物乱用頭痛では、その薬への依存をなくすために、まず違う薬を試してもらいます。頭痛の回数や痛みを減らすよう図るとともに、根本的な原因を探り、数種類の薬を試しながらその方に合う薬を見つけることがポイントになります。毎日市販薬を服用されている方は問題意識を持ち、ご自身に合う薬を見つけるためにも医療機関を受診していただければと思います。

多種多様なアプローチで、頭痛の治療に励む

どのように頭痛の原因を探っていかれるのでしょうか?

田村正年院長 あきらめない頭痛クリニック5

まず問診と検査を実施。ご自身の頭痛についてより適切に伝えていただけるよう、いくつかの質問を行います。例えば、いつ頃どのように頭痛が起きたのか、痛みはどれだけ持続するのか、どこが痛むのか、同時に他の症状は出るのか、などです。痛み方も、締めつけられるような痛みやズキズキした痛みなど種類が複数あるので、どれに当てはまるのかもお答えいただきます。そして、客観的に判断するための検査として、CTやMRI、エックス線検査装置などを活用して状況を把握していきます。これらの問診と検査をもとに原因を特定し、投薬治療や機械治療など、症状に合わせた治療を進めていきます。頭痛を訴えるお子さんの親御さんも頭痛持ちの場合には、一緒に受診していただいても構いません。お子さんの場合、他の診療科で起立性調節障害を疑われることも多いのですが、そうでないことも多々あるため、セカンドオピニオンとしてのご相談も受けつけています。

こちらでは、治療目標や治療方針を明確に掲げられていると伺いました。

「頭痛に悩まない快適な生活」「寝込むことのない生活」「頭痛の発生を月4回以下、鎮痛剤の使用は2回以下に抑えること」を目標に、日常生活に支障がある方には頭痛を減らすための内服治療の実施を治療方針としています。内服薬は基本的に7種類です。どの薬も適合率は高くないためマッチしないことを想定し、薬探しをしなければなりません。通常有用性の判定は2~3ヵ月であるのに対し、当院では約3週間で判断することが可能です。無駄に薬を飲み続けることを回避し、効率的に適した薬を探すことに注力しています。そして、患者さんに合う薬が見つかれば、同量の薬を6~8ヵ月服用していただきます。その後、薬は徐々に減らし最後は0に持っていくようめざします。内服で十分な改善が望めない、内服治療に抵抗はあるといった場合には、月に1回皮下注射を試みるなど、その方に合った薬や治療法を模索します。

最後に、今後クリニックがめざしていきたい姿などを教えてください。

田村正年院長 あきらめない頭痛クリニック6

頭痛に対して「家族も同じように頭痛に悩んでいたから、自分も仕方ない」とか「鎮痛剤でどうにかしよう」という考え方は、もう時代にそぐわないものだと思っています。頭痛を我慢することなく、解決をめざす方法は多々あり、それを提供できる環境が当院にはあると自負しています。頭痛を治療するための手立てを知らないことで、ずっと我慢し続ける方がいるのはとても悲しいことです。特に女性は、思春期、妊娠、出産、更年期など人生における各ステージや生理前に、女性ホルモンによる影響を大きく受けます。その際に頭痛で悩む方が実に多く、我慢している方も少なくありません。当院は、頭痛に苦しむことのない楽しく有意義な人生を提供していきたいという思いで、日々診療に取り組んでいます。その使命を胸に、当院の認知度を高めながら、頭痛治療の普及を積極的に進めていきたいです。

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