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住み慣れた家での暮らしを支えたい
訪問診療スタッフの想い

さんりつ在宅クリニック町田

(町田市/町田駅)

最終更新日:2024/01/15

さんりつ在宅クリニック町田 住み慣れた家での暮らしを支えたい 訪問診療スタッフの想い さんりつ在宅クリニック町田 住み慣れた家での暮らしを支えたい 訪問診療スタッフの想い
  • 保険診療

在宅医療を専門とするクリニックが急増している。だからこそ、「今、在宅医療は試されている」と油断せずに将来を見据えているのが「さんりつ在宅クリニック町田」の矢野祖(やの・はじめ)理事長だ。在宅で医療を受けることが病院に通うのと同等のありふれた選択肢にしたいという未来図を描いている。そのためには、信頼して任せてくれた家族、病院等の期待に120%応えられるようでなければと、全力で訪問診療に取り組む毎日だ。何よりも大切にしているのは、「患者の生活」。同じ想いを抱く相談員、看護師などのスタッフたちとともに、より良い在宅医療の実現を徹底的に追求している。日々何を考えて、どのような医療を提供しているのか、矢野理事長と、相談員主任の村山令さん、看護主任の中川真澄さん、看護師の徳尾節子さんに話を聞いた。

(取材日2023年12月19日)

訪問診療に「患者の生活」を主役にして取り組みたいと集ったさまざまな専門性を持つスタッフたち

Qクリニックを代表して在宅医療にかける思いをお聞かせください。
A
さんりつ在宅クリニック町田 さんりつ在宅クリニック町田をまとめる矢野理事長

▲さんりつ在宅クリニック町田をまとめる矢野理事長

【矢野理事長】在宅医療は医療を主役にするのではなく、「患者さんの生活」を中心に据えるべきというのが私たちの理念です。患者さんやご家族と人と人の関係をしっかりとつくり、きめ細かに対応していきます。もちろん、主役ではないとはいえ医療に関しても手は抜けません。当院は神経内科、消化器内科、形成外科など、さまざまな専門性を持つ医師が密に連携しているのも特徴の一つです。毎日、ドライバーと看護師、医師の3人でチームを組んで訪問診療にあたっていますが、ドクターズバッグの管理は医療物品スタッフが担ってくれているので助かっています。また、患者さんやご家族の窓口となる相談員もなくてはならない存在です。

Q看護チームは訪問診療で何を重視していますか?
A
さんりつ在宅クリニック町田 看護師の中川さんと徳尾さん

▲看護師の中川さんと徳尾さん

【中川さん】患者さんの生活の細部にまで目配り、気配りしています。1日平均10件ほど訪問し、その間に緊急の往診が入るという忙しい毎日ですが、患者さんの気持ちに寄り添うことは忘れません。その方が安心、安楽に暮らすにはどうしたらいいか常に考えています。年齢、キャリア、性別、個性も異なるメンバーが集まっていますが、それぞれの得意分野を生かせるのも強みです。【徳尾さん】私は病棟勤務時代にCPAP(持続陽圧呼吸療法)や呼吸療法について専門的に学んできたのですが、患者さんの中には睡眠時無呼吸症候群の方もいるので役立っています。呼吸機能について詳しくお話しすることで不安を軽減できることもあるようです。

Q看護師として訪問診療のやりがいはどんな点ですか?
A
さんりつ在宅クリニック町田 医療に集中できるよう、さまざまな職種と協力し、訪問診療を実施

▲医療に集中できるよう、さまざまな職種と協力し、訪問診療を実施

【中川さん】特に当院での訪問診療は医療に専念できる点でしょうか。ドクターズバックの医療物品補給や運転など看護師のタスクシフトが進んでおり専属スタッフにお任せしています。看護師は移動中の車中でもタブレット端末で事務処理をしますので、車酔いしないように運転してくれるドライバーには助けられています。時短勤務もできるので子育て中の看護師もいるんですよ。【徳尾さん】入院病棟では退院した後の患者さんのその後のご様子を知ることができず、外来では突然来なくなってしまう患者さんもいて心配でした。でも、訪問診療ならば患者さんの先々までわかるのは大きな魅力です。これからもしっかりと寄り添っていきたいと思っています。

Q相談員とはどのような役割を担っているのでしょうか。
A
さんりつ在宅クリニック町田 相談員の主任を務める村山さん

▲相談員の主任を務める村山さん

【村山さん】主に訪問診療を開始するにあたっての導入部分を受け持っているのが私たち相談員です。患者さん、ご家族、病院、ケアマネジャー、地域包括支援センターなどから相談を受け、実際にご自宅や施設に足を運んでお話を伺い、何を必要としているのか評価していきます。現在7人のスタッフがいますがキャリアはさまざまで、社会福祉士、精神保健福祉士、理学療法士、ケアマネジャーの他、保険会社に勤務していた人もいて、お互いの得意分野を教え合えるのは強みですね。もちろん、訪問診療がスタートした後も相談窓口となってお話を伺い、時には必要な支援につなげるなどのコーディネートも行っています。

Q相談員として大切にしていることを教えてください。
A
さんりつ在宅クリニック町田 患者に寄り添い、その人のためにできることを考えていく

▲患者に寄り添い、その人のためにできることを考えていく

【村山さん】患者さんのライフスタイルを重んじることを大切にしています。生活の中にずかずかと入り込むのではなく、たとえ時間はかかってもその方の望むペースで話を進めるようにしていますね。また、意思決定支援も大事にしています。患者さんの意思決定能力が低下したときに備え、医療や介護の方針を決めておくアドバンス・ケア・プランニングを行う際は、医師や看護師とともに患者さんを訪問します。ただ、そのように相談員が患者さんと顔を合わせる機会は限られるので、患者さんのお困り事を見逃さないようにするためには医療チームからの日々の連絡が頼りです。特に看護師視点による心のケアも重視した報告にとても助けられています。

ドクターからのメッセージ

矢野 祖理事長

在宅診療はどう利用すればいいのかわからないという人も多いかもしれません。当院ではホームページの専用フォームの他、電話、代表者へのメールでの問い合わせにも対応しています。どんな小さなお困り事でも、遠慮せずにお聞かせください。「どこに相談したらいいかわからない」というお悩みも、必要な支援につなげていく相談員がいるのでお尋ねいただければと思います。「こんなことは無理かもしれない」といったご要望でも、ぜひお聞かせください。新しいニーズを教えていただければむしろうれしいですし、できるだけ応えられるように、時には背伸びをしながらでも成長していきたいというのが私たちの何よりの願いです。

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