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秦 エミ 院長の独自取材記事

小杉眼科

(川崎市中原区/武蔵小杉駅)

最終更新日:2024/04/22

秦エミ院長 小杉眼科 main

開発が進むにぎやかな武蔵小杉駅前と人情味あふれる商店街との中間に位置する「小杉眼科」。秦エミ院長は、長年この地域に住む高齢者から最近移り住んだ若い家族連れ、仕事を終えてから訪れる会社員など幅広い層の患者に対応している。秦院長が重視しているのは、地域に根づいたクリニックだからこそ可能な選択肢を伝えて、患者にとって総合的に納得できる医療を提供すること。セオリーどおりの医療に固執するのではなく、基本に忠実ながらも個々の患者の背景にある生活や価値観まで考慮する。子どもや多忙な子育て世代も受診しやすいクリニックづくりに努める秦院長に、診療への思いを聞いた。

(取材日2023年11月15日)

白内障手術や子どもの斜視・弱視治療まで幅広く対応

最近、リニューアルをされたと聞きました。

秦エミ院長 小杉眼科1

2023年9月に手術室を開設して、従来の診療に加えて、白内障の日帰り手術や硝子体注射、翼状片の治療などを手がけるようになりました。手術に必要な機器や設備も拡充しています。今まで手術が必要な患者さんは、本院の「スカイビル眼科」にご紹介していましたが、こちらで手術まで行うことで患者さんの負担を軽減することができてうれしく思っています。また、新型コロナウイルス感染症の流行を機に、待合室の椅子の並べ方を工夫し、自動精算機を導入するなど、感染症対策や患者さんの利便性向上にも積極的に取り組んできました。設備面では、眼底を広範囲で観察できる超広角眼底カメラを導入するなど、患者さんにも視覚的に説明できる環境を整えています。

視能訓練士が常駐しているそうですね。

視能訓練士は、眼科疾患全般を学び、さまざまな検査を行います。医療機器の使い方にも詳しく、特に小児の斜視、弱視についての知識と経験が豊富なので、小児の検査では頼りにしています。機械だけでは診断が難しい斜視、弱視の診断において、より適切な検査を行い、診断のサポートをしてもらっています。当院は、子どもの斜視・弱視治療、近視治療のニーズが高いので、視能訓練士の人員を拡充していることや、近視矯正のオルソケラトロジーにも対応しているのが特徴だと思います。

オルソケラトロジーとはどのような治療ですか?

秦エミ院長 小杉眼科2

近視矯正には眼鏡とコンタクトレンズ、根本的に治すためにはレーシックなどのレーザー手術がありますが、手術と違った手法で一時的な視力の向上をめざせるのがオルソケラトロジーです。特殊なコンタクトレンズを夜に装用し、角膜形状の矯正を図るというもので、日中は裸眼で過ごすことができます。診療の手順としては、まず角膜の形を確認する検査や視力検査などを行い、前眼部や結膜に問題がない状態であれば、データを計算して度数を決めます。治療を開始したら定期検査が必要です。日中の活動中に眼鏡やコンタクトレンズを使用しなくていい状態をめざして行うので、スポーツや習い事をしている患者さんからの希望が多いですね。

患者の気持ちを重視し、年代や生活に応じた治療を提供

開業までの経緯について教えてください。

秦エミ院長 小杉眼科3

医師になるのは小さな頃からの夢でした。子どもの頃とても体が弱くて、人を病から救う医師の仕事に憧れていたんです。医学部に進み、さまざまな出会いがあって選んだ眼科ですが、あらためて思うのは女性医師が進む道としてバランスの取れた進路だったということですね。私はとても恵まれていて、大学に職員専用の保育園があり、医局のバックアップもあり、産前産後休業明けから同じ職場に復職できました。その後、本院の「スカイビル眼科」の非常勤医を経て、こちらの院長となりました。ここはタワーマンションをはじめとする新たに開発された区画と、昔ながらの雰囲気を醸し出す商店街や住宅地との中間に位置しているので、幅広い年代の患者さんが来られます。私自身の子育てと仕事を両立してきた経験も生かしながら、お子さんや忙しい世代の方も受診しやすいクリニックにしたいと思っています。

診療ではどのようなことを大切にされていますか?

患者さんの心に寄り添い、信頼していただくことです。例えば高齢の方では、手術をしないといずれ見えなくなるといった場合でも、抱えておられる複雑な事情を考慮すると、手術の道を選びにくいということがあります。本来は、目の機能を守ることが医師の取るべき選択肢かもしれません。しかし年齢や生活スタイルによっても必要な視力は変わってきます。50、60代ならば手術は必要でも、80代ならば無理をしなくてもいいかもしれません。患者さんやご家族と対話する中で「やっぱり手術は嫌だ」と言われた際には、正確な情報を伝えた上で、手術はしないという選択にも寄り添える医師でありたいのです。町のクリニックとして、個々の患者さんの背景にある生活や価値観を大切にした治療を提供したいと考えています。

クリニックとしてめざすところについても聞かせてください。

秦エミ院長 小杉眼科4

他の先生方やスタッフに、患者さんがほっとできる雰囲気を大切にするようお願いしています。医療機関ですから、心が安らぐとまではいかないかもしれませんが、リラックスできる空間であればと思いますね。患者さんが多く来てくださるので医師もスタッフも業務に追われていますが、その中でも患者さんを大切にする思いを共有しています。また、院内はバリアフリーなのでベビーカーや車いすもそのまま入れますし、待合室にはキッズスペースを設け、トイレにはおむつを交換できる場もあります。空いている部屋を授乳室として使っていただくことも可能なので、赤ちゃん連れの方は気軽に声をかけていただきたいですね。また、当院には複数の眼科医師がいますので、協力し合うことで診療の質の向上を図ることができるのはもちろん、患者さんにとっても選択肢が増えるようになっているかと思います。

眼科医として学校検診や往診など地域貢献に取り組む

今後に向けての展望を聞かせてください。

秦エミ院長 小杉眼科5

白内障手術については、単焦点レンズだけでなく、多焦点レンズにも対応しています。今後は眼内コンタクトレンズ手術など、手術の幅をもっと広げていきたいですね。また、広く地域の皆さんの健康で生き生きとした生活に貢献したいと考えています。そのための取り組みとして、眼科のない近隣の病院や個人宅への往診も行っています。糖尿病が進むと目の健康に悪影響を与えることが多く、眼科と内科の連携は必要ですし、急性期医療でも眼科の治療が必要なシーンはたびたびあります。往診の場合、限られたことしかできませんが、痛み緩和のための処置は可能ですので、周辺の方々には連絡をいただければと思いますね。近隣の学校の健康診断も担当しており、眼科に関する正しい情報を発信することにも力を入れています。こうした当院らしい取り組みをもっと広げていけたらいいですね。

ところで、目元の悩みについても眼科で相談して良いのでしょうか。

当院では、目の疾患だけでなく、目の周りの美容面に関するお悩み相談をお聞きすることもできます。例えば日本人に多い奥二重の場合、まつげが擦れて眼球が傷つきやすい方がいらっしゃいますが、まつげパーマをかけるという方法をアドバイスすることもあります。普段の生活でできる範囲で女性ならではの視点でアドバイスを差し上げられることもできますし、近隣の適した医療機関を紹介するといったことも可能です。何も具体的に決めていなくても、何かお悩みがありましたら、ぜひ一度お話しいただきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

秦エミ院長 小杉眼科6

小さいお子さんの目の障害は見過ごされやすいのですが、「目を細めて見る」「顔を傾けて見る」「片目をつぶって見る」などのしぐさや、黒目の動きがおかしいという時は、斜視や視力障害の可能性があります。個人差はありますが、3歳ぐらいになると、ある程度の検査ができるようになりますので、3歳になったら、一度眼科でしっかりと検査を受けることをお勧めします。当院では、平日は視能訓練士による検査の予約枠を設けていますので気軽にご相談ください。また、小児眼科から現役世代のドライアイや疲れ目、そして、白内障や緑内障といった加齢に伴う目の疾患まで幅広く診療しています。平日は夜7時まで診療していますので、お忙しい方もご利用いただければと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー/両眼で17万1000円(月額定額制プログラムあり)、多焦点眼内レンズでの白内障手術/29万7000円~

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