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放置することのリスクも高い鼠径ヘルニア
日帰り手術で早期治療を

MYメディカルクリニック田町三田

(港区/田町駅)

最終更新日:2025/05/12

MYメディカルクリニック田町三田 放置することのリスクも高い鼠径ヘルニア 日帰り手術で早期治療を MYメディカルクリニック田町三田 放置することのリスクも高い鼠径ヘルニア 日帰り手術で早期治療を
  • 保険診療

中高年の男性が多く発症するといわれている鼠径ヘルニア。俗に「脱腸」と呼ばれる病気であり、決して珍しいものではなく、鼠径ヘルニア手術も広く行われているものでもある。その一方で、初期症状を放置している人もいるため、多くの人が発症しているともいわれている。鼠径ヘルニアは、手術治療が唯一の根治治療であり、放置するとやがては嵌頓(かんとん)と呼ばれる危険な状態になる可能性もあるため、できるだけ早めの診断・治療が望ましい。都内を中心に計6ヵ所で展開しているMYメディカルクリニックグループの一つである「MYメディカルクリニック田町三田」では、2025年5月より鼠径ヘルニアの腹腔鏡を用いた日帰り手術を導入。鼠径ヘルニアだけでなく、日帰り手術の意義などについて馬場健先生に語ってもらった。

(取材日2025年3月26日)

働き盛りの世代に多い鼠径ヘルニア。今後の主流は早期社会復帰が望める日帰り腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術

Q鼠経ヘルニアとはどのような病気ですか?
A
MYメディカルクリニック田町三田 検査結果や治療の様子について画像で見せながら説明している

▲検査結果や治療の様子について画像で見せながら説明している

ヘルニアとは、体内の臓器などが本来あるべき場所からずれている状態を指します。鼠径ヘルニアとは、足の付け根部分の鼠径部から腸が脂肪組織などとともに腹壁の脆弱な部分から飛び出してしまう病気です。発生する位置で3つのタイプに分かれ、一般的なのが鼠径部に沿って腸が飛び出す外鼠径ヘルニア。その他には、鼠径部の内側で起きる内鼠径ヘルニア、太腿で起きる太腿ヘルニアがあります。痛みや違和感はさまざまですが、放置しておくと腸が飛び出た部分が元に戻らなくなる嵌頓(かんとん)と呼ばれる状態になる可能性があり、腸管壊死に至ることがあります。そうなると命の危険に関わるので緊急手術が必要になります。

Q発症しやすい方の特徴はありますか?
A
MYメディカルクリニック田町三田 問診と合わせてエコー検査がスムーズにできるよう動線にも配慮

▲問診と合わせてエコー検査がスムーズにできるよう動線にも配慮

誰でも発症し得る可能性がありますが、圧倒的に多いのは中高年の男性です。なぜ男性に多いのかというと、男性は立ち仕事、重労働、運動などで腹圧、つまりおなかに力を入れる行為が多いからといわれています。筋肉の組織は加齢とともに脆弱になっていきますので、そこに力が加わると腸が飛び出しやすくなります。痛みや見た目で違和感が出てきますので、早めに受診してください。診察でも飛び出した腸は触った段階でほぼわかります。わかりにくいものもエコー検査で調べると、腸管が筋肉組織を突き抜けて飛び出しているので一目瞭然です。診断はCT検査を使うケースもありますが、基本的に目視、触診、エコー検査が中心です。

Q治療方法について教えてください。
A
MYメディカルクリニック田町三田 近隣のオフィス街に勤める働き世代の通院負担に配慮している

▲近隣のオフィス街に勤める働き世代の通院負担に配慮している

鼠径ヘルニアは内科的治療方法がなく、自然治癒もありません。発症してしまった場合は外科手術が唯一の治療方法となります。昔は前方アプローチといって、腹部を切って腸を戻していましたので、数日入院して手術というのが一般的でしたが、近年は傷が小さく、痛みも少ない日帰りの腹腔鏡手術も広まりつつあります。具体的には患者さんに全身麻酔をかけて、腹部に小さい穴を3ヵ所開けます。その1つにカメラを挿入し、おなかの中の様子をモニターに映し出します。残りの2つの穴から挿入した手術器具を操作して病変部分の腸を中に戻し、腹壁の弱い部分にメッシュを当てて補強、処置して縫合という流れになります。

Qこちらでも手術に対応しているそうですね。
A
MYメディカルクリニック田町三田 日本外科学会外科専門医の馬場先生が手術に対応する

▲日本外科学会外科専門医の馬場先生が手術に対応する

当院では、腹腔鏡手術を中心とした日帰りの鼠径ヘルニア手術に対応しています。症状の程度にもよりますが、手術時間は1時間程度。術後は1週間後ぐらいに状態を確認して終わりです。つまり、治療の流れとしては初診、手術、術後再診となり、最低3日の通院をするだけ。あとは何かあったらすぐ来てくださいという形になります。遠方の方には周辺に提携ホテルもありますので、手術を受けやすいと思います。もし、腹腔鏡では難しいケースならば、前方アプローチに切り替えることもできますし、さらに厳しいケースであれば、私の母校の東京慈恵会医科大学と連携も取っていますので、そちらに紹介させていただくことも想定しています。

Q再発のリスクや予防のためにできることがあれば教えてください。
A
MYメディカルクリニック田町三田 日常生活への影響を最小にするためには早期治療が不可欠だという

▲日常生活への影響を最小にするためには早期治療が不可欠だという

鼠径ヘルニアは基本的に再発リスクというのはほとんどありません。予防としては、腹圧をなるべくかけないようにすることぐらいです。ですので、術後は普段どおりの生活を送ることができると思います。当院の場合だと、翌日からシャワーやお風呂にも入れますし、仕事の復帰もできます。ただし、引っ越し業のような力仕事を伴うような業務は、1週間ぐらいは様子を見ていただきたいです。手術リスクとしては、ごくまれに感染や慢性疼痛が起きる場合があります。もちろんそのようなことが起きないように細心の注意を払っています。

ドクターからのメッセージ

馬場 健先生

鼠径ヘルニアは、働き盛りの世代が多い、中高年を中心に発症しやすい病気です。しかし、日本での鼠径ヘルニア手術は、入院して行われる比率がまだまだ高く、社会復帰に一定期間を要することを余儀なくされています。当院のような最低限の通院で済む日帰りの鼠径ヘルニア手術は、今後ますますニーズが高まり、普及していくと思います。当院では日本外科学会外科専門医と日本麻酔科学会麻酔科専門医が協力して鼠径ヘルニア手術を行い、麻酔は、「術後の痛みが少ない麻酔」によって、患者さんの負担を極力軽減できるよう工夫しています。今後も当院では、日帰りの鼠径ヘルニア手術に力を注ぎ、働き盛りの世代に貢献できればと考えています。

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