高橋 治好 院長の独自取材記事
丸の内二重橋ビル タカハシ歯科
(千代田区/二重橋前駅)
最終更新日:2024/04/19
有楽町駅から徒歩1分、多くの会社員が行き交うオフィス街に建つ商業ビルの地下1階で「美しく長持ちする治療」をめざして治療にあたっているのが「丸の内二重橋ビル タカハシ歯科」だ。院長の高橋治好先生は、東京歯科大学を卒業後、父親の歯科医院で経験を積み、2011年に開院。その後、2023年11月に場所を変え、現在の歯科医院の開院に至った。「患者の咬合を再構成すること」をテーマに掲げ、専門であるインプラント治療を含めたさまざまな治療を行っている。患者と長い付き合いを続けられる理由はどこにあるのか、高橋院長に話を聞いた。
(取材日2023年11月1日/更新日2024年3月22日)
痛みのない、美しく長持ちする治療を提供したい
こちらの歯科医院について教えてください。
父の歯科医院が1969年に新宿から千代田区へ移転してきたのが始まりです。1984年には、その本院から5分ほど離れた商業ビルに分院もオープンしました。僕は1988年に大学を卒業し分院に勤め始めたのですが、2011年に本院をリニューアルして開院することになり、僕が院長として運営していました。2023年11月からは本院も分院も廃し、現在の場所に歯科医院を立ち上げ、気持ち新たに診療を始めることになりました。基本的にどのような診療科目にも対応できるようにしており、「痛みのない、美しく長持ちする治療を提供すること」を目標に、患者さんに合わせたペースで治療を行うことに努めています。来院回数にはこだわっていませんが、早く終わらせたい方はどんどん治療を進めるようにしています。
このエリアはどのような患者さんが多いですか?
場所柄、やはりサラリーマン層が多いですね。僕が勤め始めた頃から通ってくれたり、紹介で来院してくれたりする患者さんは多くいらっしゃいますが、それ以外は近くで働く人が中心になっています。「痛い部分の根っこの治療だけでいい」という患者さんは30分で終わるケースもあると思いますが、当院は一人ひとりに対し長く時間をかけて診療するスタイルを取っているため、大きな治療なら半日や1日かけることもあり得ます。これまで当院に通院してくれている患者さんは、総じて歯への意識が高く、痛くなってから来るというより、検診やスケーリングのために訪れるケースが目立ちます。これはとても良いことだと思います。
院内のこだわりについてお聞かせください。
まずは感染症対策です。精度の高い滅菌機と洗浄機を用い、治療に使う器具は患者さんごとに清潔な状態を保てるようにしています。また、すべてのユニットに口腔外バキュームを設置し、治療時の飛沫対策を行っています。個室ユニットにはマイクロスコープもあり、インプラント治療などの外科処置の伴う治療などの環境も整えました。設備の特徴としては、当院で導入しているCTは撮影範囲が広く、咽頭まで撮れるものを採用しています。綿密な検査のためというのはもちろんですが、睡眠時無呼吸症候群などの判断材料としても役立てています。検査結果を見て疑いがある場合は、連携している耳鼻咽喉科をご紹介することも可能です。患者さんが心地良く通ってもらえるような雰囲気づくりのために、院内には以前の歯科医院から持ってきた絵画なども飾っており、これもこだわりの一つです。
院内には技工室も設けてあるそうですね。
ええ。院内に技工室を設け、2人のベテラン歯科技工士に常駐してもらい、詰め物などの補綴物をスピーディーに作製できる体制を整えました。外注だと数日かかってしまうところを、その場ですぐに対応することが可能です。例えばセラミックであれば、1時間以内で対応できることも。また補綴物を新たに作る際に、患者さんと歯科技工士が直接、色味や仕上がりなどの相談・確認ができるのも強みでしょう。より満足度の高い補綴物を提供できると自負しています。
質を落とさず、すべての治療を行う歯科医師をめざす
日頃、心がけていることはありますか?
治療の質を落とさず、すべてのことができるオールマイティーな歯科医師をめざしているので、当たり前のことを当たり前にやるだけです。個性がないのが自分の個性だと思っています。その上で、患者さんの立場だったら受けたいと思えるような診療をしたいですね。まずは打ち解けた雰囲気をつくり、気持ちを和らげ、患者さんの意思や意向をしっかり聞いて、それを尊重してあげることを心がけています。患者さんが希望する治療方法がある場合は、それが必要かどうかをしっかりと説明し、その上でこういう選択肢もありますよと伝えて、決めていくイメージです。
患者さんとはどのような距離感で接していますか?
患者さんによって、接し方を多少変えています。初めて来院された患者さんは不安を感じているでしょうし、僕のことをどのような歯科医師なんだろうと探っていると思うので、優しく詳しい説明をし、同意があれば主訴に関しては極力その日に治療が終わるように努めています。昔から通われている患者さんは、冗談で「怒られに来ました」なんて言っていますよ。一生懸命、歯磨きをして来院される患者さんでも「ここに歯垢がついてますよ」「ここが腫れてますよ」としっかり指摘することを大切にしています。とはいえ、厳しく接することはありません。家族からは「患者さんに対しては、家では一度も見せたことのない猫なで声と優しい顔だ」と言われたことがありますね(笑)。
先生の専門であるインプラント治療について教えてください。
インプラント治療は父親の時代はまだ未発達で、僕らの世代が大学を卒業して何年か過ぎた頃に、いろいろなメーカーから製品が発売されるようになりました。僕はその時代から携わり続け、これまでにさまざまな症例を経験しています。インプラント治療を希望する患者さんは以前より多いですが、まずインプラント治療ありきで考えることはせず「削ってブリッジにしますか。インプラント治療にしますか。入れ歯にしますか」といくつかの選択肢を提示した上で患者さんに選んでもらいます。最近では、インプラント治療を行う歯科医院も増えているので、セカンドオピニオンを希望される患者さんもいらっしゃいますね。新しい技術に対応し、そういった相談を受けたときに患者さんの不安を取り除いてあげられるように今も勉強を続けています。
素早く適切な治療で、多忙な会社員にも対応を
歯科医師をめざしたきっかけについて教えてください。
やはり歯科医師だった父の影響が大きいですね。幼い頃、僕の歯はすべて父親が治療していました。そのような父の姿を見て、いつか医療に携わりたいという思いを持ちました。そのため、高校2年生で進路を決めるときに、自分も歯科医師になろうと決めたのです。歯科医師として手本としている人を挙げるとすれば、やはり父になります。部分的にではなく、大きく全体を見てバランスを取りながら治療するという考え方を学んだのも父からでした。卒業してすぐ父のもとで働くようになって、1年目から大きな症例の治療に関われたことは、非常に良い経験になっています。
歯科医師としてうれしいのはどのような時ですか?
数年ほど前に大きな病気ではないものの、生涯で初めて入院を経験しました。退院した時、患者さんに「健康を保つようにして、これからも診療を続けてほしい」と言ってもらえたのはうれしかったですね。長くお付き合いのある患者さんや、職場や住まいが変わっても僕のもとに来てくれる人は大勢います。これからも患者さんたちに「この歯科医院と出合えて良かった」と言ってもらえたらうれしいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
当院では、患者さんの咬合を再構成することを最大の目的、テーマとしています。歯を失ってしまったときには、入れ歯、インプラント、ブリッジとさまざまな選択肢がありますが、患者さん自身の希望をかなえてあげたいと考えています。噛む能力を失わないためには、早め早めの治療が重要です。ただ、それだけでなく、どのようなことでも相談しに来てください。仕事中で慌てて来院するケースもあると思いますが、そういった場合はなるべくその日のうちに治療を終えるようにしています。ぜひ、気兼ねなくお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント/44万円〜、白いかぶせ物/8万2500円~16万5000円