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渡辺 彈 院長の独自取材記事

日野駅前ファミリークリニック

(日野市/日野駅)

最終更新日:2023/11/01

渡辺彈院長 日野駅前ファミリークリニック main

専門的な診療を行う医療機関が増える一方で、患者側が何科を受診すべきか迷うことも増えている。「とにかく迷ったら当クリニックに来てください」と語るのは「日野駅前ファミリークリニック」の渡辺彈院長。あえて専門に特化せず、内科・小児科をはじめ、アレルギー疾患や救急の外傷処置など幅広く対応する。治療にあたっては症状だけを診るのではなく、患者の周辺環境や生活習慣といったさまざまな方向からアプローチを行うという。土日の診療やSNSからの予約など、診療以外でも患者のための取り組みがうかがえる同クリニック。総合的な医療を提供する理由や、めざす医療について渡辺院長に聞いた。

(取材日2023年10月6日)

症状や年齢で区別しない総合的な医療を提供

クリニックの特徴を教えてください。

渡辺彈院長 日野駅前ファミリークリニック1

当クリニックでは、総合的な診療を行っています。体の不調を感じても、何科を受診するべきかわからないときがあると思います。そうしたときに頼りにしていただけるクリニックとして開院しました。あえて専門領域に特化せず、幅広く対応できるのが当クリニックの特徴である家庭医療という診療スタイルです。家庭医療とは、専門の診療科を受診する前の一次医療として海外では以前からある考え方ですが、日本での歴史は浅くあまり知られていないのが現状です。なんでも相談できる町のクリニックとして、当クリニックを覚えていただけるとうれしいです。また、”病気”を診るだけではなく、”患者さん”を診ることをモットーとしています。患者さんのご家族との関係性や職場の環境など、病気には患者さんを取り巻く環境が大きな影響を及ぼしていることも少なくありません。そうした環境因子も包括的に考えて治療法を選択していくことを大切にしています。

クリニックの内装にこだわりがあると聞きました。それはどういった部分でしょうか。

家庭医療を行うクリニックとして、幅広い年代の方に受け入れてもらえるように内装にもこだわっています。患者さんにとっての居心地の良さを追求したかったので、ロゴにも使用しているオレンジやグリーンといった暖色系を用いることにしました。その他、温かみが出るように木目調の素材を使用したり、待合の壁にタイル風の壁紙を採用したりしています。受付や待合の天井を少し下げたことも、落ち着きのある雰囲気につながったのでお気に入りのポイントです。クリニックに来院される方の多くは、何かしら不安を抱えていますが、そんな不安や心配事のある患者さんを、温かく迎え入れられるようなデザインになったのではないかと思います。

こちらのクリニックをかかりつけ医とするメリットについて教えてください。

渡辺彈院長 日野駅前ファミリークリニック2

幅広く一通りの疾患を診られるというのがメリットだと思います。複数の病院にかからなくても、当クリニックで対応できる状態が多いでしょう。内科以外にも、やけどや切り傷、骨折といった外傷も、救急の応急処置についても一通りの処置が可能です。また、ご家族皆さんを診られるということもあります。例えば、お子さんと一緒に保護者の方の診察も可能です。予防医療の分野では、ワクチンや健康診断はもちろん、介護の相談などもしていただけます。お子さんに関するお悩みでは、夜尿症(おねしょ)や摂食障害のご相談などもあるかもしれません。ご本人ではなく、ご家族の健康に関するご相談でも結構です。なんでも診るための総合診療科を専門に経験を積んできましたので、どこを受診するべきか迷ったときには当クリニックに来ていただければと思います。

地域の患者に必要とされるホームドクターをめざす

開院の地に日野を選んだ理由について教えてください。

渡辺彈院長 日野駅前ファミリークリニック3

家庭医療を必要とする家族層が多いことと、交通の便が良かったことがあります。当初は都心での開院も検討していましたが、都心には各診療科の専門クリニックが密集していることに対して、日野は都内でもあまり医療機関が密集していない地域で、幅広く診療できる家庭医療のニーズが高く、自身の経験が生かせる地域だと考えました。中央線でのアクセスも良かったので総合的に判断して開院の地に決めました。開院するなら患者さんの身近な場所につくりたいと思っていたので、駅から近くて近隣の方の生活になじんだ場所を探しました。毎日のように物件情報のサイトをチェックして、この場所を見つけた時はすぐに電話していました。駅から近く、1階で入りやすい場所ということで、患者さんにとっても利用しやすい場所ではないかと考えています。

家庭医療・総合診療科を専門にされた理由を教えてください。

医師になったきっかけにも由来します。私が医師をめざしたのは高校3年の時で、テレビで放送していた医療ドラマを見たのがきっかけです。普段ドラマを見るタイプではなく、唯一見ていたドラマでした。社会貢献がしたいという大儀があったわけではなく、単純に、小さな島で一人、医師として奮闘する主人公の姿に憧れたのだと思います。医師を志したきっかけがそのドラマだったこともあり、赤ちゃんからお年寄りまですべての人を診られる医師をめざしてきました。家庭医療という分野に出合ったのは大学を卒業して医師になったばかりの頃です。まさに自分が考えていた医療だと感じました。

大学生活や医師になった頃のことを教えてください。

渡辺彈院長 日野駅前ファミリークリニック4

大学での勉強で一番苦労したのは1年目でした(笑)。1年目は一般教養科目が多いのですが、医学と関係ないからか興味が湧かず苦戦した思い出があります。2年目以降は徐々に医学科目が増え、大学での勉強も楽しくなりました。大学を卒業後、最初に赴任したのは、昭和大学江東豊洲病院です。ちょうど病院が新設されたタイミングで、私を含めて4人の新人医師がここで臨床について学びました。開院したばかりということもあり、決まった項目を学ぶというよりも、幅広く、自由に伸び伸びと学ばせてもらいました。仲の良い同期などご縁にも恵まれ本当に良かったです。

継続的な医療を提供できる環境をめざして

患者さんと接する上で心がけていることは、どのようなことでしょうか。

渡辺彈院長 日野駅前ファミリークリニック5

患者さんに優しいクリニックをめざしており、私自身は、声のトーンや表情に気をつけています。マスクをしていると表情がわかりにくく、冷たい印象になってしまいがちです。特に小さな子どもにとって病院は楽しい場所ではないので、私を見てさらに恐怖心が湧かないように優しく接するようにしています。同様に、看護師やスタッフにも、患者さんに安心してもらえる対応を心がけてもらっています。患者さんに優しいクリニックというコンセプトでいうと、土日診療もその一つといえます。近隣の医療機関を調べると、土日に診療を行っているところは多くありません。これまでの経験から土日診療の必要性を感じていましたので、地域の方が医療機関を受診できない日がないように土日の診療を決めました。反対に他の医療機関が診療されている火曜と水曜は休診しています。

診療でお忙しいと思いますが、お休みの日はどのように過ごされていますか?

休日はボルダリングやサウナに行ったり、医学の勉強をしたりして過ごします。ボルダリング歴は7年くらいです。ボルダリングを始めてからは、体重の管理に気を使うようになりました。1キロでも増えると重く感じてしまうからです。1人でも複数人でも楽しめるボルダリングは、健康管理のためにもお勧めですよ。最近は自宅でもボルダリングのトレーニングを行っているのですが、気合が入り過ぎなのか妻からはあきれられています(笑)。

今後はどのようなクリニックにしていきたいでしょうか。展望をお聞かせください。

渡辺彈院長 日野駅前ファミリークリニック6

今後は二診制も考えています。ゆくゆくは休診日をなくし、いつでも何でも相談できるクリニックにすることが目標です。特に土・日曜は予想以上に患者さんが多いので、二診もしくは三診制にして患者さんを診られる体制が必要かもしれません。また、現在は外来ベースですが訪問診療ができる体制も検討中です。例えば、外来で受診していた患者さんが通院できなくなった際に、訪問診療ができれば継続して診られます。患者さんとの関係は責任をもって可能な限り継続したいと思っているので、看取りまで行うクリニックにすることが理想です。

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