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大山 伸雄 院長の独自取材記事

おおやまこどもクリニック

(横浜市鶴見区/矢向駅)

最終更新日:2024/06/05

大山伸雄院長 おおやまこどもクリニック main

矢向駅から徒歩1分という好立地にあるのが、「おおやまこどもクリニック」。2023年9月に開業した同院に入ると、スタッフが温かな笑顔で迎えてくれる。入り口から長く続く廊下には、やわらかなクッションのソファーが並ぶ。イギリスから取り寄せたという壁に描かれた絵が印象的だ。院長を務めるのは、大山伸雄先生。昭和大学病院で初期研修を行い同系列の医療機関やイギリス留学などを通して研鑽を積む。2023年クリニックを開業し、現在に至る。開業にあたり、院内の設計にもこだわったという。レイアウトについては、感染防止を目的とした患者動線を意識したほか、患者にとっての快適な空間づくりも追求。今回は、大山院長に小児科医師としての思い、診療におけるこだわりや今後の展望などについて詳しく聞いた。

(取材日2024年4月23日)

小児だけでなくファミリー全体を診るクリニックに

2023年の開業にあたり、どのような思いがあったのでしょうか。

大山伸雄院長 おおやまこどもクリニック1

もともと祖父がこの土地に開業していたので、こちらは候補地の一つでした。複数の候補地を調べていく中で、土地柄や雰囲気が気に入り、矢向で開業することを決めました。これまでに勤務した医療機関の設計に思いを巡らせ、使い勝手のよいアイデアを設計に盛り込みました。設計において中でもこだわったのは、患者さんにとって使いやすい空間であること、そして楽しく過ごすことができる環境づくり。患者さんの密度が高くなるのを防ぐために、待合室はできるだけ広いスペースを確保しました。また発熱のある患者さん用の別動線を整え、壁紙に漫画家さんに提供いただいた絵を使用しています。院内では、リラックスした気持ちで過ごしてもらいたいと思っています。

クリニックのコンセプトを教えてください。

当院はこどもクリニックではありますが、お子さんの診療だけにとどまらず、ご家族のご病気も対応しています。風邪症状のお子さんと一緒に来院された親御さんに不調がある場合は一緒に診ます。具合の悪いお子さんを連れながら、自分は別のクリニックを受診するのは実際のところ難しいと思います。そのような悩みを解消につなげることで、患者さんから喜んでいただければうれしいですね。また診療時間外であっても受診希望があれば、できるだけお受けするよう心がけています。多くのクリニックの中から当院を選び、わざわざ足を運んでくださる、そして私に助けを求めてくださる方のお気持ちに真摯な気持ちで応えたい。患者さんに対しては、「私を頼ってくれて、ありがとうございます」という思いでいっぱいです。

クリニックならではのアピールポイントはどのような点でしょうか。

大山伸雄院長 おおやまこどもクリニック2

スタッフの中には、保育士の資格や幼稚園教諭免許を持っている者がいます。キッズコーナーでお子さんが遊んでいるとき、スタッフがそこに立ち寄り、一緒に遊んでくれる光景を目にすることもしばしば。私の目が行き届かないところにまで心配りをしてくれるスタッフの存在は、当院の自慢の一つです。院長としてとても誇らしく思っています。そのほか、患者さんの待ち時間を軽減するために、ウェブ問診を採用しているのも特徴です。来院後に問診票を記入する必要がありませんし、問診票を事前に拝読することで必要な連絡事項をショートメールで送信するといった対応も可能です。さらに、診察の順番をメールでお知らせする予約システムなども利用しています。

家族の不安を取り除くため、丁寧な説明に努める

先生の経歴と開業までの経緯についてお聞かせください。

大山伸雄院長 おおやまこどもクリニック3

私は昭和大学病院と同学系列の複数の病院で研鑽を積みました。日本小児科学会小児科専門医の資格を取得し、小児循環器の道に進みました。サブスペシャリティーの分野でも小児循環器は敬遠される傾向にあるのですが、私にはとても興味深いものでした。難しい中にも多くの面白さを感じながら学びを深めました。2016年から2年間、イギリスの国立エヴァリーナロンドン小児病院へクリニカルフェローとして留学し、大人も子どもも診る「ファミリードクター」の概念にふれることに。50歳を目前に控え、医療人としてクリニックを開業して地域医療に貢献したいという思いが募り、2023年9月にその気持ちを結実させ現在に至ります。開業後も、昭和大学病院小児循環器・成人先天性心疾患センター兼任講師として週2回大学病院で診療に当たっています。

小児科を選ばれた理由を教えてください。

母が幼稚園の園長なので、幼少の頃は多くの時間を幼稚園内で過ごしていました。そんな環境にいたこともあり、医学部を志した段階で、小児科の医師になることを決めていました。大学病院では、小児科の中でも小児循環器を専門に診療を担当していましたが、当院では小児科全般のご相談に対応。クリニックにおいては、患者さんの症状を伺い、必要な検査や処置、連携施設への紹介要否などを自分一人で判断することが求められます。

診察を行う際に、心がけていることはどのようなことでしょうか。

大山伸雄院長 おおやまこどもクリニック4

お子さんの不調の改善に努めることだけでなく、一緒に来院される親御さんやご家族の不安を取り除いて差し上げることを心がけています。親御さんは「お子さんの現状」に対して、とても大きな不安を抱えているもの。この症状がなぜ生じているのか、症状を改善するためにはどのような治療が必要なのかなど、理解して納得できるまで丁寧に時間をかけて説明することを重視しています。ただし、説明が長くなると他の患者さんをお待たせすることにつながります。混雑の状況に応じて、説明時間を調整すれば良いとわかってはいますが、ついつい話が長くなってしまうのが、現在の悩みです。

ファミリードクターとして、積極的に地域へ貢献

患者さんのどのような悩みに寄り添っていきたいですか。

大山伸雄院長 おおやまこどもクリニック5

患者さんにお伝えしたいのは、お子さんに関すること、ご自身のことなど、「気になることがあれば、いつでも来院してください」ということ。病気に関することであれば、専門的な情報の提供や対処を行うことができます。子育ての悩みなどは、専門家ではありませんが、私も一人の父親としてご相談に乗れることもあると思います。私にお話しいただくことで気持ちが和らぐのであれば、遠慮なく立ち寄ってください。実際、お子さんの不登校の悩みを抱えた親御さんがお一人で来院されたこともあります。風邪の診療を希望して来院されるなど、大人の方の受診も増えています。

開業後半年が経過して、感じることがあれば教えてください。

患者さんから寄せられる要望に耳を傾けて、可能な範囲でそのお声に応えたいと思っています。クリニックは患者さんから率直なリクエストを頂戴できることを、とてもありがたく思っています。大学病院という大きな組織の中では、設備や医療体制に守られていました。クリニックの経営者としては正直なところまだ不安を拭いきれない感覚はあります。地域の皆さまの気持ちに寄り添いながら、焦ることなく地道に淡々と日々の診療に精進する所存でございます。

最後に、今後の展望をお願いします。

大山伸雄院長 おおやまこどもクリニック6

地域のファミリードクターとして、地域貢献活動に注力したいですね。現在は診療の傍ら、小学校の学校医、幼稚園の嘱託医も務めています。最近では来院されたお子さんから、お手紙や、似顔絵を頂戴することも。開業医としてやりがいを感じる瞬間であり私の宝物です。患者さんが当院に来て良かったと笑顔で帰宅できるよう、スタッフ一同、尽力してまいります。不安に感じることがあれば、何でも気軽にご相談いただければ幸いです。

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