マッサージで取れない足のむくみ
下肢静脈瘤のサインかも?
西梅田静脈瘤・痛みのクリニック
(大阪市北区/大阪駅)
最終更新日:2025/02/14


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夕方になると足がむくんで、だるさを感じる。夜中に足がつった痛みで目が覚めてしまう。こうした症状は立ち仕事や座り仕事につきもので日々の疲れと思われがちだが、慢性化している場合、下肢静脈瘤の可能性もあるという。下肢静脈瘤は、本来足先から心臓に戻る静脈の血流が、血管の弁の働きが壊れることによって足の皮下静脈に滞ってしまう病気だ。「下肢静脈瘤は、病気ではなく仕事による疲れの蓄積や年齢によるものと思われがちです。実際にどのクリニックへ行けば良いかわからなかったという患者さんからのお声も耳にします」と話すのは、「西梅田静脈瘤・痛みのクリニック」の小田晃義院長だ。気になる下肢静脈瘤の初期症状や受診の目安、セルフケアとしてマッサージをしても良いのかという疑問などについて、詳しく話を聞いた。
(取材日2025年1月29日)
目次
足のむくみや重さ、こむら返りは、下肢静脈瘤の初期症状の可能性も。早めの受診で重症化する前に治療を
- Q下肢静脈瘤の初期症状はどのようなものですか?
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A
▲症状に気がついたら早めに受診したほうが良いと話す院長
下肢静脈瘤の初期症状には、足のむくみやこむら返りのほか、皮膚から血管が透けて見えたり、足の皮膚にボコボコと血管が浮かび上がったり、静脈の血流が滞ることで繰り返される内出血によって皮膚の色素沈着が起こるといった見た目の変化があります。かゆみや皮膚炎などを伴うケースもあります。下肢静脈瘤は直接命に関わる病気ではありませんが、重症化すると皮膚の色素沈着が残ってしまったり、潰瘍ができてしまったりする恐れがありますので、症状に気づいたら早めの受診をお勧めします。
- Qむくみやだるさをセルフケアしている人が多いと聞きました。
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A
▲内部に凹凸がある靴下などで足に適度な刺激を与え、血流を促す
疲れを蓄積させないためにもセルフケアは大切ですが、下肢静脈瘤は、虫歯と同じで徐々に進行していきます。軽度であればマッサージによるケアも役立ちますが、根本的な解決のためには医療機関の受診が必要です。医師が症状を診て手術の提案をするか、弾性ストッキングや運動指導で様子を見るのかを見極めます。医療用の弾性ストッキングは、足の外側から静脈をしっかり圧迫して血流の循環を促す構造をしているため、サイズ選びが大切です。体に合わないサイズを選んでしまうと圧迫されすぎて苦しくなってしまいますので、ぜひクリニックを頼ってください。毎日弾性ストッキングを履くのが難しい場合は、巻くタイプの物を紹介することもあります。
- Qどんな人が受診すると良いのでしょうか?
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A
▲問診や足の触診、エコー検査で足の状態を見極める
下肢静脈瘤の原因はさまざまで、ホテルスタッフや料理人といった立ち仕事の方、事務職といったデスクワークなどの同じ姿勢で働く職業の方に多い疾患です。その他、肥満や加齢とも関連性が深く、女性の場合は妊娠・出産によるホルモンバランスの変化なども要因となります。皮膚の色素沈着や血管がボコボコしてくるといった見た目の変化をきっかけに来院される方が多いですが、足のむくみやだるさで悩んでいる方もぜひお越しください。例えば、夕方になると足のむくみがひどくなる方や、靴下を脱いだ時、肌に痕が残っている方、夜寝ているときにこむら返りで何回も目が覚めてしまう方は、下肢静脈瘤の初期症状の可能性があります。
- Q下肢静脈瘤の受診の流れについて教えてください。
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A
▲日帰りでの下肢静脈瘤手術も行っている
まずは予約していただき、問診と診察の後、超音波検査で静脈の弁の状態や血液の逆流が起きていないかなどを確認します。診断結果を踏まえて、治療法を提案します。手術を受けることに抵抗がある方や軽度の場合は、弾性ストッキングによるアプローチで様子を見る場合もあります。下肢静脈瘤の手術は日帰りでできますし、痛みも少なく、傷口も小さいです。眠っているのに近い状態で手術を行うために、ご希望に合わせて静脈麻酔を使用することもできますし、片足であれば20分ほどで手術が終わります。術後は30分ほど安静にしてから帰宅となります。翌日からはいつもどおり過ごしていただけます。
- Q下肢静脈瘤を予防する方法はありますか?
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A
▲患者の希望を聞き、寄り添った治療方法の提案を心がけている
休憩や体を動かす時間を挟むことで、立ちっぱなしや座りっぱなしの状態を避けたり、ウォーキングや軽いジョギングなどを習慣化してふくらはぎを使うことで血流を促したりすることの他、こまめに水分補給をすることも予防につながります。とはいえ、一度下肢静脈瘤になってしまったら、早めに治療するのが一番です。下肢静脈瘤の初期症状は見た目の変化が出る前は日常的な疲れや年齢によるものと混同されがちで、なかなかクリニックの受診につながりにくいと感じています。足の疲れが慢性的にあって、少しでも日常生活を送る上で負担を感じている方は、「仕事柄仕方ない」「年齢的なものだから」と諦めずに、一度受診してみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは弾性ストッキング・3750円〜、巻くタイプの弾性ストッキング・7700円〜