脳の病気を予防するには
頭痛、めまい、しびれや生活習慣病の治療
吉祥寺脳神経外科・内科クリニック
(武蔵野市/吉祥寺駅)
最終更新日:2023/09/15
- 保険診療
「吉祥寺脳神経外科・内科クリニック」の淺田英穂院長は、これまで脳神経外科を専門とする医師として多くの患者を診察し、手術を行いながら、臨床にも力を注いできた。その経験から手術が必要な重篤な状態になる前に、しっかりと生活習慣病の治療をすることの重要性を感じ、同院の開業に踏み切ったという。身近なかかりつけクリニックとして、脳神経外科医のキャリアを地域医療に役立てたいという強い思いがある。そんな淺田院長に生活習慣病の治療、頭痛やめまいの治療、認知症への対応など、身近なクリニックで、脳神経外科の専門性や視点を取り入れた医療を受けられるメリットについて聞いた。
(取材日2023年8月30日)
目次
経験豊富な地域のかかりつけ医として、生活習慣病の適切な治療と予防に努める
- Q生活習慣病を放置すると、どのような危険があるのでしょうか。
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A
高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病を放置していると、動脈硬化が進みます。そうすると脳の中では血管が詰まって脳梗塞を起こしたり、血管が破れ脳出血を起こしたり、あるいは詰まった血の塊がコブとなり動脈瘤となって破裂し、くも膜下出血を起こす恐れなどがあります。さらに糖尿病、高血圧、高脂血症に加え、肥満を併発していると「死の四重奏」と言われ、互いに悪影響を及ぼし、命に関わる疾患を引き起こす危険性が高くなります。動脈硬化は年齢とともに進むものですが、定期的に状態をチェックし、必要に応じて適切な薬を飲む、運動をするなど総合的に対処しながら、心臓や脳の疾患につながらないよう予防に努めることが大事です。
- Q生活習慣病の治療に注力している理由を教えてください。
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A
脳神経外科の医師として30年、病院で脳卒中などの手術に携わってきました。脳卒中は突然起こりますが、ご家族のお話などを伺い、検査をして原因がわかってくると、「このような状態になる前にきちんと医師が介入できていれば」という気持ちになることがありました。脳卒中が怖いのは、手術をしても一定の割合で後遺症が残ってしまう点です。やはり発症に至る前の段階で予防に努めなければいけない。そう常々思ってきました。それが開業のきっかけでもあります。
- Qこちらのクリニックの強みを教えてください。
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A
脳神経外科を専門とする医師として、重篤な患者さんを多く診てきた経験を生かし、脳卒中や心筋梗塞を起こさないためにどのようにコントロールをしていく必要があるか逆算する視点を持っていることは一つの強みだと思います。また、各種検査設備を整えています。中でもCT検査が身近なかかりつけクリニックで受けられるのは大きい特徴ではないでしょうか。当院では認知症に関しても、CT検査の結果を役立てており、あわせて神経心理学テストなども行い、総合的に診断します。頭痛に関しては、先進の飲み薬の処方や注射に対応しています。特に片頭痛に悩んでいる方には、その予防を図るための注射の存在をお伝えしたいですね。
- Q脳疾患の発見のためにこちらで行える検査を教えてください。
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A
頭痛やしびれの症状からCT検査を行い脳腫瘍が見つかることもありますし、くも膜下出血、症状のない脳梗塞などの発見にも有用です。また、認知症についても「最近物忘れがひどい」と不安を訴える患者さんを検査すると、脳の萎縮がわかる場合があります。MRIと違い、うるさい音もしませんし、5分ほどで撮影できます。気軽に利用できていろんなことが分かる有用な検査ですよ。他に、血管年齢をみるためのABI/PWV検査、脳梗塞の原因となり得る不整脈の発見に有用な心電図、さらに血液検査に対応しています。血圧検査は電子機会ではなく、私が手動で患者さんとお話ししながら測ることにこだわっています。
- Q脳卒中の術後のサポートなど再発予防にはどのようなことを?
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A
術後、後遺症が残った場合はリハビリテーションに取り組んでいただきながら、再発予防のための薬、例えば脳梗塞を起こさないよう血液をサラサラにするための抗血小板薬、心臓の不整脈から脳梗塞になった方には抗凝固薬などを飲んでいただきます。生活習慣に関しては、一度大きな病気をなさると、きちんと生活を改められる方がほとんどです。できれば発症前にそうしていただければと少し残念な思いもありますが。大きな病院で手術を受けた方の術後も、もちろん当院で診させていただきます。身近なクリニックで、大きな病院より少ない待ち時間で変わらないような処置が受けられるとお考えいただいていいと思います。