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木村 有志 院長の独自取材記事

きむら内科内視鏡クリニック

(一宮市/新木曽川駅)

最終更新日:2026/04/28

木村有志院長 きむら内科内視鏡クリニック main

「もっと楽に内視鏡検査を受けてもらい、胃がん・大腸がんで亡くなる人をなくしたい」という強い思いを持ち、2023年6月1日に「きむら内科内視鏡クリニック」を開院した木村有志院長。真新しい院内のシックで洗練された空間づくりは木村院長の妻によるものだが、内視鏡検査エリアには木村院長のこだわりが詰まっている。トイレつき個室、最短の動線、検査に鎮静剤を使うなど、できるだけ楽に検査を受けてもらうための徹底した配慮がなされている。また木村院長は、フットサルが大好きでスポーツマンらしい親しみやすい雰囲気もあるが、その一方で内視鏡検査や内科の専門家としての経験と自信に満ちあふれている。木村院長に、こだわりの内視鏡検査や内科診療についての思いを語ってもらった。

(取材日2023年7月10日)

胃や大腸のがんで亡くなる人をなくすために開院を決意

まず、開院の経緯について教えてください。

木村有志院長 きむら内科内視鏡クリニック1

私はすぐ隣の各務原市の出身で、この地に開院したのは自宅から近く、良い人の多い住みやすい町だと感じたからです。病院では、ESDという胃や大腸のがんを内視鏡で切除する治療を担当し、早期発見の大切さを改めて思い知りました。早期に発見できた人はその治療の対象になりますが、早期胃がんを発見するのは消化器内科を専門とする医師でも難しく、ESDをしてきた医師でないと難しい場合も多いです。それならばクリニックで楽な内視鏡検査を積極的に行って、早期がんを見つけてあげるほうが地域の患者さんにとっていいのではないかと考えました。また内視鏡クリニックは全国的にも増えてきていますが、専門が肝臓や胆のう、すい臓領域の先生や消化器外科の先生ということが多いのが現状です。実際にESDのようながんに対する内視鏡治療を行ってきた内視鏡クリニックは少なく、強みになるかと思いました。

実際にクリニックを開院されて、手応えはいかがですか?

新しいクリニックのせいか比較的若い患者さんが多いのですが、高齢の方にも来ていただいています。以前より、患者さんの存在をより身近に感じますね。早期胃がんや早期食道がんの段階で発見でき、紹介先の内視鏡治療で完結できたとしたらやりがいを感じると思います。また早期の大腸がんは当院でも内視鏡治療できる場合があります。当院では小さなポリープだけでなく、通常なら大きな病院で切除したり、入院するような2cm近いポリープや粘膜内がんも切除しております。当然リスクとの兼ね合いになりますが、治療が当院だけで完結できる場合も多く、患者さんには喜ばれていると思います。現在は内視鏡の検査目的で来院される方が多いですが、自分としては総合内科も学んできたこともあり、内視鏡などの検査だけでなく一般内科の患者さんが増えてくるとうれしいですね。

それは素晴らしいことですね。先生は、そもそもなぜ医師を志したのですか?

木村有志院長 きむら内科内視鏡クリニック2

早くに亡くなった父が開業医をしていた影響が一番かと思います。あまり深く考えることなく、自然に医学部進学率の高い中高一貫校へ進学し、北海道の医科大学に進みました。でも、ふとこのままストレートに医師になっていいのかと悩むことがあり、「広い世界や他の職業を見てみよう」と、ワーキング・ホリデー制度を利用して1年間海外で生活してみました。その体験の後、私は改めて医師になりたいと思いました。医師のように人の役に立つ、人に感謝される仕事ってなかなかないです。その後、実際に医師になってみて、やりがいも感じられ、本当に選んで良かったと思っています。

鎮静剤を使い、少しでも楽な内視鏡検査をめざす

医療の中でも内視鏡検査に興味を持たれたのはなぜですか?

木村有志院長 きむら内科内視鏡クリニック3

消化器内科の医師が30人くらい在籍し、消化器内科の分野に力を入れている北海道の手稲渓仁会病院へ行ったことがきっかけです。最初は総合的に内科の勉強がしたくて行ったんです。そこはアメリカ人医師やアメリカの医師免許をめざすような医師が集う病院でもあったため、経験や感覚を大切にするような日本流の内科とは違う、科学的な根拠をベースとする内科を学べるのではないかと思ったのがきっかけでした。カンファレンスもすべて英語でしたね。でも、将来を考えた時、内科だけではなく、技術的なことも習得したいと思ったんです。内視鏡カメラの技術は、すべて一人で検査や治療ができ、がんの治療までできることにとても魅力を感じました。

こちらの内視鏡検査の特徴を教えてください。

開院にあたり、内視鏡検査の設備にこだわりました。大腸カメラ検査の前に下剤を飲むのですが、そのためのトイレつき個室を3部屋用意しましたので、他の方に気兼ねすることなく過ごしていただけると思います。内視鏡検査室へは、横になったままストレッチャーで最短の動線で運びます。また当院では、経鼻タイプの胃カメラは使わず、検査の精度を考慮して経口用の太めのカメラを使いますが、苦痛が少なくなるよう基本的に鎮静剤を使用。気づいたら検査が終わっている状態をめざし、鎮静剤も検査後のふらつきが起きにくい物を使用します。大腸カメラにおいても、挿入時の痛みの他、ポリープを複数取ったり時間がかかったりするときや痛みが出やすい部位にポリープがある際に有用です。胃カメラ・大腸カメラの検査を同時に行うことが望めたり、おいしくない下剤を飲まずに胃カメラで薬を入れて大腸検査を行うことが望めたり、鎮静剤のメリットは多くあります。

内視鏡検査にとてもこだわられているんですね。

木村有志院長 きむら内科内視鏡クリニック4

病院で胃がん・大腸がんの切除を内視鏡で行ってきた経験が今に生きているんだと思います。がん化する前の初期病変の発見と診断、大腸カメラの苦痛の少ない挿入法などはしっかり勉強させてもらいました。早期胃がんや食道がんの発見率も医師によって違うと思っていますし、大腸ポリープもどこまで外来でリスクを許容して大きなポリープや粘膜内がんまで切除できるかも一般的な内視鏡クリニックと違いがでると思っています。胃と大腸は、胆嚢や膵臓と違って内視鏡で直接見られる臓器ですから、しっかり定期検査を受けて、見るべき人がしっかり見れば、早期発見につながります。内視鏡検査がつらくて検査したくないというのは良くないので、この地域の方にできるだけ楽な内視鏡検査を定期的に受けていただいて、早い段階で胃がん・大腸がんを見つけられたらと思っています。

エビデンスに基づいた診療をするのが「良い医師」

総合的に内科を学んだ経験も生かされているそうですね。

木村有志院長 きむら内科内視鏡クリニック5

内科はいろいろな病気を等しく同じように診る能力、そして、緊急性や専門の医師への紹介の必要性などを素早く見極める能力が求められます。どの診療科に行くべきかわからない患者さんもいますし、おなかが痛いと訴えている患者さんでも実は心筋梗塞の場合もありますから、幅広く対応できる内科の医師は地域に必要だと思います。内科の領域はアメリカが進んでいて、エビデンス、科学的根拠をベースにしていて、経験や感覚を大切にする日本の内科とはアプローチが違います。患者さんが風邪をひいて抗生剤を欲しがっても、科学的に必要のない時は薬を出しません。そのようなアメリカ流の内科を学んだことは私の強みではないかと思っています。

エビデンスを大切にするとは、具体的にどのようなことですか?

身体所見で、こういう症状があったら、こういう病気が疑われるという確率データがあるんです。動悸があるならこの病気で、動悸に加えて他の症状があるならこの病気というように、体系化された根拠に基づいて診断します。きっと患者さんは話を聞いてくれる、優しい医師を「良い医師」だとイメージすると思うのですが、私の考える「良い医師」は、科学的根拠を持っていて、正しい医療が行える医師です。患者さんのお話を聞く時も、より多くの情報を得るという意識を大切にしています。

最後に、今後の抱負とメッセージをお願いします。

木村有志院長 きむら内科内視鏡クリニック6

開院して3年がたち徐々に内視鏡検査数も増えてきました。早期がんで見つかり良かった例もありますが、検査するのが遅れ進行がんで見つかったり、紹介先で亡くなられた方もいます。基本的に検査するしないは患者さんに任していますが、症状がない段階で検査する、定期的に検査するのが大事だと思っています。これからも一宮・木曽川エリアに限らず、いろいろな方に定期的に内視鏡検査を受けていただいて、できる限り、消化器がんをなくしていくことをめざしたいと思います。何が気になる症状がありましたら、内視鏡だけでなく内科のことでもぜひお気軽にご相談ください。