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涙目や目やにが続く涙道閉塞
抗がん剤の影響で起こることも

氷川台かたくら眼科

(練馬区/氷川台駅)

最終更新日:2024/11/15

氷川台かたくら眼科 涙目や目やにが続く涙道閉塞 抗がん剤の影響で起こることも 氷川台かたくら眼科 涙目や目やにが続く涙道閉塞 抗がん剤の影響で起こることも
  • 保険診療

涙が止まらない、目やにがたくさん出る、涙でにじんでよく見えないなどの症状が続き、原因がわからず悩む人もいるのではないだろうか。すごくつらいわけではないけれど、不快で気になるこれらの症状は、涙道が詰まることによる疾患である涙道閉塞のせいかもしれない。涙道閉塞という病名に聞き慣れない印象を持つ人も多いだろうが、感染症やアレルギー、女性ホルモンの減少などさまざまな原因で起こり、最近では抗がん剤によって起こることもわかっている。症状が見られたら適切な検査をして診断を行い、詰まりを取り除くための治療を行うことが必要だ。「氷川台かたくら眼科」では涙道疾患に対する検査や治療にも対応している。院長の方倉聖基先生に、涙道疾患の原因や症状、検査や治療法などについて解説してもらった。

(取材日2024年10月21日)

治療が遅れるほど治りにくくなることも。症状が見られたら早めに医療機関の受診を

Q涙道疾患について教えてください。
A
氷川台かたくら眼科 一般眼科はもちろん涙道治療に対応している

▲一般眼科はもちろん涙道治療に対応している

涙道疾患は涙道という「涙の排出路」が何らかの原因で詰まってしまい、涙液が排出されなくなってしまう、涙道閉塞や涙道狭窄が主な病気です。発症には女性ホルモンの減少が関わっているとされ、患者の9割ほどは中年期以降の女性です。胎児期に起こる先天性のものもありますが、後天性のものは感染症や炎症、アレルギー、緑内障などの病気、ドライアイなどさまざまな原因で起こります。近年では、抗がん剤治療による副作用として起こることもわかっています。このことはまだあまり知られていませんが、抗がん剤治療による涙道閉塞は、治りにくく、進行すると治療が難しくなることもあるため早期治療が重要です。

Qどのような症状が出たら医療機関を受診するべきですか?
A
氷川台かたくら眼科 さまざまな角度の検査から診断、治療を行う

▲さまざまな角度の検査から診断、治療を行う

涙道が詰まって涙がうまく排出されなくなると、涙が出やすくなる、目やにが増えるなどの症状が見られます。この病気特有の症状はなく、「すぐ受診しなければ」と思うような症状ではないかもしれません。しかしこの病気は早く治療するほど、回復が見込めるとされています。涙道疾患ではなくても、アレルギー性の結膜炎など他の病気である可能性もあるため、1ヵ月以上など、ある程度の期間症状が続くようであれば一度眼科を受診しましょう。繰り返しになりますが、抗がん剤治療による涙道閉塞は特に早期に治療することが大切であるため、抗がん剤治療を始めてから涙や目やにが増えた場合は、早めに相談することが望ましいでしょう。

Q放っておくとどのような危険性がありますか?
A
氷川台かたくら眼科 患者一人ひとりのめざす見え方に合わせて治療を進める

▲患者一人ひとりのめざす見え方に合わせて治療を進める

涙や目やにが多い状態が長く続くのは不快であると考えられます。また、涙道が詰まるとその手前の部分に涙がたまり、そこで雑菌などが繁殖すると炎症を起こすことも。涙嚢炎のほとんどの場合が涙道の奥のほうの鼻涙管が閉塞することで生じます。慢性涙嚢炎では炎症が涙嚢に波及することで涙や目やにの症状がメインとなりますが、さらに炎症が皮膚へと広がると目頭が腫れたり赤くなったりする急性涙嚢炎を起こし痛みも生じます。慢性涙嚢炎が急性涙嚢炎になるまでには数年を経ているケースもあり、腫れや痛みが見られてから眼科を受診する方も少なくありません。症状が悪化する前の早いタイミングで治療をすることをお勧めします。

Qどのような検査をして診断するのでしょうか。
A
氷川台かたくら眼科 落ち着いた空間でリラックスして検査が受けられる

▲落ち着いた空間でリラックスして検査が受けられる

症状から涙道が詰まっている可能性が考えられる場合には、涙管通水検査として、細いストロー状の涙管洗浄針を涙点(目頭部分にある涙道の入り口)から生理食塩水を注入し、流れるかを確認します。この検査によりどこが詰まっているかを確認することで、その後どのように治療していくか方針を考えていきます。針と聞くと不安に思う方もいるようですが、点眼薬による局所麻酔をしますし、数分で済む検査ですのでリラックスして受けていただくことが大切です。さらに、内視鏡で涙道の内部の様子を観察するための検査、涙点から造影剤を注入して涙道の内部の閉塞の程度などを確認するためのエックス線検査や造影検査を行うこともあります。

Qどのような治療をするのですか?
A
氷川台かたくら眼科 どんな症状でも気軽に相談してほしいと話す方倉院長

▲どんな症状でも気軽に相談してほしいと話す方倉院長

閉塞している部分などにより、治療はいくつかの方法があります。まずは、涙道内視鏡を使用して細いチューブを涙道に挿入し、詰まっている部分に通して広げるための「涙道内視鏡下涙管チューブ挿入術」を行うことが多いです。健康保険が適用され、かかる時間は約10分。局所麻酔でできる患者さんの負担の少ない治療法です。治療後は、しばらく院内で経過観察し、問題なければそのままお帰りいただけます。涙管チューブは2ヵ月ほど入れたままになりますが、生活上の制限はなく、普通の生活が可能です。鼻涙管など涙道の奥のほうに閉塞があり、内視鏡での治療が難しい場合は「涙嚢鼻腔吻合術」という外科的な手術を行うこともあります。

ドクターからのメッセージ

方倉 聖基院長

目の病気では涙が出るものが多いですし、涙道閉塞そのものは痛みなどの苦痛を伴う病気ではないので、最初はあまり気にしない方も多いでしょう。でも、気になる方には涙や目やにの増加は不快でQOL(生活の質)を低下させることにもつながるでしょう。涙道疾患の検査や治療は、どこの眼科でもできるものではなく、専門的な知識と経験が豊富な医師のいる眼科を受診することが大切です。当院では涙道疾患の治療にも積極的に取り組み、当院で対応できない場合には適切な医療機関に紹介しています。涙や目やにが気になる場合は、まずは一度ご相談いただければと思います。

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