方倉 聖基 院長の独自取材記事
氷川台かたくら眼科
(練馬区/氷川台駅)
最終更新日:2024/11/14
東京メトロ有楽町線・氷川台駅から徒歩1分の便利な場所にある「氷川台かたくら眼科」。院長の方倉聖基先生は大学病院や総合病院で診療経験を積み、お茶の水・井上眼科クリニックの副院長を務めた後に、地域に根差したクリニックをめざして2023年に同院を開業。子どもから高齢者まで幅広い世代の患者に対し、目のかゆみや充血、花粉症や結膜炎などといった眼科全般の診療に加え、方倉先生が専門とする涙道疾患の治療、白内障の日帰り手術、緑内障や網膜疾患の治療など専門的な治療も行っている。「患者さんが安心して受診できるハードルの低いクリニックにしたい。目のことならどんなことでもまずはご相談いただきたい」と語る方倉先生に、力を入れている治療や、診療において重視することを聞いた。
(取材日2024年10月21日)
患者に近い場所で目の健康を守るクリニックに
先生はなぜ、眼科の医師をめざされたのですか?
昔から「人の力になりたい」という気持ちがあり、その延長で医師の職業を選びました。医学生の時は脳神経系に興味があり、その領域に進みたいと考えていたのですが、実習で眼科を回ったことをきっかけに気持ちが変わりましたね。治療後患者さんが花が咲いたような笑顔を見せて喜ぶ姿を目にして、「ああ、眼科って患者さんに喜んでもらえる診療科なんだな」と実感したのです。見ることは生活の質に直結するとても重要な機能であることを感じ、目の健康を守るための眼科を選びました。
クリニックを開業した理由を教えてください。
医学部卒業後は大学病院や総合病院、クリニックなどで診療経験を積んできましたが、私自身が地方出身だったこともあり、大きな病院よりもっと患者さんに近い場所、地域に根差したところで治療がしたいと思ったのです。それが開業を決めた理由です。また、私は眼科の中でも特に涙道疾患を専門としているのですが、この辺りには涙道疾患を専門的に治療する眼科が少なかったこともあり、地域の皆さんの目の健康に貢献できればと考えてこの場所を選びました。
どのようなクリニックをめざして開業されたのですか?
医療機関に行く時って、誰もが何かしらの不安を抱えていると思うのです。ですから、できるだけ患者さんが行きやすいと思えるクリニックにしたいという方針が根底にありました。患者さんの前で慌てたり急いだりして患者さんを焦らせたりすることがないように、なるべくリラックスしていただけるように、スタッフとも「慌てない」「優しい声で」の2つを合言葉にしています。眼科で診る症状には、あまり心配しなくてもいいものから早期に治療が必要なものまで幅広い病気がありますが、すべての目の症状を診る最初の窓口となるクリニックでありたいですね。診療方針としては、地域に密着したクリニックとして幅広く診ることと、専門性に基づいた治療を提供することの2本柱としています。
眼科全般から専門性に基づいた治療まで対応する
どんな患者さんが多く受診されているのですか?
近隣にお住まいの方が多く、お子さんからご高齢の方までさまざまな世代の患者さんがいらっしゃいます。目のかゆみや充血、花粉症などのアレルギー性結膜炎、白内障や緑内障、網膜の病気など、幅広い症状や病気の治療を行っています。とにかく目に関することならどのようなことでもご相談いただいて、当院で対応できることは診療し、より専門的な検査や治療が必要な場合には適切な医療機関を紹介しています。私が専門とする涙道疾患に関しては、地域の他の眼科の先生方からご紹介いただくことも多いですし、近県や遠方から受診してくださる患者さんもいらっしゃいます。
特に力を入れている治療を教えてください。
眼科領域の治療ならどのようなことにも対応したいと考えていますが、特に力を入れている治療が涙道閉塞など涙道の病気です。患者さんにとっては聞き慣れない病名かもしれませんが、涙道という涙の排出路が詰まることで涙や目やになどの症状が続く病気で、中年期以降の女性に多い傾向があります。原因は、炎症や感染、ドライアイなどさまざまですが、最近では抗がん剤の影響で起こるものもあるとわかっています。涙道の詰まりを放置すると目頭の涙嚢というところが腫れたり、痛くなったりする涙嚢炎を起こすことも。早期に治療することが望ましいでしょう。治療では、まずは涙道内視鏡を使用して涙道の閉塞を解除するための治療を行いますが、内視鏡で対応できない場合には涙道と鼻腔の間にある骨の一部を削って新たな通り道を作成する「涙嚢鼻腔吻合術」が必要になることもあります。当院では、このような涙道疾患への治療にも対応しています。
他にも、力を入れている治療はありますか?
はい。白内障に対する日帰り手術や、緑内障のレーザー治療、加齢黄斑変性など網膜の病気に対する硝子体注射、神経眼科の領域で行うボツリヌス毒素製剤を用いた治療など、専門的な治療も積極的に行っています。また、眼鏡やコンタクトレンズの処方もしています。お勧めの眼鏡やコンタクトレンズのアドバイスもしていますので、お気軽にお尋ねください。
安心して気軽に通ってもらえるクリニックをめざす
医師として、大事にしていることを教えてください。
医師になるまでも、なってからも、私はこれまで多くの人にお世話になってきました。これまでいただいた恩を、いただいた方にお返しする「恩返し」だけでなく、他の方にもお贈りできるような、「恩贈り」を大事にしたいと思っています。自分がしてもらってうれしかったことは人にもしたいですし、患者さんだけでなくスタッフにもそういう気持ちで接したいと考えています。そしてもう一つ、皆さんの健康を守る医師として、自分自身も健康でいられるよう気をつけています。普段はクリニックの中で過ごすことが多いので、休日にはジムで運動したり、山登りやキャンプに出かけたりとなるべく外に出てリフレッシュすることを心がけています。
先生の患者さんに対する思いは、スタッフの皆さんにも伝わっているのですね。
そうですね。診療する上で大事にしている考えなどはスタッフにも伝えています。今は、受付業務スタッフ、視能訓練士、看護師、眼鏡のアドバイザーなどのスタッフが、非常勤含めると総勢10人在籍していて、一緒にクリニックを支えてくれています。毎朝ミーティングをしていますが、その中で「今日の目標」をそれぞれが言葉にして伝え合い、確認、共有するようにしています。たまに飲み会や食事会などがありますが、そういう場ではとにかく楽しんでもらえるようにと思いますし、仕事においても楽しく働いてもらえたらいいな、と考えています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。
これまで力を入れてきた涙道疾患や白内障の治療には、今後も積極的に取り組んでいきたいと考えています。白内障の治療では、使用する眼内レンズの種類を含め、複数の治療選択肢がありますので、患者さんの望む「見え方」をご相談しながら一人ひとりに合う治療法を提案していけたらと考えています。涙道疾患に関しては、「氷川台かたくら眼科」に紹介すれば大丈夫、と思ってもらえるクリニックをめざしたいですね。患者さんの中には、医師と向き合うと緊張してしまう方もいらっしゃると思います。私も患者として医療機関に行った時に緊張してしまった経験がありますので、なるべく患者さんが緊張しないよう「ハードルの低いクリニック」でありたいと思います。目のことならどのようなご相談もお受けしたいと考えていますので、まずは「ちょっと話しに来る」ぐらいの感覚で、お気軽に受診していただけたらと思います。