川瀬 雄太 院長の独自取材記事
神宮前内科クリニック
(名古屋市熱田区/神宮前駅)
最終更新日:2023/09/11

神宮前駅から直結したビルにある「神宮前内科クリニック」。院長の川瀬雄太先生は「仕事を持つ人に利便性のいい場所に開業したい」と2023年6月にこの場所にクリニックを構えた。真新しい院内はシンプルな内装で、その随所に木の温かみが感じられる。発熱者の外来とそれ以外の患者の動線を分け、待合室や診療室も別にするという感染症対策にもこだわった設計だ。優しい口調の穏やかな印象の川瀬院長だが、学生時代にはバスケットボール部に所属していたアクティブな面も持つ。大学卒業後は、地域の総合病院で勤務をスタートし、循環器をはじめ糖尿病などの診療や救急医療、在宅医療も経験。循環器にこだわらず悩みを持つ患者を広く診たいという熱い思いがある。そんな川瀬院長にクリニックの特徴や、診療の心構えについて話を聞いた。
(取材日2023年8月17日)
循環器をはじめとして幅広い対応をめざす
開院の動機についてお聞かせください。

もともと循環器を専門にしてきましたが、循環器以外にも興味がありまして、救急医療をはじめ糖尿病や腎臓疾患のほか、脳外科の手術にも入った経験があります。また、透析の診療や在宅医療専門クリニックの往診にも携わっていたことがあり、急性期から在宅医療まで一通り経験できたと思います。そういった経験を生かしながら循環器にこだわらずに、広く診られるクリニックをやってみたいと思い、開業しました。循環器の疾患は、生活習慣病と深く関係していて切っても切れない領域です。そういった高コレステロール、脂質異常、高血圧、糖尿病などの生活習慣病の方の予防に努めたいと思いまして、仕事を持った方にも利便性のいい駅から直結したこの場所を選びました。また、お仕事の後に通えるように火曜日と金曜日は20時まで診療を行っています。
患者さんの年齢層、主訴について教えてください。
年齢は比較的若い世代の方が多いですね。20~30代ですと、発熱で来院される方が一番多いでしょうか。40~50代の方では健診で異常があって来られる方が多いですね。お子さんも時々いらっしゃいますし、幅広い方々に来院していただいています。最初に当クリニックで診た上で、専門機関で診てもらう必要があれば他の医療機関を紹介することもできます。訴えとして多いのはやはり、先ほど言ったような発熱や、健診で血圧が高いなど指摘を受けたという方ですね。循環器疾患では「動悸がする」との症状の方に不整脈が見つかるケースもあるため、当院では必ず検査を行うようにしています。狭心症の患者さんは今のところ多くはないですが、もっと診ていきたいと考えています。
診療方針を教えてください。

患者さんには、その人に合った治療の方法を提案したいと考えています。例えば、同じ病気の患者さん皆さんに同じように食事を制限して、運動をしましょうというアドバイスをしても、個々人で生活スタイルが異なるでしょうから、実行するのは難しいですよね。まずは、その人の生活の中でできることを見つけて、そこからだんだんできることを増やしていくといった感じでしょうか。そのためには、食べている物とか運動はどんなことをしているかなど、患者さんの日頃の生活について細かく伺うことから始めます。診療の際、話を聞きながら大切だと思うことは、患者さんが何を望んでいるか、例えば症状を良くしたいのか、原因を知りたいのか、というのを見極めることですね。私たち医師の側としては、適切な診断を行うことが第一だと考えています。
循環器領域以外にも、多種の内科疾患の検査が可能
クリニックの特色は何ですか?

検査については、なるべく病院に近いクオリティーをできる範囲で提供したいと考えています。CTはないですけれど、負荷心電図や24時間つけて不整脈を検出するホルター心電図、動脈硬化を調べる血圧脈波検査、超音波検査もできますし、血液検査、血糖値、肝機能、腎機能、脂質など幅広く検査ができる体制にしています。血液検査については当日結果がわかるものもあり、通院の負担を減らすこともできます。あと、新型コロナウイルス感染症の流行後の開院ということで、感染者とそれ以外の病気の患者さんと動線を分け、待合室と診察室も分けてつくっています。おそらくこれからも、そういうニーズがあるかと思い配慮しています。
ほかに、クリニックならではのことなどありましたら教えてください。
健康診断や予防接種に対応しているほか、当クリニックでは心臓・血管に特化した検査を行っています。脳ドックなどを受けられる方があると思いますが、それと似たような形で、心臓や血管を一通り検査します。心臓の病気はどうしても急に起こることがあるので、不整脈などが普段から気になる方は一度受けてみるといいかもしれません。それから、今まで運動していない方が始めたいという場合には、心機能を調べますので、どのくらいの運動が適切かなどの判断ができますね。ほかには、肥満が原因で起こる病気の予防に努めています。例えば、脂質異常症や糖尿病も肥満が原因になることがありますので、病気になる一歩手前の段階で介入して、生活習慣を見直すアドバイスをいたします。
近隣の病院との連携についてはいかがでしょうか?

名古屋市内の中でもこの辺は、大きな病院が多いエリアです。それらの病院と密に連携していまして、患者さんを紹介する際は当クリニックからインターネットで予約が取れるほか、病院によっては紹介した患者さんのカルテを私が確認することも可能です。開院前に在籍していた協立総合病院に今も週に1日勤務していまして、外来を担当したり心臓カテーテルの検査を行ったりしています。もし当クリニックの患者さんが検査で異常が疑われ、勤務先での検査が必要になれば、私の勤務日に私自身が心臓カテーテルの検査を行うことも可能です。
ところで、リフレッシュはどのようになさっていますか?
運動は好きで、学生の頃はバスケットボール部に所属しており、以前の職場の同僚と月に1度体育館に集まりバスケをしていました。現在ではみんな家族ができたため、主に子どもと遊ぶ場になっています。最近は運動する機会が減ったため、時間と余裕があれば子どもの頃のように、自転車で遠乗りでもしてみたいですね。
自然体でいられる温かみのある待合室
医師を志したきっかけは何ですか? また、循環器を選ばれた理由も教えてください。

両親が医師なので、子どもの頃から自然と医師になることを考えていたと思います。病院の近くに住んでいたので、小さい時はいつも病院のスタッフルームにいて、病院自体、親しみがある場所でしたね。医師になるには当然勉強が必要で、長く続けていくにも知識や技術を勉強し続けなければならず、今も現役で仕事をしている両親は尊敬していますし、見習いたいと思っています。循環器を選んだのはもともと興味があったのと、初期研修先の循環器の先生が優秀な尊敬できる方だったことも関係しています。循環器領域だけでなく内科全般、重症例も含めて診る方で、そんな医師をめざしたいと思いました。研修時から外来の診療や往診、カテーテルなどの手技も経験させていただきました。当時、希望すれば何でも積極的に行わせてもらえたので、恵まれていましたし、今につながっていると思いますね。
クリニックの内装デザインについて、こだわった点などありますか?
なるべくシンプルにというのを第一にしていますが、あんまりシンプルになり過ぎないよう、木目などのナチュラルな雰囲気も適度に織り交ぜ、患者さんが自然体でいられる待合室にしたいと思いました。椅子が一列に並ぶカウンターは、いろいろ自由に過ごしてもらいながら待っていただけるようにと考えました。あと、殺風景にならないように、院内にはなるべく植物を置くようにしています。
最後に、読者にメッセージをお願いします。

開院して間もないので、まずは当クリニックを知ってもらいたいですね。駅と直結していて通いやすいと思いますので、「健診で異常があったけれど、受診がどうしても時間的に、地理的に難しい」という方にはぜひ来院していただきたいですね。また、風邪をひいたとか熱が出たなど、急なちょっとした症状でも、気軽に利用できるようなクリニックでありたいと思います。それから院内に検査機器をそろえていまして、いろいろな検査ができます。何度も足を運ばなくて済むように、当日結果がわかるものも備えました。患者さんの負担を減らすことも大切にしたいと考えています。少しでも患者さんの助けになればと思いますので、何かお悩みがあればぜひ相談に来てください。