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伊藤 潤 院長、伊藤 千春 副院長の独自取材記事

中村橋いとう内科クリニック

(練馬区/中村橋駅)

最終更新日:2023/07/07

伊藤潤院長、伊藤千春副院長 中村橋いとう内科クリニック main

中村橋駅から徒歩2分、小さな商店が立ち並ぶ路地を進んだところにある「中村橋いとう内科クリニック」。総合的な内科診療のほか循環器を専門にしていた前院長の勇退に伴い、伊藤潤院長と伊藤千春副院長が、2023年4月3日より承継した。地域医療への貢献をめざし、承継後も総合的な内科診療の窓口を設けているところは変わらない。潤院長の専門は呼吸器。特に、喘息や長引く咳の診療を得意としており、全国的に数少ない大人の食物アレルギーの診療も行う。千春副院長の専門は糖尿病。内服薬やインスリン注射による血糖コントロールだけでなく、きめ細かな食事指導や生活習慣の改善指導に力を入れている。夫婦二人三脚で、お互いに支え合いながら今後クリニックをどう発展させていきたいか、また診療のポリシーなどを詳しく聞いた。

(取材日2023年6月20日)

大学の同窓生でもある夫婦二人三脚で開業へ

まずは、院長と千春副院長が医師をめざしたきっかけを教えてください。

伊藤潤院長、伊藤千春副院長 中村橋いとう内科クリニック1

【潤院長】私は、子どもの頃の通院経験がきっかけになっていますね。箱乗りブランコから落ちてしまったことで、足の骨が曲がってしまい、その治療のためにしばらく病院に通院していた時期があったんです。おそらく幼心に担当医の方に頼もしさを感じていたのでしょう。保育園の卒業文集には、将来医者になると書いてありました。私は医師の家系ではないのですが、千春先生の場合は身近なところに医師がいた影響でしたよね?

千春副院長は身内に医師がいたのですね。

【千春副院長】そうなんです。私は祖母が整形外科の医師として開業しており、自宅兼クリニックという環境だったので、祖母が診療する様子をよく見ていたことが影響していると思います。当時、実家は海岸近くにありましたので、海遊びでケガや脱臼などをした患者さんがよく来院していたんです。祖母は老若男女に慕われる医師でしたので、彼女のような存在になれたらいいなと感じながら育ちました。そのせいか、そんなにほかの職業へ就きたいと思う時期もなく、自然な流れで医師をめざしていましたね。

両先生とも出身大学と研鑽を積んだ大学が同じなのですか?

伊藤潤院長、伊藤千春副院長 中村橋いとう内科クリニック2

【潤院長】ええ、同級生で同じ内科の医師なんです。専門は違いますが、その頃からのご縁でしてね。東邦大学医学部を卒業した時点では2人とも入局先を決めていなかったんです。内科の実習で一通り回ってから、入局先を決めたかったので、その仕組みがある順天堂大学に進みました。それで私は呼吸器内科を選択し、千春先生は糖尿病内科を選択したんです。その時の選択が、現在のクリニックの担当分野につながっています。

国内でも数少ない大人の食物アレルギー診療へも対応

院長は呼吸器やアレルギーがご専門ですが、どうしてその道へ?

伊藤潤院長、伊藤千春副院長 中村橋いとう内科クリニック3

【潤院長】実は最初は小児科と迷っていたんです。そもそも自分が医師になる原点が、小児医療でしたので。ですから、医師になるならば、これから未来が広がっていく子どもを診ていきたいと思っていたのですが、アレルギーを総合的に診る医師として活躍する姿も理想的だと感じていたのです。例えば喘息は呼吸器の異常だけでなく、耳鼻咽頭、皮膚など各所のアレルギー反応からつながって出てくることも少なくないんです。つまり、さまざまな可能性を広く考慮して診療していく必要があるわけですね。呼吸器内科は喘息だけでなく感染症やアレルギーも診ますので、大人も子どもも診療に訪れます。ですから、小児科を包括した診療をできるのではないかと考えました。また、食物アレルギーを専門としている医師は、国内でも多くはないので、食物アレルギーにおいてもスペシャリストであるような、貴重な存在でありたいと考えています。

食物アレルギーを専門とする医師が少ないと、外来を探すのが大変になりそうですね。

【潤院長】確かに、一般内科の相談は近隣の方が多いのですが、食物アレルギーの患者さんは遠くから来られる方も少なくありません。当クリニックが中村橋にあるのは幸いしていまして、順天堂大学医学部付属病院や順天堂東京江東高齢者医療センターなどからご紹介を受けることもあります。遠くから来られる方を多く受け入れられるような専門性と体制を、より強く確立していきたい気持ちが湧いてきています。千春先生の専門とする糖尿病でも、持続的な血糖測定をより高精度に行うためにも、新しい機器をしっかり取り入れていきたい考えです。やはり地域のクリニックならではの診療も提供していきたいですからね。

千春副院長が糖尿病を専門にしたご理由は?

伊藤潤院長、伊藤千春副院長 中村橋いとう内科クリニック4

【千春副院長】私も順天堂大学の内科のローテーションで、すべての科を見て回りました。糖尿病内科を専攻したのは、患者さんとの対話を大切にした診療をしたいと考えていたからです。手先の器用さにあまり自信がなかったというのもありますが(笑)、祖母がそうであったように、長い期間、患者さんに接して、寄り添えるような診療をしたいと考えていたんですね。そうしたスタンスを今でも大事にしており、日々の診療の中で否定だけはしないように心がけています。糖尿病は生活習慣が要因になることが多いですので、一気にすべてを変えるのは難しい。変えられることを、一つ一つ見つけていく中で、自分で変化を決め、前に向かっていこうという気持ちを持てるような診療を心がけています。

窓口は広く、敷居は低く、専門性は高いクリニックに

クリニックの診療のポリシーを教えていただけますか?

伊藤潤院長、伊藤千春副院長 中村橋いとう内科クリニック5

【潤院長】千春先生ともよく話しますが、やはり地域に根差したクリニックとして、気軽に受診して、いろんなことを相談してもらうために、今自分たちに何ができるかを問いかけ続けることが第一だと考えています。私も千春先生も、総合的な内科診療を得意としています。ですので、窓口は広く、専門分野の器量は深くあるようなクリニックだと認知していただけるとうれしいですね。そのためには、親しみやすさから来る相談のしやすさが大前提になります。私たちがこのクリニックを承継する前の院長先生も、やはり地域密着型で、誰でも気軽に来れるクリニックをめざしていましたので、敷居の低さという良さを引き継ぎつつ、専門性の深さを加えていくことで、より進化したクリニックになれれば本望ですね。あと、個人的には子どももしっかり診ていけるよう、認知度を上げたいですね。

親しみやすさや子どもへの認知という点で、工夫なさっている点は?

【潤院長】実は私が、趣味でもイラストを書いたりしていることもあり、ホームページや診療用パンフレットなどに、イラストを掲載して、より楽しくわかりやすい説明をできるように心がけています。診療の説明は、わかりやすく工夫しようとしても、なかなかマニアックなものになりやすいんですよね。そこに、ビジュアルがあると記憶に残りやすくなります。イラストを描くようになったのは、ある漫画家へのリスペクトが大きな要素ですね。医師でもあり、時代を築いた作家でもある偉大な先人だと感じています。現在配布している診療用パンフレットには、私たちの娘をモデルにして、ある漫画の天才外科医のオマージュを施したキャラクターが掲載されています。よろしければ、ぜひ来院して見てください。

すてきなキャラクターですね。両先生はそれぞれのことをお互いにどう見ていますか?

伊藤潤院長、伊藤千春副院長 中村橋いとう内科クリニック6

【千春副院長】院長は、一言で言うと、粘り強い診療であるといつも感じています。説明が丁寧なことはもちろんですが、例えば咳の症状などは、長期にわたって困っている方が少なくないのですね。ですから、日頃の生活のお悩みにも寄り添いながら話を聞いている姿が印象的です。
【潤院長】夫婦であり同じ大学を卒業した医師仲間ではありますが、開業して、今まで以上に頼もしい存在だったことに気づかされました。困ったときには、本当に真剣に相談しています(笑)。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【潤院長】私たちは2023年4月3日から前クリニックを承継し、変わらず地域の皆さまのほか、患者さんと長くお付き合いいただけるクリニックをめざしています。先代院長は循環器が専門であり、私たちの専門分野は異なりますが、診療方針は大きく変わっていないため、安心して通っていただければと思います。スタッフも前クリニック時代から長く勤めている方々が残ってくださり、変わらないお出迎えができていると思います。先代院長が残してくださった基盤の上に、さらに安心した診療を提供できるよう、私たちも研鑽を積み重ねてまいります。

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