私もみんなも健康であるために
家族で取り組む予防歯科
あらい歯科こども歯科
(名古屋市南区/桜本町駅)
最終更新日:2024/08/28
- 保険診療
子どもから大人、高齢者まで幅広い年齢層の患者が利用する「あらい歯科こども歯科」。子どもと親、祖父母といったように3世代で利用するケースもあるそうだ。3歳と0歳の2児のパパ・ママである新井洋平院長と新井由衣副院長は、子育て中の親としての経験や歯科医師として培ったノウハウをもとに、歯科衛生士をはじめとするスタッフと力を合わせて患者の悩みに応えている。そんな同院が特に力を入れるのが予防歯科だ。予防歯科はどの年代においても重要であり、同院ではマタニティー検診や乳幼児の口腔内チェックにも積極的に取り組む。育児と仕事を両立する新井副院長に、予防歯科に対する思いや診療のこだわり、親世代へのアドバイスなどを聞いた。
(取材日2023年10月23日)
目次
口腔内の衛生状態は、生活をともにする人の健康にも影響するもの。定期的なチェックでトラブルを予防しよう
- Q予防歯科はいつ頃から意識し始めたら良いですか?
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A
年齢に関わらず、定期的に検診を受ける習慣をつけるのが望ましいと思います。小さなお子さんの場合、乳幼児の歯科健診などをきっかけに習慣化するのも良いでしょう。お子さんのお口の環境は日々刻々と変化していきます。特に影響を与えるのが、親御さんの口腔内環境です。一昔前のように口移しをする人は少なくなっているものの、箸などの食器の共有で親御さんの口腔内細菌がお子さんに移ってしまうことが考えられます。つまり、お子さんが将来歯のトラブルで悩まないようにするには、親御さんのお口の環境が良い状態であるのが望ましいといえるのです。乳歯の虫歯は、その後生えてくる永久歯にも影響します。早め早めに取り組むのが大事ですね。
- Qマタニティー検診にも積極的に取り組んでいると聞きました。
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A
妊婦さんのお口のトラブルは、胎児にも影響するといわれています。加えて妊娠中はホルモンバランスの影響で虫歯や歯周病が進行しやすくなります。つわりがある場合、歯磨きが十分に行えず、トラブルが悪化することも。産後、育児が始まると自分の時間をつくるのが難しくなります。実は私も産後は自分のことを後回しにしてしまい、大きな虫歯をつくってしまったことがあります。子育てしながら自分の健康にも目を向ける難しさを身をもって実感しました。この経験があるからこそ、マタニティー検診をはじめ予防に関する取り組みに力を入れているんです。妊娠中はもちろん妊活中やそれ以前から、お口の健康に関心を向けてみると良いかと思います。
- Qご自身の育児経験を診療に生かす場面もあるのでしょうか?
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A
歯科医師として、予防歯科の大切さや産前産後にトラブルが起きやすいなどの知識は十分に持っていました。でも実際に子育てがスタートすると、やっぱり自分のことは後回しにしてしまって。子育て中の親御さんにとって、自分の体のことに向き合える時間は貴重なのだと身をもって実感しました。託児ルームを設けたのは、親御さんに診療中はできる限り安心してゆったりと過ごしてもらいたいという思いもあったからなんです。最近ではパパさんがお子さん連れで受診することも多いですね。ママ・パパさん、そしておじいちゃん・おばあちゃんも含め、ご家族みんなで予防歯科に取り組んでもらう大切さなども丁寧に説明するように心がけています。
- Q小児歯科や予防歯科の診療の特徴を教えてください。
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A
赤ちゃんの診療では親御さんに抱っこしてもらいますが、物心のつく3歳くらいのお子さんなら、本人だけ診察室に入っていただくようにしています。わが家も上の子が3歳なので実感がありますが、3歳くらいになるとできることが増える一方で、親御さんがいるととどうしても甘えたくなってしまうんですよね。もちろん、不安が強そうであれば親御さんに同席してもらったり、その日の診療はお話しだけして終了、としたりすることもあります。無理強いはせず、環境に慣れてもらうことも心がけています。また当院では、定期的なメンテナンスなども含め、基本的にどの診療でも必ず最後に歯科医師がチェックに入るのも特徴かと思います。
- Qスタッフみんなで力を合わせて患者さんを支えているのですね。
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A
当院では歯科衛生士さんの処置が終わったら歯科医師が入り、患者さんにお口に関して気になることはないかをヒアリングした上で以前と比べてトラブルなどの変化はないか、症状が進行していないかをチェックし、現状を説明して終了となります。患者さんのお口の健康に責任を持つため、というのもありますし、私もスタッフも、みんなおしゃべり好きで(笑)。患者さんと歯科衛生士の雑談に私が加わる、なんてことも日常茶飯事です。健康を守るパートナーとして、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。