検診・治療前の素朴な疑問を聞きました！

Q人間ドックと健康診断はどう違うのですか？

A

健康診断は主に生活習慣病の早期発見を目的としていますが、人間ドックはそれに加え、胃がんや大腸がんなど、がんの早期発見に重点を置いている点が大きな違いです。つまり人間ドックは、命に関わる病気をできるだけ早く、無症状のうちに発見し、適切な対処につなげることを目的に行われます。当院では消化器内視鏡検査つきの人間ドックを基本としており、早期の胃がん・食道がん、大腸がんの発見に力を入れています。胃がんや大腸がんは40歳頃から増えてきますので、40歳を迎えたら一度は内視鏡検査を受けていただきたいですね。特に女性は大腸がんの死亡率が高いため、「放置してはいけない」という意識を持つことが大切です。

Q内視鏡検査は「つらい」「苦しい」という印象があります。

A

私も鎮静剤を使わずに検査を受けたことがありますが、正直かなりつらいものでした。予防医学の観点からは、検査は1度で終わりではなく、定期的に受けることが重要。そのため当院では、胃と食道を観察する上部内視鏡検査、大腸を観察する下部内視鏡検査ともに鎮静剤も使用可能。眠ったような状態で検査を受けていただけます。また、当院の医師は私を含め、全員が内視鏡診療の豊富な経験を持っています。鎮静剤を使っていても不快な刺激があれば苦痛を感じることもありますが、消化器内視鏡を専門とする医師は、不快感の少ないスムーズな検査にこだわります。技術と経験を備えた医師のもとで検査を受けることも、苦痛軽減のポイントだと思います。

Qこちらのクリニックで行う人間ドックの特徴を教えてください。

A

当院では、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医が内視鏡検査を、経験豊富な臨床検査技師が腹部エコーといった超音波検査を担当するなど、質にこだわった検査体制を整えています。また、院内は「美術館のような癒やしの空間」をコンセプトに、静かで落ち着いた雰囲気を演出。絵画や猫のモチーフを飾るなど、緊張や不安を和らげ、快適に人間ドックを受けていただける環境づくりにも力を入れています。検査前後にお過ごしいただくリカバリールームは完全個室で8室あり、うち3室には専用トイレを併設。大腸検査前の腸管洗浄も、院内で実施可能です。女性医師による検査にも対応しておりますので、ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

検診・治療START！ステップで紹介します

1受付と着替えを済ませ、検査開始

同院では院内での滞在時間短縮を目的に、ウェブでの事前問診を採用。そのため当日は、受付後すぐに検査開始となる。検査着に着替え、身体測定や視力・聴力検査、尿検査、心電図検査、胸部エックス線検査など基本的な検査を受ける。

2血液検査

血液検査では、肝機能や脂質異常症、糖尿病、貧血の有無などをチェック。オプションで、がんの可能性を調べるための補助的な指標となる「腫瘍マーカー検査」を追加することも可能。血液検査はSTEP1の検査と順番が前後することもある。

3内視鏡検査

希望する場合は、点滴で鎮静剤を投与しながら内視鏡検査を受けることも可能だ。眠ったような状態で検査が受けられ、胃の内視鏡検査の場合は嘔吐反射、大腸の内視鏡検査の場合は痛みの軽減が期待できる。検査時間は、胃で4分程度、大腸で10分程度だという。がんなどの異常が疑われる場合には、検査中に組織を採取することもある。

4リカバリールームで休憩する

鎮静剤を使用した場合は、検査室からストレッチャーに寝たままで個室のリカバリールームに移動。麻酔から覚めるまで30分程度休憩する。同院のリカバリールームにはテレビやリクライニングチェアが設置される。プライバシーが保たれた空間でリラックスして過ごそう。

5診察と検査結果の説明

着替えを済ませて診察室に移動し、医師の診察と検査結果の説明を受ける。一部の検査以外は基本的に当日結果がわかる。検査中に組織を採取した場合は、専門の機関に送り組織検査を行うため、後日再度来院して説明を受ける必要性がある。また、血液検査の結果は1ヵ月後に自宅へ郵送。「要精密検査」と指摘された場合は早めに受診しよう。