女性医師・スタッフによる乳がん検診
マンモグラフィ、超音波併用

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました！

Q乳がん検診は、何歳から受けるべきでしょうか？

A

乳がん検診には、国が乳がんによる死亡率を下げる目的で行っている対策型の集団検診と、個人が自己負担で受ける任意型の検診とがあります。対策型検診では、40歳以上の方への2年に1度のマンモグラフィ検査が推奨されていますが、任意型であれば年齢や検査の制約はありません。受けたいと思われたタイミングで、受けていただきたいと思います。しかし、何より大切なのは日頃からのセルフチェックです。「生理の前は少し固い」など、体のサイクルに応じた乳房の状態を常に把握していなければ、なかなか異常に気づくことはできません。入浴時や着替え時にはできるだけ乳房に触れ、違和感があった場合は迷わず専門の医療機関を受診しましょう。

Q精密検査のために訪れた場合は、どんな検査をするのでしょう？

A

視触診を経て、マンモグラフィ検査と超音波検査を行います。無症状の任意検診は自由診療ですが、要精密検査との判定後に受診する検査は、すべて保険診療となります。検査でしこりが見つかった場合は、細い針でしこりの細胞を取り出す細胞診や、太い針でしこりの組織を取り出す組織診によって、その良悪性を鑑別します。最近では、より正確な診断につながりやすい組織診を選択することが多いです。組織診ではその後に必要な治療や薬も判定することができます。細胞診は細い針での検査ですし、組織診は局所麻酔を行いますので、大きな痛みの心配はありません。10日〜2週間ほどで検査結果が出た後は、クリニックで結果説明を行うという流れです。

Q検査によって、乳がんが見つかった場合はどうなりますか？

A

基本的には、私が週に1回手術を担当している県外の病院へ入院していただくことが多いです。入院期間は、早期の小さな部分切除であれば3泊4日、一般的な大きさの部分切除であれば5日〜1週間、乳房の全摘出であれば1週間〜10日程度です。手術の前には、乳がんの遺伝性を調査する遺伝子検査をご提案することもあります。術後2〜3週間すると切除した腫瘍の検査結果が出ますので、再びクリニックへお越しいただき、再発を予防するための薬物治療などを検討します。当院では薬物治療中の環境にとても気を使っており、院内で最も眺めのいい部屋に寝心地のいいベッドを用意した上で、担当の女性看護師が優しく温かく寄り添うようにしています。

検診・治療START！ステップで紹介します

1予約後に来院し問診票を作成

まずは電話で来院予約を。国道から近く駐車場も広いので、車での来院はしやすい。待合室に入り、タブレット端末や紙の書類で問診票の記入を進める。質問内容は、前回検診を受けた時期や気になる症状、親族における乳がん患者の有無、妊娠・出産歴など。検査の前日や当日の準備は特にないが、検査時には上半身の衣服を脱ぐのでワンピースなどは避けるべき。小さな子どもを持つ女性には、おむつ替え用のベッドも用意している。

2ベテラン女性医師による視触診

上半身裸となって検査台に横たわり、両手を頭の後ろで組む。皮膚に赤みや引きつれ、盛り上がりがないか、乳頭の色は正常か、脇の下のリンパ節に腫れがないかなどを、女性医師が女性看護師立ち会いのもとでチェック。さらに上から押さえるように乳房をなでながら、しこりの有無を確認。最後に乳頭をつまみ、異常分泌がないかを見る。マンモグラフィ検査のみを受けに来た女性であれば、検査の後に視触診を行うことが多い。

3痛みに配慮したマンモグラフィ検査

素肌の上からケープを羽織り、マンモグラフィ装置の前へ。透明な圧迫板で乳房を挟み、エックス線画像を撮影する。なるべく痛みが出ないよう、やり方は女性の診療放射線技師が丁寧に指示してくれる。年齢によっては、乳房を縦方向に挟む撮影に加えて、上下方向に挟む撮影も実施。微細な石灰化病変の発見には有用な検査だが、エックス線を使用するため、妊娠中や授乳中の女性には適さない。

4患者を気遣う超音波検査

上半身裸となって検査台に横になり、視触診の時と同様に、両手を頭の後ろで組む。検査用のゼリーを塗った乳房に超音波を発する器具を当て、その反射波を画像化することで、マンモグラフィでは発見しにくい小さなしこりも探し出す。冷たいゼリーで患者の体が冷えないよう、同院ではあらかじめ温めたゼリーを使用。痛みや被ばくの恐れはなく、乳腺が発達している40歳未満の若い女性や、妊娠中・授乳中の女性にも適した検査。

5丁寧さにこだわった検査結果説明

着替えを済ませて、診察室へ。マンモグラフィ検査と超音波検査の画像、また場合によってはCTの画像もモニターに映しながら、女性医師が検査結果を説明する。患者に自身の健康状態をきちんと把握してもらうため、説明は極力丁寧に。集団検診の内容に結果説明は含まれていないが、たとえ良性という結果であっても対面で状況を説明し、「心配しなくてよい」と直接伝えることで、患者に安心感を与えるのが同院の検診スタイルだ。