小児矯正は親の協力が不可欠
早めに開始し抜歯を伴う矯正の回避を
長久手さくら歯科・矯正歯科
(長久手市/はなみずき通駅)
最終更新日:2023/06/15


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痛みを感じにくく見た目も目立ちにくい、マウスピース型装置を用いた矯正。子どもの場合も成長や歯並びの状態に応じて複数の装置の種類があり、矯正のハードルもワイヤー装置に比べて低いが、一方で「子どもがなかなかマウスピース型装置を着けたがらない」という悩みが出てくるケースも。マウスピース型装置を用いた矯正を行う際には、たとえ子どもであっても本人のやる気があるかどうかをしっかりと確認した上で進めないと、失敗する恐れも考えられるという。「長久手さくら歯科・矯正歯科」の伊藤允彦院長は、「親御さん、お子さんともに内容を理解し、お互いが励まし合いながら進めていくことが大切です」と丁寧な言葉で語る。今回は伊藤院長に子どもの間に矯正を行うメリットや矯正に適した年齢、そして気になる期間などについて詳しく話を聞いた。
(取材日2023年3月24日)
目次
早めに矯正を開始することで、将来抜歯を伴う矯正の回避につながり得る小児矯正。ポイントは本人のやる気
- Q子どもの歯並びは何歳頃から気にかけるといいのでしょうか?
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A
▲歯科に通う習慣をつけておくことを勧める
お子さんの歯の矯正治療に適したタイミングは一般的に7〜8歳頃といわれています。なので5〜6歳くらいから歯並びに気をつけていると治療をするにしてもやりやすいでしょう。とはいえ不正咬合が起きる要因には遺伝的要素も考えられるため、それよりも早い年齢であっても、上の歯よりも下の歯が外側に出た状態である反対咬合などの場合は治療に入ることもあり得ます。また虫歯の痛みなどから噛み合わせのバランスが崩れることで歯並びに影響を及ぼすこともあります。いずれにせよ歯科に通う習慣をつけておくと、どんな症状があっても早めに対応ができるので、定期的に歯科検診などを受けるように心がけておくのがお勧めです。
- Q普段の癖や生活習慣なども歯並びに影響するそうですね。
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A
▲日常生活の動作が歯並びに影響することも
不正咬合の原因には遺伝的な要素もあるとお伝えしましたが、もちろん日常生活の動作からの影響も考えられます。特に指しゃぶりをする、口がぽかんと開いたままになっている、下顎をわざと前に出そうとする、頬杖をつくなどの癖は、お子さんの歯並びに悪い影響を与えることもあります。特に親御さんが目を離してもそう問題がない年齢になると、これらの癖が出てきやすくなるので、親御さんはなかなか気づきにくいという側面もあります。癖を見つけて早めに直すという点でも、歯科に定期的に通うことは非常に意味のあることだと思います。
- Q子どもの矯正にかかる大まかな期間などを教えてください。
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A
▲子どものやる気と家族の協力が大切
マウスピース型装置を用いた矯正の場合の矯正期間は、短くて1年、長いと2年ほどかかります。ただし噛み合わせを整えることをゴールにするのか、見た目の美しさも求めるのかなどの「めざすゴール」によって矯正期間や費用は変わります。特にお子さんの場合は体が成長している間に行うので、矯正の進み具合も十人十色です。また取り外しができるマウスピース型装置の場合、きちんと装着できているかどうかも経過に大きく影響します。食事中と歯磨き以外はしっかりと装着するためにも、お子さん自身が矯正の意味をある程度理解し、さらにそれを支えるご家族の協力がなければ、期間はさらに長くなるでしょう。
- Q子どもの時に矯正を行うメリットは何ですか?
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A
▲小児の矯正はさまざまなメリットがある
大人の矯正では顎が成長しきっているので歯並びを整える際に何本か抜歯してスペースをつくるケースが多いです。しかしお子さんの場合は成長段階、つまり顎が大きくなる時期に矯正を行うので、歯を動かしやすく、抜歯をする可能性やさらなる矯正治療の必要性がかなり低くなることが見込めるという点が、最大のメリットになるでしょう。同時に矯正の進み具合のチェックのために歯科に定期的に通うため、お口がきれいな状態で維持しやすくなり、虫歯や歯肉炎のリスク低減にもつながります。また徐々に歯科に通い慣れていくのでいわゆる“歯医者嫌い”になりにくく、自然と高いデンタルIQが身につくなど、将来的にも幅広いメリットが考えられます。
- Qお子さんの矯正で先生が心がけていることを教えてください。
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A
▲不安なことがあれば何でも相談してほしい
矯正を進める上ではお子さんのモチベーションが非常に大切で、治療中のコミュニケーションは当然ですが、そもそも矯正を始める前の段階で、お子さん本人が矯正の内容や目的をある程度理解できているかをしっかりと確認し、問題がないと判断できた場合に矯正を開始します。お子さんによって成長の度合い、性格なども違いますが、7〜8歳であれば矯正の内容はある程度理解できますし、自分が矯正をしたいのか、そうでないかの意思を示すこともできますよね。特にマウスピース型装置の場合は装着時間の長さが経過に大きく関わるため、お子さんの性格によってはマウスピース型装置ではなく、ワイヤー矯正を勧めることもあり得ます。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児のワイヤー矯正/45万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/55万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。