重度の歯周病にも対応
マイクロスコープによる精密な治療を実践
椎名町松本歯科こども歯科
(豊島区/椎名町駅)
最終更新日:2023/03/14
- 自由診療
毎日歯を磨いていても、たまっていく歯石。そのまま放置しておくと歯周病が進行し、最悪の場合、歯が抜け落ちてしまう恐れもある。歯周病は歯を失う原因の第1位といわれているほどだ。歯周病治療を専門とする「椎名町松本歯科こども歯科」の松本和也院長は「抜歯が必要な状態になる前に専門的な視点で診てもらって、歯を残せる可能性を探ることが大切ですね。実は、その段階でも歯を残す方法はたくさんあるはずです」と話す。マイクロスコープを用いた精密治療を実践し、さらにマイクロスコープで撮影した動画を患者がその場で見られるという。歯周病治療やマイクロスコープの利点などについて松本院長に話を聞いた。
(取材日2023年2月27日)
目次
歯周組織再生療法も実施。マイクロスコープで撮影した拡大動画を確認しながらの治療
- Qそもそも歯周病とはどのような病気なのですか。
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A
歯周病は、歯を支えている歯槽骨や歯肉といった歯周組織が歯周病原因菌の感染によって徐々に破壊されていく細菌感染症です。初期では自覚症状がほとんど見られず、進行するにつれて歯茎からの出血、歯茎の腫れ、口臭などの症状が出てきます。さらに進行すると歯がぐらぐらして抜け落ちてしまう恐れもあります。また、歯周病は全身疾患と深い関係があることが明らかになっています。例えば糖尿病。歯周病があると糖尿病が発症しやすく、糖尿病の人は歯周病になりやすいという負の相関関係があります。その他にも、心疾患や脳梗塞、低体重児出産、誤嚥性肺炎、認知症、骨粗しょう症など多くの疾患に影響を及ぼします。
- Q歯周病治療はどのように進めていくのでしょうか。
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A
歯周基本治療という治療を行います。歯肉の炎症や歯周ポケットの深さなどを調べ症状を確認します。その後、スケーリングやルートプレーニングという方法によって歯や歯周ポケットに付着した歯石を徹底的に除去していきます。歯周ポケットの中がきれいになると炎症も治まり歯茎を引き締めることにつながります。重度に進行した歯周病に対しては、当院では歯周組織再生療法も行っています。これは特殊な薬剤を用いて、歯肉や歯槽骨などの歯周組織の再生を促す治療法です。適応条件があり、すべての症例に対応できるわけではないですが、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの人工物を使わずに口腔機能を取り戻すことが図れます。
- Q貴院のマイクロスコープの特徴を教えてください。
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A
マイクロスコープは患部を二十数倍まで拡大できますので、肉眼や拡大鏡では判別が難しい微小な病変もはっきりと確認でき、より精密な治療が可能となります。また、手術時の切開や歯を削る際も最小限の侵襲にとどめることがめざせます。当院ではほとんどの治療でマイクロスコープを使って動画を撮影して、患者さんにその場でお見せしています。初診の口腔内検査の時や治療前、治療中の様子などを動画で見られますので、歯の患部がどのような状態か、どんな治療を行ったのか、つぶさに確認できます。言葉で説明するよりも動画を見たほうがわかりやすく、より安心して治療を受けられると思います。
- Qこちらでは噛み合わせも重視しているそうですが。
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A
大学病院時代には、咬合が大きく崩れた症例も数多く治療してきており、顎咬合学も専門領域の一つです。歯を長く保存するという点で、噛み合わせを整えることはとても重要です。当院ではたとえ一本の歯を治療する場合でも全体の噛み合わせを考えて治療を進めています。詰め物やかぶせ物の治療をしても、噛み合わせが悪いままであれば、再発する可能性も考えられます。ある一点に力がかかっていると歯が欠けたり、歯周病にもなりやすくなります。歯の力のコントロールが大切で、歯全体のバランスを考えながら、長持ちするような噛み合わせへの改善に努めます。
- Q予防にも積極的に取り組んでいると伺いました。
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A
治療して終わりということではなく、その後も定期的に来ていただいてメンテナンスを受けることが大切です。当院の定期検診では私自身が口腔内を診察しています。今後は2年に1回程度、経年による不具合が起きていないか、治療の精度の確認という意味で、エックス線撮影などによる精密な検査も行っていこうと考えています。歯科医院には痛くなってから来るのでなく、何も自覚症状がない段階から定期的に来ていただきたいと思います。良い状態の維持だけでなく、定期的に通うことで虫歯や歯周病、噛み合わせの不具合などの早期発見につなげます。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~、歯周組織再生療法/11万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。