長引く咳や息切れ、睡眠時無呼吸症候群
呼吸器内科で検査・診断を
あかだクリニック
(大田区/蒲田駅)
最終更新日:2026/02/12
- 保険診療
長引く咳や息苦しさには、風邪だけでなく、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺炎などが原因のこともあり、時には肺がんなど命に関わる病気が隠れていることもある。一方で、強い自覚症状のない呼吸器の不調や、最近増えているという睡眠時無呼吸症候群は、受診のタイミングを見逃すことで症状が悪化するリスクもあるという。そこで、呼吸器の分野で増加している疾患やその注意点、受診の目安について「あかだクリニック」河井誠理事長に詳しく聞いた。河井先生は日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医の資格を持つドクター。診療では、呼吸器疾患の可能性を念頭に置きながら丁寧に切り分け、必要に応じてCT検査も活用しながら原因を精密に見極める。呼吸器疾患の専門家のアドバイスをぜひ日々の健康管理に役立てほしい。
(取材日2026年1月7日)
目次
長引く咳症状やつらい息切れ、息苦しさは、体のSOSサイン。放置せず早めに呼吸器内科へ
- Q呼吸器内科はどのような悩みに対応しているのでしょうか。
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A
▲呼吸機能を丁寧に評価するための機器が整えられている診察室
呼吸器内科は、咳、痰、息切れ、胸の痛みなど、呼吸器に関わる不調を専門に診療する科です。喘息や咳喘息、肺炎をはじめ、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、呼吸器感染症、気管支の炎症など幅広く診察しています。よく風邪と肺炎を混同される方もいるのですが、これらはまったく別の病気です。風邪は主に鼻や喉など上気道の炎症。肺炎は肺の奥の肺胞まで感染が及び、高熱、黄色い痰、呼吸困難が目立つことがあります。当院では一般内科の診察もしていますが、時にCTなどの画像診断も取り入れながら、咳や息苦しさの原因を、呼吸器疾患の視点で精密に見極めることができるのが、呼吸器内科の強みです。つらさを我慢せず気軽にご相談ください。
- Q咳が長引く時の受診の目安を教えてください。
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A
▲喉の腫れや炎症、気道の異常を丁寧に確認する河井理事長
まずは2週間以上続く場合、受診の目安にしてください。1ヵ月近く続くなら原因確認が必要です。また、普段より強い咳、息苦しさを伴う咳、夜間や早朝に悪化する咳、呼吸時のゼーゼー・ヒューヒューといった胸の痛み、38℃以上の発熱や黄色い痰が出る、以上のような症状があれば、短期間でも早めにご相談ください。根底に喘息があれば、放置することで慢性化しますし、ご高齢の方ならば肺がんなど重大な病気が隠れている可能性もあります。仮に風邪が長引いている場合でも、咳は不快で生活の質を大きく下げるもの。咳や喉の痛みを和らげるためのお薬をお出しすることもできますので、咳の発症している期間に関係なく来院ください。
- Q最近は睡眠時無呼吸症候群の方も多いと聞きます。
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A
▲CT画像や検査データを示し、疾患の可能性や治療方針を説明する
ええ。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に鼻から喉までの上気道が狭くなり、空気の通り道が一時的にふさがってしまうことで、健康的な睡眠が阻害され、日中の眠気やだるさ、集中力低下などを招く病気です。ご自宅での睡眠時に器具を装着していただき酸素量などを測定する簡単な検査で診断できます。また、治療に関しては睡眠時にCPAP(シーパップ)という鼻マスクがついた装置をつけ、一定圧の空気を鼻から送り込んで呼吸を確保するための治療を行います。これによって睡眠の質の改善をめざしますが、そもそも体重増加や肥満は、別の生活習慣病とも関わるリスクが高いので、患者さんには減量や生活習慣の見直しを併せて指導しています。
- QCOPD(慢性閉塞性肺疾患)も気になる病気ですね。
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A
▲チーム医療を実施。スタッフと連携し患者をサポート
COPDは、タバコの煙など有害物質にさらされることで肺に炎症が続き、息切れや呼吸のしにくさが出る病気です。細い気管支に炎症が起こると内側が腫れて狭くなり、空気の流れが悪くなります。さらに肺胞の壁が壊れると、弾力が失われて空気を吐き出しにくくなり、動いたときの息切れが強くなります。加齢でも呼吸機能は落ちますが、喫煙歴がある方で「階段がつらい」「以前より歩くのが遅くなった」「胸が苦しい」が続くなら疑います。一度壊れた肺胞は元に戻りませんが、吸入治療で息苦しさの軽減を図ることは可能で、早期に治療を始めるほど増悪を減らし、日常生活を保ちやすくなります。また、COPDは禁煙が最大の予防につながります。
- Qほかにも注意すべき呼吸器の疾患はありますか?
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A
▲症状の経過や生活習慣まで細かくヒアリング
誤嚥性肺炎ですね。これは、加齢によって嚥下機能が低下すると飲食物や唾液が誤って気管に入り、細菌とともに肺へ落ち込むことで起こります。高齢者の肺炎で特に多く、重症化すると命に関わります。むせやすい、飲み込みにくい、食事中に咳き込む、声がガラガラするがサインになります。予防法は口腔ケアで口の中を清潔に保つこと。歯科でのケアや指導も有用です。加えて、ゆっくり食べる、誤嚥しやすい食材を避ける、介助の姿勢を工夫するなど日常の積み重ねも大切です。あとは呼吸器疾患全般の予防として、手洗い・うがい、体調不良者との接触回避に加え、インフルエンザ、新型コロナウイルス、肺炎球菌などのワクチン接種もご検討ください。

