チームで取り組む訪問診療・訪問看護
支えるスタッフたちの想い
蒲田クリニック
(大田区/蒲田駅)
最終更新日:2025/02/20


- 保険診療
高齢などで通院が困難になった患者、終末期を自宅で過ごしたいと望む患者が主に利用する訪問診療。25年以上にわたって訪問診療に取り組んでいる「蒲田クリニック」では、外科を専門とする若山達郎先生の他に、内科・循環器・脳神経・精神科・緩和ケアをそれぞれ専門とする医師が在籍する。訪問看護ステーションを併設し、個々で異なる患者の症状や家族の希望に応じて24時間365日対応できるのが同院の強みだ。今回話を聞いたのは、院長である若山達郎先生、訪問看護ステーションの管理者でもある看護師の岡直子さん、医師の訪問診療をサポートする看護師の田代由紀子さんと田中千穂さん、リハビリテーションの主任で理学療法士の青木達士さん。それぞれの立場での取り組みや想いについて聞いた。
(取材日2024年4月19日)
目次
訪問診療・訪問看護ではチーム力が重要。医師、看護師、理学療法士、介護職など一つになって取り組む医療
- Q訪問診療ではチーム力が重要だそうですね。
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A
▲各部門の医師や看護師、スタッフの協力が重要と話す若山院長
【若山先生】そのとおりです。訪問診療を必要とする患者さんにはご高齢の方も多く、高血圧や糖尿病を患われていたり、腎臓病の治療後、脳梗塞などの後遺症など、個々で症状が異なります。当院では内科や外科の他にも、循環器・脳神経・精神科・緩和ケアをそれぞれ専門とする医師がチームとなり、大学病院や基幹病院とも協力できる体制を構築し、症状に合わせた診療ができるよう取り組んでいます。また「訪問看護やリハビリが必要」と判断した際、スムーズにそちらにつなげられるよう訪問看護ステーションを併設。医師だけでなく、看護師、リハビリ職、介護職と、多職種によるチーム医療で患者さんとそのご家族のご要望にお応えしています。
- Q訪問看護ステーションはどのような役割を担っていますか?
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A
▲患者や家族に寄り添った看護をしたいと話す訪問看護師の岡さん
【岡さん】訪問看護ステーションでは、ご自宅で暮らしたいと願う患者さんに必要なケアや生活全般の介助を行っています。当ステーションは在宅医療専門のクリニックに併設しているため、院長の専門である末期がんをはじめ各分野の専門家ともスムーズに連携できるのが強み。近隣の大学病院の力も借りながら、幅広い患者さんを末永く見たいという気持ちで訪問しています。病院からご自宅に帰れるようになった方は年々増加しているものの、病院との勝手の違いを不安に思う方は多くいらっしゃいます。その点、訪問看護ステーションは24時間体制で稼働しており、電話での対応はもちろんご自宅にもすぐに駆けつけられますので、気軽にご相談ください。
- Q訪問看護では家族や外部との連携も大切ですね。
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A
▲患者だけでなく、家族の対話も大切にする
【岡さん】患者さんの意思を尊重するだけでなく、患者さんを支えるご家族の想いもとても大切です。看護師はご家族にとって話す機会が多く、何かと聞きやすい存在でもあります。今後の方針を決める際、みんなが同じ方向を向けず葛藤するときもありますが、大切にしているのは医療と生活のバランス。自宅という患者さんたちのテリトリーにおいて何ができるかを日々追求しています。だからこそ、患者さんやご家族の些細な言葉から感謝の気持ちが伝わったときはとてもうれしいと思いますね。また外部のコメディカルスタッフとも、各職種同士が対等に意見交換できるよう密なコミュニケーションを取り、発言しやすい環境づくりを心がけています。
- Q看護師のお二人はどんな思いで訪問診療に取り組んでいますか?
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A
▲蒲田クリニックの看護部門を支える田代さんと田中さん
【田代さん】私たちは、医師とともに患者さんのご自宅に出向いて看護を行います。20年以上訪問診療に携わっていますが、医療機器の進化もあり、訪問診療で対応できることは増えてきました。それに伴って症状の重い患者さんの訪問診療も増えているのですが、患者さんとご家族に24時間365日寄り添う姿勢を変わらず持ち続け、支えていきたいです。 【田中さん】私は昨年まで一般のクリニックで勤務していたのですが、そちらで面識のある患者さんと、訪問診療で再会することもあると思います。治療後も続く患者さんの日々にふれられて、サポートができることに訪問診療ならではのやりがいを感じています。
- Q訪問リハビリの際に心がけていることをお聞かせください。
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A
▲蒲田クリニックの理学療法士で主任の青木さん
【青木さん】心を動かさないと、人間の体は動かないと考えており、私は患者さんに「何がしたいか、逆に何をしたくないか」を伺うようにしています。「歩きたい、転倒したくない」などのご要望を伺った上で、ご家族の意向も必ず確認します。ここに不一致があるとなかなか前向きなリハビリの実施は難しくなってしまいます。しっかりと意志の確認を行い、ご本人とご家族の方向性に沿って、家の中にあるものを利用したりと、環境に合わせたリハビリ内容を考えていきます。当院には言語聴覚士も在籍しており、耳が聞こえなかったり嚥下に問題のある患者さんにも対応できるので心強いです。