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診療領域や新しい治療法など
よく知って上手に活用したい皮膚科

ふくろ皮膚科クリニック

(横浜市港南区/港南台駅)

最終更新日:2022/01/14

ふくろ皮膚科クリニック 診療領域や新しい治療法など よく知って上手に活用したい皮膚科 ふくろ皮膚科クリニック 診療領域や新しい治療法など よく知って上手に活用したい皮膚科
  • 保険診療

皮膚科というと、アトピー性皮膚炎、子どもの湿疹やかぶれなど皮膚の症状やトラブルで受診するところというイメージがある。しかし、皮膚科の診療領域は意外と広く、口の中や髪の毛、爪など皮膚の変化したもの全般に及ぶ。また最近は、アトピー性皮膚炎やニキビ、爪水虫などに有用な新しい治療法も登場しており、皮膚科で専門的な治療を受けることにより、症状の大幅な改善につながることも期待できるようになっているという。そこで、幅広い世代を対象に多様な皮膚科診療を行う「ふくろ皮膚科クリニック」袋秀平院長に、皮膚科の上手なかかり方や、最近注目される分野について取材した。在宅医療にも取り組み、褥瘡(床ずれ)治療やフットケアなど、あまり知られていない分野の皮膚科診療にも詳しい袋院長の話を参考にしてほしい。

(取材日2021年11月10日)

口内炎や円形脱毛症、巻き爪なども皮膚科へ。アトピー性皮膚炎やニキビ、爪水虫には有用な治療法も登場

Qまず、皮膚科の診療領域について教えてください。
A
ふくろ皮膚科クリニック 皮膚科の診療範囲は幅広いと語る

▲皮膚科の診療範囲は幅広いと語る

内視鏡など特殊な機械を使わず、目で見える部位はすべて皮膚科の診療範囲です。耳の入り口や口の中、髪の毛、爪も皮膚の変化したものですから、円形脱毛症をはじめとする脱毛症、口内炎や舌の異常も皮膚科の領域です。巻き爪の場合は、まず皮膚科で診断して、足の形や骨の変形まで起こっている場合は整形外科と連携することもあります。やけどや切り傷、擦り傷の治療、帯状疱疹についても皮膚科の医師は対応に慣れています。じんましんができると内臓の病気を心配される方が多いようですが、実際には内科的な病気が原因となることは多くありません。皮膚のアレルギー症状も専門としていますので皮膚科に相談していただくとよいと思います。

Qアトピー性皮膚炎など、新しい治療法が増えていると聞きます。
A
ふくろ皮膚科クリニック 常にアンテナを張り、新しい情報に敏感な袋院長

▲常にアンテナを張り、新しい情報に敏感な袋院長

最近、皮膚科では薬の進歩が著しく、さまざまな疾患において有用な治療法が登場してきています。例えば、既存治療では対処できないアトピー性皮膚炎に対する注射や内服薬が登場していますし、外用薬もステロイド剤だけでなく、今までなかったような系列の薬が登場しています。ニキビや、高齢の方に多い足の爪の水虫に対しても、有用な治療法が増えました。また生物学的製剤という薬の進化によって、尋常性乾癬や掌蹠膿疱症、化膿性汗腺炎といった病気にもうまく対処できるようになりました。多様な皮膚の病気と闘う武器が増えているということですので、ぜひ皮膚科で専門的な治療を受けていただきたいと思います。

Q皮膚科と形成外科どちらを受診するのか迷うこともあります。
A
ふくろ皮膚科クリニック 皮膚科治療は日々進歩している

▲皮膚科治療は日々進歩している

形成外科は、主に体の表面に生じた組織の異常や変形、欠損などに対して、機能や形態を改善するための外科治療を行う診療科です。皮膚科でも手術など外科的な治療を行うことがありますが、外科的な手技に関しては形成外科のほうが専門となります。ですから、例えば、ほくろや粉瘤の除去など外科的な治療が必要となることが明らかな場合は形成外科が向いています。特に傷痕の処置などは形成外科のほうが得意なので、当院では、顔の外科的治療に関しては形成外科に紹介しています。しかし、皮膚の病気の診断や治療は皮膚科の領域です。どちらにかかればよいのかと迷う時は、基本的には皮膚科に来て、診断を受けていただいたほうがよいと思います。

Qクリニックで行うフットケアについても教えてください。
A
ふくろ皮膚科クリニック フットケアの際に使用するチェア

▲フットケアの際に使用するチェア

医療的なフットケアは、医師と専門的な知識や技術を持つスタッフが連携して行うもので、たこやうおのめ、巻き爪など足のトラブルに対応します。靴との相性が問題になる場合は、立体的な足の計測を行い適したインソールを作製します。また糖尿病患者さんの足潰瘍、壊疽など足病変の治療や、介護をするご家族や施設職員の方への指導も行います。糖尿病や透析治療を受けている患者さんの場合、ご本人は足の感覚がなく、爪切りで傷がついてもわからず、その傷から化膿してしまうというケースも少なくありません。当院では在宅医療でもフットケアに取り組むとともに、地域で介護に携わる方を対象にフットケアに関する啓発や研修も行っています。

Q 皮膚科を受診する際の注意点などはありますか。
A
ふくろ皮膚科クリニック 患者との信頼関係を大切にしながら診療にあたる袋院長

▲患者との信頼関係を大切にしながら診療にあたる袋院長

皮膚科は基本的に医師が目で見て診断しますから、受診の際は患部を見せやすいように、脱ぎ着が楽な服装で着ていただきたいですね。下半身など見せにくい場所だと躊躇される方も多いのですが、皮膚科で患部を見せないのは、歯科で口を開けないことと同じことですから、ぜひ患部を見せてください。また、顔に症状が出ているのに化粧をしてこられるのも困りますね。「前回と同じ薬がほしい」と言われる方や「ステロイド剤は不安だから」と塗らない方もいらっしゃいますが、皮膚科の治療では外用薬の選択や塗り方が重要となります。診断に基づいて処方された薬は、指導どおりにきちんと塗り、その後の経過も必ず見せていただきたいと思います。

ドクターからのメッセージ

袋 秀平院長

私は専門的な診断に基づいて、病気やその原因、治療の選択肢を丁寧にご説明し、患者さんに理解していただくことを心がけています。症状の緩和も大切ですが、納得し安心して治療に取り組んでいただくことも大切だと考えているのです。最近は、皮膚の症状や治療法についてネットで手軽に調べることができますが、中には信用できないような情報もありますし、自己判断で市販薬を使うとかえって悪くなることも少なくありません。やはり目に見える部位の症状に関しては、まず皮膚科を受診していただきたいと思います。そして、どの病気にも言えることですが、初期の症状であれば治療も長引かずに済むことが多いので、早めの受診をお勧めします。

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