小田垣 直弥 院長の独自取材記事
鶴見ニコ矯正歯科
(大阪市鶴見区/横堤駅)
最終更新日:2023/09/12

「鶴見ニコ矯正歯科」は2022年10月、大阪市鶴見区に開院。院長の小田垣直弥先生は、人を幸せにする職業に就きたいと歯学部に進学。歯学部在学中に自身も矯正治療を経験し、歯並びや噛み合わせの大切さを実感したという。クリニックの名前は「患者さんに、ニコっと笑顔になってもらえるように」という思いを込めたもの。患者の気持ちに寄り添い、その変化を見届けたいという思いで日々診察にあたる小田垣院長は「患者さんの表情が明るくなっていく様子を見られれば、歯科医師冥利に尽きますね」とうれしそうに話す。「地域に根差し、困っている患者さんの役に立ちたい」と意気込む院長に、自身の経験や、診療で大切にしていることなどを聞いた。
(取材日2023年4月18日)
安心、安全な矯正治療を提供したいと開院へ
開院への思いをお聞かせください。

安心、安全な矯正治療を受けていただきたいという強い思いを持って、ご縁があり鶴見区に開院しました。私は、家業が歯科のクリニックだったわけではないのですが、直接人に関わり、喜んでもらえる仕事として歯科医師をめざしました。歯学部を卒業し、「矯正一本で一生、歯科医師の仕事をしたい」と思い、大学の矯正歯科に在籍し研究を続けていました。矯正歯科は奥が深く、新しい技術がどんどん出てきますし、学ぶことに終わりはないと感じています。現在思った以上に多くの患者さんに来院していただいており、専門の教育を受けながら患者さんを診てきた経験を生かして、充実した診療ができていると感じていますね。
なぜ矯正歯科に興味を持たれたのですか?
私自身、歯並びの矯正をしたというのが一番大きいと思います。きっかけは、歯学生の時に、アメリカに短期留学をしたこと。その時、ホームステイ先のお母さんに「なぜ、あなたはそんなに歯並びが悪いの? あなたを含めて日本人はなぜ、歯並びが悪くて平気なの?」とストレートに言われました。自分でも気にはしていましたが、こんなに言われることなのだと、習慣や価値観の違いに衝撃を受けました。当時の日本では、歯の矯正をすることは恥ずかしいこと、というイメージがあったように思いますが、アメリカでは誇らしいこととして受け止められているのだと知りました。
もともとご自身でも気にされていたのですね。

歯を見せて笑えれば人に与える印象も変わるものですが、私の場合、笑う時には手で口もとを覆っていました。そして、歯並びだけでなく噛み合わせも悪かったんです。そこで、大学のバスケットボール部の先輩だった歯科医師を訪ねて、歯学部在籍中に矯正治療を受けました。白いワイヤー装置を用いて、かかった期間はトータルで3年ほどでしょうか。自分にとって矯正治療は、心身へ影響を与え、人生を変えるほど意味のあることでした。アメリカでの経験がなければ、自らが矯正治療を受けていたかどうかかも、この道に進んでいたかどうかもわかりません。それくらい、インパクトのある出来事でした。
対話を大切に。カウンセリングに力を入れる
こちらのクリニックが持つ強みとは何でしょう。

歯の矯正と一口に言ってもさまざまな装置があり、方法は多岐にわたります。患者さんの歯の状態や生活習慣を踏まえた上で、どの装置、方法を選択しても、専門的に対応できるのが強みです。また自身の体験から、どういうふうに説明すれば患者さんにとってわかりやすいのかを熟知していますし、患者さんの気持ちに寄り添った治療を提供できると自負しています。それだけでなく、矯正治療を希望される方が仕事帰りや土日に通いやすいように、開院日や時間帯を設定しているのも特徴ですね。駅から近いので、アクセスも良いかと思います。
患者さんとのコミュニケーションを大切にされているそうですね。
矯正治療は、患者さんとお付き合いする期間も長くなります。そのため、最初のカウンセリングには特に力を入れています。矯正治療に関する基本的なことから、きちんと知ってもらうため、資料をお渡しして説明し、ご理解いただいた上で治療に入ります。次に、ご自分の歯がどういう状態なのか、デジタルスキャナーで採取した画像を見ながら確認してもらいます。この時に、一般的な歯並びと比較した時にどのような問題点があるのか、歯並び以外の口腔状態も含めて、治療のポイントを把握していただけます。さらに治療の際には、口腔内の写真を撮って、治療の経過を一緒に確認していきます。写真は患者さんやそのご家族にも送り、治療の進捗を共有することで信頼関係を築く工夫をしています。
手軽な矯正が広がりを見せていることをどのようにお考えですか?

近年、マウスピース型装置を用いた矯正を取り扱うクリニックが増え、希望される方が増えています。しかし、これは比較的新しい技術であり、実際の症例を踏まえて現在も発展中の矯正方法だといえるでしょう。そのため、気軽に取り組める一方、どうしてもトラブルが増えてしまう面があると思っています。もし何らかの理由でうまく進まなくなると、修正は難しく時間もかかってしまう……。手軽な矯正によるトラブルを未然に防ぐため、当院もSNSなどで情報発信、啓発活動をしています。明るい未来を期待して矯正を始めたのに、トラブルのせいで気持ちが落ち込んでしまった患者さんをフォローする活動をしていきたいと考えていますが、まず皆さんには、マウスピース型装置を用いた矯正について、きちんと勉強をされている歯科医師のもとで取り組むことをお勧めしたいです。
めざすのは「家族みんなで楽しく通えるクリニック」
どのような患者さんが来院されますか?

20代から50代を中心に、幅広い年代の方に来院していただいています。「鶴見区に矯正歯科専門のクリニックができてありがたい」という声も頂きました。住宅街でお子さんの多いエリアなので、開院当初はお子さんの患者さんが多いかなと予想していましたが、お母さん世代にも治療に取り組まれる方が多いです。キッズスペースをご活用いただいているのもうれしいですね。お母さん世代には、年齢を理由に治療をためらう方もいるのですが、何歳からでも始められます。歯並びだけを気にされる方が多いですが、噛み合わせが大事です。年を重ねた時に歯が何本残っているか、食事ができるか、その時になってからでは遅い。早いうちから治療して、後々困らない歯並び、噛み合わせをめざしておくことが大切です。
プライベートではどのように過ごされているのでしょう。
朝は子どもと一緒に起きて、午前中をともに家族と過ごしています。趣味はバスケットボールをずっとやってきて、開院前は自分でもプレーしていたのですが、今はテレビで観戦するのが楽しみ。落ち着いたらまたやりたいです。大学のバスケットボール部の先輩には矯正治療もしてもらいましたし、矯正歯科に入局した際には直属の上司でもありました。今は姫路で開業されていますが、たいへんお世話になりました。また、大学時代の矯正歯科の教授にもたくさんのことを学ばさせていただいたと感じています。これまでの出会いが、私の人生に大きく関わり、影響を与えてくれたことに感謝していますね。
今後の展望を教えてください。

当院の理念である安心、安全な治療を心がけて、地域に根差した矯正専門のクリニックになりたいですね。家族みんなで楽しく通って治療できる、そんなクリニックをめざしていきます。また当院は2023年4月から、先天的な口蓋裂や顎変形症などの一部症例に対して、保険適用の矯正が行える施設となりました。培ってきた知識と経験を生かして、今後も矯正に関する情報発信に力を注ぎ、このような高い専門性を求められる症例にも積極的に対応していきたいと考えています。歯並びを気にしていても近くに通えるところがなく治療に踏み切れなかった……という皆さんのお力になりたいという思いでいますので、ぜひお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正(成人矯正)/85万8000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。