石川 嶺 院長の独自取材記事
石川消化器内科・内視鏡クリニック
(大阪市城東区/蒲生四丁目駅)
最終更新日:2026/10/21
「石川消化器内科・内視鏡クリニック」は、蒲生四丁目駅1番出口すぐのビルに、2026年6月に移転オープンしたばかりのクリニック。エレベーターを降りて目の前に広がるのは、まるでラグジュアリーホテルのような開放的で気品のあふれる院内だ。院長の石川嶺(れい)先生は、大学病院などで多くの消化器のがん治療を行っているうちに、「早期発見・早期治療のためにもっと多くの人が気軽に内視鏡検査を受けてほしい」と思い、開業を決意。「苦しい」「怖い」といったイメージから敬遠しがちな胃内視鏡検査・大腸内視鏡検査に対し、さまざまな方法で検査の苦痛を軽減させ「来年も受けよう」と思えるような検査をめざしている。そんな石川院長に、診療にかける想いや移転した新たなクリニックのコンセプトなどを詳しく聞いた。
(取材日2026年9月15日)
検査を受けたくなるよう上質な空間を演出
まずは移転された背景から教えてください。

当院は、胃と大腸の内視鏡検査で来院される患者さんが多いです。下剤服用などで2~3時間滞在することになるのですが、多くの患者さんに来院いただき、待合室などが手狭になってきたため、より広いスペースにリニューアルし、患者さんがリラックスして過ごせるような空間をつくりたいと考えました。新しい院内は、屋外テラスを含めて総面積140坪。まずは受付から待合室までの動線が広々と開放的になりました。さらに、個室の待合室、カフェのような採血スペース、ホテルのスパをイメージした内視鏡検査室やリカバリーエリアなど、検査・診察に来られた患者さんがゆったり過ごせる空間を造りました。また、内科も診療しているため発熱の患者さんが個室で横になってお待ちいただけるスペースも備えています。
院内のこだわりやコンセプトはありますか?
受付をはじめとした内装デザインは、よく「ラグジュアリーホテルみたい」と言っていただきます。実際、ホテルのロビーなどを手がけている左官職人さんに依頼しました。土の存在感を重視し、自然を取り込む独創的な表現が特徴の方で、まるでアート作品のような壁面に仕上げていただきました。また、院内は多くの植物を配置していますが、こちらも国際的に活躍している植物アーティストの方にお願いしました。設置場所や数、それぞれのボリューム感、ライティングなどの演出まで考え抜かれ、室内でありながらガーデン空間にいるような居心地の良さを生み出していただきました。屋外テラスにも世界の植物が彩りを添え、患者さんに眺めて楽しんでいただいています。
診療体制で新しくなった点はありますか?

もともと、内視鏡検査に注力していたのですが、一般検診や人間ドックも快適に受けてもらえるようになりました。医師4人体制で診察室が4室あり、内視鏡検査室も4室ありますので、ご予約の上での受診はもちろん、当日飛び込みでも検査ができる体制が整っています。診療体制が整っていることもあり、当院は来院・受付から20分以内に診察室へご案内する流れとなっています。また、土曜日の診療に加えて、日曜日も不定期で月2回診察をしていますので、ご希望の方はホームページをご確認いただくか、当院までお問い合わせください。
「進行がんを出さないために」かかりつけ医の使命
開業した経緯を教えてください。

これまでは、大学病院で胆嚢がん、膵臓がんの患者さんを中心に診療を行ってきました。その後は、市中病院で胃がんや大腸がんの患者さんも診るようになり、多くのがん患者さんを診療していくことにやりがいを感じる一方で、「もっと早くがんを発見できていたら」という思いが強くなりました。大学病院や大規模病院に行かなくても、地域にいながら先進的な検査を受けることができる地域密着型のクリニックがあれば、もっと多くの方が内視鏡検査を受けてくれ、進行がんを減らすことができるのではないかと考えたのが開業した理由です。
診療方針を教えてください。
めざしているのは楽で苦痛が少ない胃と大腸の内視鏡検査です。胃がんや食道がんは、内視鏡検査を毎年していれば早期がんで見つけられることが多く、進行まで行くことはほとんどありません。大腸がんは特に進行のスピードが数年単位とすごく遅いので、腸の内視鏡検査で早期の状態で発見できればポリープの段階で短時間で取ることも可能な病気です。これらのがんは予防しやすいがんですが、進行してしまうと大きな手術や大変な治療が必要になってしまいます。自分の患者さんがそこに至るようなことは避けたいので、当院の患者さんには定期的な検診をお勧めして、当院をかかりつけにしてくれる患者さんの中に「進行胃がん、進行大腸がん、進行胆嚢がんは出さない」という気持ちでやっています。
どんな患者さんが多いのでしょうか。

現状は内視鏡検査が半数を占め、他には、腹痛や出血、吐き気など消化器系疾患の方がほとんどです。開院当初は若年層の患者さんが多かったですが、最近は高齢の患者さんが増えていて年代は幅広いです。当院は、高血圧症や高脂血症などの生活習慣病をはじめとした一般内科の他、肥満の方の専門の外来、痔や粉瘤の治療もやっていますので、そういった症状でお困りの方もお気軽に来てほしいですね。あとは、虫垂炎の点滴治療も行います。再発が多い方は手術になることもあるので、そのあたりのフォローも含めてしっかり継続的に対応します。
こだわりの医療機器について教えてください。
当院の内視鏡やエックス線の機械には、AIシステムが搭載されています。医師の目・人間の目だけでは見落としが発生することもゼロではないため、テクノロジーの力を活用してダブルチェックができるような仕組みになっています。採血結果も当日出ます。また、2027年1月には、念願だったEUS(超音波内視鏡)の導入を予定しています。これがあればCTやMRIで指摘できないくらいの膵臓がんも早期発見がめざせるという機器ですが、置いてあるのは大学病院や大規模病院でも限られており、導入しているクリニックは少ないです。現状、当院では膵臓がんを発見することに注力しており、1センチ未満のがんを発見することもできますが、EUSによりさらなる早期発見が期待できます。
来年も受けようと思える、苦痛の少ない検査をめざす
大腸の内視鏡検査の工夫を教えてください。

大腸の内視鏡検査は事前準備として検査前に下剤を飲んでもらいます。ご希望の方は下剤を飲むためのスペースを用意していますので院内で事前準備をすることも可能です。その際、くつろいでもらえるようこだわった椅子を用意しています。また、下剤は基本のもの以外にも複数あり、以前同じ下剤が合わなかった方には事前予約で他の下剤に変更することもできます。大腸の内視鏡検査は医師の手技や挿入の仕方で痛みの程度が変わる検査です。当院では鎮痛剤を使用するだけでなく、無送気軸保持短縮法という内視鏡を引きながら腸を折りたたんでいく挿入法を採用しており、苦痛の軽減を図っています。重ねてきた症例経験からできるだけ苦痛がないよう大腸カメラを行いますので、ぜひ検査を受けてほしいです。
胃の内視鏡検査についてはいかがでしょうか。
第一に考えていることは、「また次も検査をしよう」と思ってもらえるよう苦痛を最小限にしたいということです。最近は嘔吐反射が起こりにくい経鼻内視鏡をするクリニックが多く、当院でも行っています。口からの胃の内視鏡検査は、より詳しく検査が行える狭帯域光観察という機能を備えた拡大内視鏡を使用しています。特殊な光を用いて粘膜の微細な変化も観察できる上、拡大可能で小さな病変も見つけやすい内視鏡です。これは精密にがんの検査が行える機器ですが、口からの検査で苦しい思いをさせることは避けたいので、眠っているような状態で検査を受けていただくために、しっかり鎮静を行っています。当院では胃の内視鏡検査の際、咽頭や舌まで病変がないか診ています。
読者へのメッセージをお願いします。

当院の最大の特徴は当日検査が可能であることです。血便・吐血・下血、つらい胃痛などがありましたら、すぐにご来院ください。診察の上、スピーディーな胃カメラ・大腸カメラの検査により、病気の早期発見・治療をめざします。多くの方にとって、内視鏡検査は「苦しい」「怖い」というイメージがあるかもしれませんが、いろいろな方法で患者さんの苦痛を可能な限り取れるよう対応していますので、不安にならずに一度相談していただければと思います。胆嚢、膵臓を専門で診ていたので、これまで以上に早期のうちにがんを発見したいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/2万4200円~

