白神 翔 院長の独自取材記事
白神歯科クリニック
(神戸市東灘区/摂津本山駅)
最終更新日:2025/01/22

JR神戸線・摂津本山駅南口からロータリーを越えて200mほど一本道を進むと、交差点の右手角に見えてくるマンション1階で、2022年より「白神歯科クリニック」は診療を行っている。壁面に掲げられたロゴと院名も、れんがの色に合うシックなデザインで、周囲の住宅街に溶け込んでいる。白神翔院長は、歯科口腔外科を専門とし、勤務医として一般的な歯科診療やインプラント治療などを経験し、同院でも、虫歯や歯周病の治療からインプラント治療、矯正、口腔外科など、幅広い診療に対応する。妻の白神恵理先生は予防歯科をメインに研鑽を重ねた経験や明るい人柄で翔院長をサポート。患者の相談役を務める専門スタッフが在籍するなど、患者に寄り添う診療を第一に、スタッフ一丸となってチーム医療を展開している。
(取材日2024年11月19日)
患者に寄り添い二人三脚で診療を進める
口腔外科がご専門だそうですね。

将来的に開業を視野に入れていたので、幅広く歯科診療を手がけられるようにしたいという思いがありましたが、なかなか学ぶことが難しい専門的な外科分野も習得したいと考え、神戸大学医学部附属病院歯科口腔外科に入局したんです。大学病院で親知らずの抜歯などの一般口腔外科診療、口腔がんの治療などを経験し、済生会兵庫県病院歯科口腔外科に出向しました。口腔外科に限らず一般的な診療も行う病院だったので、虫歯治療から外傷の治療、口腔外科の手術まで、多岐にわたる症例に携わることができ、目が回るような日々でしたが、とても勉強になりましたね。その後、一般歯科医院に勤務し、インプラント治療の指導も行う先生のもとでその技術について学びつつ、審美歯科の診療も経験することができました。
勤務医時代に研鑽を重ね、多くの学びがあったのではないでしょうか。
さまざまな学びがありました。インプラント治療の指導をされていた先生からは、「患部だけでなく口の中全体を見て、全体のバランスを考えた治療計画を練るように」と教わり、現在も診療のベースになっています。そして、患者さんから学ぶことも大きかったです。研修医時代、自分の手技に集中するあまり、患者さんが緊張していることに気づく余裕がなかったんですが、緊張すると麻酔が作用しづらかったり痛みが出ることもあるんです。術前にわかりやすい説明ができていなかったと、反省もしました。そうした苦い経験から、患者さんにリラックスして診療に臨んでいただいたり、わかりやすい説明を心がけるなど、患者さんとのコミュニケーションを第一に考えるようになりました。歯科医師が押しつけるのではなく、患者さんと二人三脚で診療を進めることの大切さを学びましたね。
院内の内装や照明も、リラックス効果を考えたものですか。

プライバシーに配慮して診察室は完全個室にしましたが、広々とした設計にこだわりました。圧迫感があると緊張しますし、患者さんにわかりやすく説明するために、モニターなどの機器を設置するためにも広いスペースが欲しかったんです。院内は、明るい木目調のインテリアややわらかい照明にするなど、リラックスできるやわらかい雰囲気と開放的な空間になるように、設計士さんと相談を重ねて、つくり上げました。
専門性を生かしつつ予防歯科にも注力
診察の流れを教えてください。

痛みが強かったり緊急性が高い場合は処置を優先させますが、まずは患者さんのお話をじっくり伺って、必要な検査をした上で、どのような治療が必要なのか分析・診断し、治療のご相談させていただきます。その際、さまざまな治療の選択肢を示し、それぞれの長所・短所もご説明します。説明には、口腔内スキャナーやエックス線、歯科CTで撮影した画像をモニターに映し出したり、タブレット端末を活用するなど、わかりやすさを心がけ、口の中の状態や必要な治療、今後の見通しなど、きちんとご理解いただくことを大切にしています。疑問点やご要望なども伺い、治療計画を立てた上で、治療していきます。治療においても、患者さんとコミュニケーションを取りながら、安心・納得していただけるように努めます。
円滑なコミュニケーションに、ハード面に加え、ソフト面でも工夫されているとか。
当院には、専門的なトレーニングを受けた、患者さんの相談役のスタッフが在籍しています。僕自身、患者さんに寄り添い、信頼関係を築くコミュニケーションを心がけていますが、それでも、患者さんは「こんなこと聞いていいのかな」と遠慮したり、つい質問しそびれてしまうこともあるかもしれません。そんなときに、相談役のスタッフが患者さんのお悩みを伺ったり、こまやかな説明をするなど、歯科医師と患者さんの架け橋となってくれるのは、大きいですね。また、相談役のスタッフだけでなく、受付や歯科衛生士に対して患者さんがぽろっと漏らした言葉が適切な治療につながることもあるので、日頃からスタッフ間の情報共有を密に行っています。月に1回の定例会に加え、患者さんの治療方針についてチームで話し合うなど、ミーティングでも積極的に意見交換し、スタッフ間のコミュニケーションも大切にしています。
その他に、診療における強みはありますか。

口腔外科を専門としてきたので、噛み合わせのお悩み、歯の欠損の治療が得意分野です。いつまでもしっかり噛める喜びを感じていただきたいですからね。そのために何よりも重要なのは、予防です。虫歯や歯周病の予防や早期発見・早期治療のためにも、痛みなどの症状が出てからではなく、クリーニングや検査といった予防目的で定期的に受診していただきたいです。非常勤として診療を行う妻は、もともと口腔外科が専門分野でしたが、歯科医院の勤務医として予防歯科を中心に診療を行った実績があります。実際の診療はもちろん、僕も予防に関してアドバイスを仰ぐことがあり、底抜けに明るい性格にも励まされ、とても心強いです。
家族で安心して受診できる歯科医院にしたい
力を入れていきたい診療はありますか。

ご家族で通える歯科医院をめざしており、子どもの患者さんの診療や、さらには妊婦の方の診療にも力を入れたいと考えています。お子さんには、正しいブラッシングなどの虫歯予防から矯正のご相談まで、成長段階に応じ、お子さんとご家族をサポートいたします。妊婦さんについては、生活習慣や体質の変化により、通常よりも虫歯や歯周病になりやすく、さらには歯周病菌によって低体重児出産などのリスクが高まるともいわれているため、痛みなどはなくてもチェックのために受診していただきたいですね。当院には、キッズスペースや、ご家族で受診いただけるファミリールームもご用意しております。お子さんと一緒にファミリールームで診察を受けたり、待ち時間にキッズスペースで遊ばせて、お子さん連れでも安心していらしてください。
今後の展望をお聞かせください。
地域に根差し、幅広い診療を提供できるよう、日々、研鑽を重ねています。しかし、歯科医師ができることには限りがあるので、「ひたむきに前向きに」をスローガンに、スタッフと一丸となってチーム医療に取り組んでいます。このスローガンには、患者さんにもポジティブに治療に向き合っていただきたいという想いも込められています。「こんなに悪くなる前に受診すればよかった」と悔やむ患者さんもおられますが、後ろを振り返るのではなく、未来に向けて前向きに治療に取り組んでいただくために、こちらもしっかり診察・分析を行い、より良い解決策を提案できるよう、誠心誠意、実直に診療にあたります。
最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

歯科医院が苦手な理由でよく耳にするのは、治療の痛みへの不安ですが、当院では、痛みがありそうな治療の前にお声がけして麻酔をしたり、表面麻酔をした上で極細の針で麻酔をするなど、できるだけ痛みに配慮した治療に取り組んでいます。また、治療が長期にわたり、途中で通院をやめてしまった経験がある方も少なくありませんが、自然治癒することはありませんから、歯科治療は継続が第一です。当院では、可能な範囲で、同時進行でさまざまな処置を進め、1本ずつの治療ではなくブロックごと、治療内容ごとに処置を進めることで、複数歯を一気に治療する短期集中治療も可能です。大切な歯を守るために、予防歯科に注力し、治療の際はなるべく歯や神経を残すなど、「長持ちする治療」を行うように努めています。診療の不安を取り除くために寄り添いたいと思いますので、気軽に来院してください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/44万円~、矯正/22万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。