スポーツ復帰と怪我の予防に有用
アスレチックリハビリテーション
よこい整形外科 健康スポーツクリニック
(豊中市/少路駅)
最終更新日:2024/03/04
- 保険診療
体のどこかに痛みや故障があると、どうしても動くのがおっくうになってしまう。アスリートやスポーツ愛好者なら、好きな競技の継続を諦めてしまう人がいるかもしれない。しかし、体を動かさない状態が続くと、生活の質の低下や生きがいの喪失につながりかねないと、「よこい整形外科 健康スポーツクリニック」の横井裕之院長は警鐘を鳴らす。適した方法で積極的に体を動かすことで、不快な症状の改善だけでなく、体の機能の回復、さらには向上も期待できると、リハビリテーションの重要性を力説する。同院が実践しているアスレチックリハビリテーションの特徴と具体的な内容などについて、横井院長に詳しく聞いた。
(取材日2022年11月17日)
目次
体のコンディションを「見える化」して、負担が少なく効率の良いリハビリを提案
- Qこちらで実践するリハビリと一般的なリハビリの違いは何ですか?
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A
一般的なリハビリでは、痛みのある部分を温めて、電気を当て、けん引するという物理療法が中心でした。これらの治療も有用であり当院でも行っておりますが、痛みがある場所以外が原因の場合は再発のリスクもあります。当院が行っているアスレチックリハビリテーションは、痛みの原因を見つけてアプローチするのが特徴です。経験豊かな理学療法士が患者さんに実際に体を動かしてもらいながら、問題がある部位とその周囲の関節などをチェックします。痛みがあるのに動かすことに抵抗を感じる方もおられるかもしれませんが、痛みを取るためには、こわばりをほぐしながら動かすことが大切で、無理に動かしたりしないので心配は不要です。
- Qアスレチックリハビリテーションはどのような人が対象ですか?
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A
アスリートやスポーツ愛好家の方だけでなく、体に痛みを抱えている方はどなたでも対象です。当院が提案したいのは、膝や肩が痛いなど一般的な体の痛みに対するリハビリですので、捻挫や疲労骨折、腰椎分離症などスポーツが関わる症例のほか、五十肩(肩関節周囲炎)や変形性膝関節症、坐骨神経痛など加齢や筋肉量の低下に関連した痛みにも対応します。また、体の痛みは生活の質を低下させる大きな要因にもなり得ます。そのため当院では、痛みを抱えるすべての方の筋力アップや、体の動かし方のサポートを行うことを重視しており、スムーズに体が動かせるよう、かつ痛みなどが出ないよう皆さまのニーズに合わせたご提案をいたします。
- Qリハビリはどのように進められますか?
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A
まずは患者さんの状況を把握します。痛みやこわばりが強く、積極的に動かすのが難しいと考えられる患者さんの場合は、まずは痛みがある部位とは別の場所から徐々に動かすようにします。一方、痛みなどのせいで動かせない部分については、物理療法を併用しながら患部の炎症の緩和を図ります。その上で、痛みが激しい時期が過ぎたら、筋力の低下と再発を防ぐために、積極的に医療機器や理学療法士によるアスレチックリハビリテーションを開始します。当院のリハビリスペースには、小さな負荷で大きな運動効果が期待できるような先進の医療機器を備えており、体にほとんど負担をかけることなくより効率的にリハビリを進められます。
- Q健康スポーツクリニックならではの診察方法を教えてください。
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A
一人ひとりの患者さんに適したリハビリメニューを提供するためには、まず痛みの原因を見極めることが重要です。このため診察の際は、積極的にエコーを用いて、筋肉や関節の状態などをリアルタイムで確認して診断します。従来のエックス線検査と比べて、ダイナミックな動きを診断できるのがエコーの強みです。また、ハイドロリリースと呼ばれるエコーを用いた注射も患部に直接アプローチできるため、リハビリの有効性向上に役立てています。経験豊かな理学療法士が患者さんの動きをチェックして、トラブルの原因を見極めて、その方に適したリハビリメニューを提案します。患者さんの体の変化に合わせてメニューや運動強度は随時変更していきます。
- Q隣接する系列の婦人科クリニックと連携されています。
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A
産前産後の腰痛や中高年期以降の尿漏れといった女性特有のトラブルは多くの女性が経験していると伺っていますが、理学療法で治療できることはあまり知られていません。これらの症状に対して、女性の理学療法士が整形外科の視点から施術やアドバイスを提供しています。また、女性アスリートは、エネルギー不足、無月経、骨粗しょう症のリスクが高く、「3主徴」と呼ばれています。こうした方については婦人科と連携して、運動器に関わることは整形外科で、月経やホルモンバランスに関することは婦人科で診ることで、トータルなサポートが可能です。2つのクリニックが隣接しているので、患者さんの情報が共有しやすいのが利点です。