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清川 智史 院長の独自取材記事

富士森内科八王子リウマチ膠原病クリニック

(八王子市/八王子駅)

最終更新日:2022/12/28

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JR中央線・八王子駅と京王線・京王八王子駅のちょうど中間の地に2022年10月、開院したのが「富士森内科八王子リウマチ・膠原病クリニック」だ。清潔で落ち着いた雰囲気の院内が印象的な同院。清川智史院長は、これまで大学病院のリウマチ・膠原病・アレルギー内科助教を務めており、同院でもそこで培った経験や知識も生かし、大学病院と変わらない質の医療の提供をめざすと同時に、地域のかかりつけ医としての診療にも力を入れている。「病気は医師のものではなく、患者さんのものというスタンスを大切にしています」と、わかりやすく熱心に話す清川院長に、同院のことや地域医療にかける意気込みなどを聞いた。

(取材日2022年12月7日)

月のような優しい光で、患者を導ける存在になりたい

こちらのクリニックの特徴を紹介していただけますか?

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当院は、父が院長である台町の富士森内科クリニックの分院として2022年10月に開院しました。当院の特徴の一つは、専門性です。私は、これまで聖マリアンナ医科大学でリウマチ・膠原病を専門に診療に携わってきました。その経験も生かし、リウマチ・膠原病には大学病院にも劣らない質の医療を提供することをめざしています。同時に、かかりつけ医としてどのような些細な相談にも乗るなど、患者さんに寄り添った医療を行うことを心がけています。リウマチ・膠原病は非常に専門性の高い分野である一方で、全身性の病気で、大学病院にいた時にはそれに伴う神経や心臓、肺、腎臓、腹部の病気まで、すべてを自分たちで診ていました。その知識や経験を生かしながら、周辺にたくさんのクリニックがある中で、当院を選んでくださった患者さんの期待に応えていきたいと思っています。そのため、CTや骨密度を測定するDXAの装置なども導入しています。

なぜ、この場所に開院したのですか?

本院は開院してから30年以上がたち、今もたくさんの患者さんにご利用いただいています。ただ、駅からは少し遠く、駐車場があるので車で来られるには良いのですが、患者さんも当然歳を重ねていきますから、最初は通えていたけど通いにくくなってしまった方もいるんですね。今まで診させていただいていた患者さんを、そのような理由で診られなくなるということをできるだけ避けたいと思い、駅前の便利なところに開院することにしたのです。患者さんには、両院どちらでも通いやすいほうに来ていただけたら診させていただきますし、例えば、内視鏡検査が必要なときには本院までお連れして、終わったらこちらに帰ってきてもらうこともできるようシャトルバスを用意しています。

すてきなロゴマークですね。

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これは月がモチーフなんです。私は月が好きで、太陽みたいに明るく照らすのも良いですが、薄暗い中で優しく照らしてくれる月のほうが、性格に合っていると感じるんです。それに、私は学生時代に乗馬をしていて、高校生の時には国体に出場したこともあるのですが、その時の愛馬が「オーバー・ザ・ムーン」という名前でしたし、今も息子や犬の名前にも月が入っています。リウマチや膠原病は根本的に治る病気ではありませんし、難病だといわれて苦しい状況にある患者さんに対して、一筋の光となって「大丈夫ですよ」と導ける存在になりたい。そんな私の背景や思いが込められています。

病気だからといって何かを諦めないでほしい

リウマチの診療について教えてください。

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リウマチは、免疫の働きに異常を生じ、誤って自分自身を攻撃して関節が炎症を起こし、腫れや痛みが現れます。その炎症が続くと軟骨や骨が壊され、関節が変形してしまう病気です。以前は、痛みを取ることが治療の中心でしたが、近年では種々の抗リウマチ薬や生物学的製剤、JAK阻害薬など、炎症を起こす物質の働きの抑制を図る薬の登場によって治療が大きく進歩し、早期から適切な治療を行うことで関節破壊の進行抑制を図ることや、リウマチではない方と同様の日常生活の質を保つことが十分期待できるようになりました。一方で、病気を完治させることはできませんから、患者さんと病気が仲良く付き合っていける方法を一緒に考えて、日々の治療に取り組んでいただくのが、この病気の在り方だと考えています。

他に力を入れていることはありますか?

母性内科の診療に注力しています。リウマチ・膠原病は女性に多い病気で、20〜30代の方は妊娠して出産するという夢や希望を持っている方もいらっしゃるでしょう。ですが、リウマチであるというだけで妊娠や出産を諦めてしまったり、医師からも諦めなさいと言われてしまったりしている人がたくさんいます。ですが、今は適切な治療を行えば、妊娠や出産も十分に望めるのです。同様に、リウマチになってしまったから、スポーツをしてはいけませんかと聞かれることもあります。しかし、実際に私が以前担当した患者さんの一人は、治療しながらトライアスロンをしていました。つまり、病気だからといって何かを諦める必要は絶対にありませんし、そうさせないことが、治療の大きな目標の一つです。

診療の際に心がけていることは何ですか?

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病気は患者さんのもので、治療も患者さんが主人公だということです。私はプロとして、今のあなたはこういう状況にあって、こういう選択肢があると提案するのが仕事です。昨今では、これをシェアード・ディシジョン・メイキング(SDM)といいますが、患者さんと共通の理解を持って治療を進めるという考え方を当院では大切にしています。昔はもしかしたら、医師が言ったことが絶対という時代もあったのかもしれないけど、今は違います。それに、痛みが和らげば満足だという人もいれば、それまでと同じようにスポーツがしたいというように、望む目標や何を幸せと感じるか、生活背景などもそれぞれ違います。当然、ガイドラインを遵守しますが、その中でより良い選択肢を提案して、患者さんは理解した上で最終的に治療方法を選択してもらって、同じ方向に一緒になって進むのが本来のあるべき姿だと思っていて、それは強く意識しています。

患者が笑顔になって帰れるクリニックにしていきたい

そのためには患者さんとの信頼関係が大切になりますね。

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特に、リスクがある治療をする時に一番大切にしているのは、私という人間の人となりを理解してもらうことです。結局は信頼関係が大切で、それがあって、その先がある。それに、私は患者さんに後悔してほしくないんです。リウマチ・膠原病の治療は、絶対に良くなるという保証はありませんし、時には副作用が出て、それに対してまた治療をしなくてはいけなくなることもあります。医師に言われるがままに薬を使って、結果が良ければ良いですが、そうでなかった時に、もっとこうしておけば良かったという後悔が立ちます。後悔をしないために患者さんは、ちゃんと調べて、いろいろな人から話を聞いて、悩んだ上で決断する。私たちは、患者さんがそれができるように最大限のサポートをすることが大切なのだと思います。

読者に伝えたいことはありますか?

リウマチ・膠原病がどんな病気なのかを、ぜひ知っていただきたいのです。特に、リウマチはここ20年くらいで新しい薬が出て、治療方法もすごく明確になってきた。にもかかわらず、いまだに40代の女性が紹介状もなく、関節を腫らせて、ひどい時には変形した状況で来ることがあるんです。おそらく「リウマチはこういう病気だからしょうがない」と思われていたんでしょうね。私と父もそうですが、何年も前から医師向けの講演会もさせてもらっていましたが、新しい情報が、まだまだ伝わっていません。それで、直接皆さんに伝えようと市民公開講座も始めました。今は、感染症流行の影響でできていませんが、不幸な転機をたどらないためにも、ぜひ患者さん自身にも動いてもらいたいというのが、私からのお願いです。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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本来は病院なんて行きたくない場所なので、少しおかしな話かもしれませんが、当院に来るのを楽しみにしてもらえる、病気がありながらも笑顔になって帰っていただける、そんな空間になるよう、スタッフと協力しながら一人ひとりの患者さんに丁寧に対応していきたいですね。町のクリニックは、大学病院などとは違って、気軽に相談しやすいところです。それと同時に、当院は町のクリニックでありながら、大学病院と変わらないような質の高い医療の提供をめざして設備も整えています。大学病院と箱が違うだけで、責任を持ってしっかりと医療に取り組むというのが当院の在り方ですので、何でもご相談いただきたいと思います。

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