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花粉症などのアレルギー性鼻炎
舌下免疫療法で根治をめざす

川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック

(調布市/仙川駅)

最終更新日:2023/05/09

川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック 花粉症などのアレルギー性鼻炎 舌下免疫療法で根治をめざす 川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック 花粉症などのアレルギー性鼻炎 舌下免疫療法で根治をめざす
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花粉やダニによるアレルギー性鼻炎で、くしゃみや鼻水に苦しむ人は多い。特に花粉症は、毎日ニュースで飛散量を確かめて対策をしても、花粉の飛散が終わるまで外出もしたくなければ夜も熟睡できないような人もいるだろう。薬の服薬やレーザーなど、さまざまなアレルギー性鼻炎の治療法がある中で最近注目を集めているのが、舌の下で薬を溶かす舌下免疫療法だ。具体的にどのように治療を進めるのか、副作用はないのか、何歳から治療が開始できるのかなど、アレルギー疾患に専門性を持ち舌下免疫療法にも詳しい「川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック」の川原敬祐院長に話を聞いた。

(取材日2023年3月30日)

毎年花粉症で苦しい思いをし続けなくて済むように、根本から治療する舌下免疫療法

Q花粉症やダニなどのアレルギー性鼻炎について教えてください。
A
川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック 資料などを用いて、丁寧に説明を行う

▲資料などを用いて、丁寧に説明を行う

花粉やハウスダスト・ダニなどが原因となって起こるアレルギー性鼻炎の典型的な症状は、鼻水、鼻詰まり、くしゃみです。鼻水は水のような透明なものが出るのが一般的で風邪と区別しやすいポイントです。 また、花粉によっては鼻の症状だけでなく、皮膚の症状や目の症状が出ることもあります。花粉、ハウスダスト、ダニと原因は違っても、アレルギーによって出る症状にそれほど大きな差はありません。

Q舌下免疫療法とはどのような治療法でしょうか。
A
川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック 対症療法ではなく根本的な改善をめざす舌下免疫療法

▲対症療法ではなく根本的な改善をめざす舌下免疫療法

スギ花粉症とダニのアレルギー治療に使う治療法です。舌の下に薬を入れ、3年ほどかけて長期的に免疫をつくり、花粉やダニに反応しない状態をめざします。治療期間は長いのですが、効果の期待できる人は多いといわれています。治療を希望する場合は採血をし、スギかダニのアレルギーがあることを確認した上で治療を開始。舌下免疫療法による目立った副作用はありませんが、舌の下に薬を入れるため、その部分がかゆくなったり、おなかなどに違和感が出る場合があり得ます。しかし、1ヵ月くらいでそれらも緩和されると見込まれますし、副作用が原因で治療をストップする患者さんはほとんどいらっしゃいません。

Q治療をスタートできる時期や年齢を教えてください。
A
川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック スギ花粉が飛んでいない時期から治療を開始する

▲スギ花粉が飛んでいない時期から治療を開始する

5歳から舌下免疫療法をスタートできます。具体的な治療開始時期については、ダニの場合は一年中いつからでもスタート可能です。スギ花粉の場合は、花粉の飛散がない時期から治療を開始します。当院では1月から5月半ばまではスギ花粉の舌下免疫療法開始はせず、5月末から6月くらいに治療をスタートしています。

Q治療にかかる期間が気になります。
A
川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック 継続的に治療することが重要

▲継続的に治療することが重要

舌下免疫療法は最低3年は継続する必要があるといわれており、治療開始から少なくとも3年は毎日薬を使用することになります。3年で治療をストップする人もいますが、4年、5年と続けることで、より期待できる薬の効果期間が延びると考えられています。当院では、できれば4年、5年の継続をめざし治療を行っています。3年の治療中は、1ヵ月くらいであれば薬を使わない期間があっても継続できますが、それ以上期間が空いてしまった場合、当院では薬の量を初期の量に戻して再スタートとなります。根気強く続けていく必要がありますが、つらい花粉やダニのアレルギー症状の長期改善が期待できると考えると、とても効率の良い治療だと思います。

Q市販薬もありますが、クリニックを受診するメリットは?
A
川原耳鼻咽喉科 仙川クリニック 適切な診断・診療のためにもクリニックの受診を推奨する

▲適切な診断・診療のためにもクリニックの受診を推奨する

市販薬は限られた薬剤のみです。また、市販薬で効果が出ればいいのですが、出なかった場合、そこから医療機関にかかることになります。また、きちんと検査をしないと、そもそもアレルギーではなく違う疾患の可能性もあります。専門家に相談すれば、診断のもとでどのような薬を使えば良いかを具体的にアドバイスしたり、その都度相談を受けながら治療ができるため、望む結果にも近づきやすいと期待できるでしょう。特に舌下免疫療法は治療が長期間にわたるため、医師と患者さんのと間で信頼関係を築き、状態を確認しつつ、患者さんの希望に沿いながら一緒に治療に取り組みます。それが最も大きなメリットではないでしょうか。

ドクターからのメッセージ

川原 敬祐院長

舌下免疫療法はまだ、それほど一般に浸透していません。舌下免疫療法をスタートすると長期的に薬を使用することにはなりますが、長い目で見たとき、治療期間の長さよりも、アレルギー症状のない快適な生活をめざせることのほうが大切なのではないかとも思います。舌下免疫療法において、私は数多くの症例を見てきましたし、経験も多いと自負しています。今後も舌下免疫療法に力を入れて取り組んでいきたいと考えていますので、 治療についての相談はもちろん、アレルギー全般についての相談も、何か困ったことがあれば気軽にご相談ください。

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