手術用ガイド装置などで精度と安全性に配慮した
インプラント治療
芥川歯科
(豊島区/駒込駅)
最終更新日:2023/08/30
- 自由診療
虫歯や歯周病、事故などで失った1本または複数の歯の治療法では、入れ歯、ブリッジ、インプラント治療が代表的だ。その中でもインプラント治療は、人工歯根を埋め込むことで、1本で自立する人工歯の構築を図るのが特徴。しっかり噛めることが期待でき、ぐらつきにくいなど機能面での回復がめざせ、見た目も自然に見えるなど、期待できるメリットがある。ただ、外科手術を伴うことで不安を感じる患者も多く、インプラント治療を多く手がけてきた「芥川歯科」の芥川重之院長は「患者さんへの十分な説明と、精度の高さと安全性を考慮した治療が求められると思います」と話す。そこで、同院で行っている手術用ガイド装置(サージカルガイド)を用いた治療のレポートを通じて、精度と安全性に配慮したインプラント治療の流れを紹介する。
(取材日2023年2月2日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qインプラント治療の特徴をご紹介ください。
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A
入れ歯やブリッジで構築した歯は噛む力を支える根っこがないのに対し、インプラント治療では人工歯根を埋め込んで支えにします。ブリッジの場合は隣り合った歯で新たな歯を支えるため、2本の歯の根っこで3本分の荷重に耐える必要がありますが、インプラント治療では1本で自立した人工歯の構築を図り、しっかりした噛み心地や耐久性につながる点が特徴です。また、インプラント埋入時の手術でも歯茎を切開しないなど、体への負担や痛みが少ない手術法が適用できるケースも多いので、安心してインプラント治療を選択していただきたいと思います。当院では、こうした手術法の選択肢も詳しくご説明しています。
- Q治療に必要な期間などを教えてください。
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A
CTなどによる詳細な検査、インプラント体の埋入、人工歯の装着などを経て、治療を完了するまで、インプラント治療の平均的な治療期間は2、3ヵ月くらいが目安です。また、インプラント体を埋入する顎の骨が少なかったり薄かったりする患者さんの場合、当院では骨造成により治療可能になることもあります。こうしたケースでは骨造成の期間が加わり、治療期間は5、6ヵ月ほどになる見込みです。
- Q治療を受ける際はどんな点に注意すべきですか?
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A
治療前の注意は特にありませんが、治療後はインプラントの周囲組織が炎症を起こすインプラント周囲炎になったり、周囲の歯を虫歯・歯周病で失ったりしないよう注意が必要です。インプラント周囲炎が重症化すると顎の骨まで失うことになる恐れがありますし、インプラント治療をした歯の周囲の歯が失われると、またそこにインプラント治療をする必要が生じ、新たな費用負担が発生します。これらは汚れがたまって細菌が繁殖することが主な原因なので、予防にはご自宅での適切なブラッシング、定期的な通院によるチェックとケアを続けることが重要です。こうした治療後のメンテナンスを続けられない方には、インプラント治療をお勧めしません。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1失った歯に対する治療法の選択肢を患者に説明
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一般的なエックス線による画像診断などの後、失った歯を補う治療法として、入れ歯、ブリッジ、インプラント治療それぞれのメリット・デメリットを紹介。同院では入れ歯が選ばれる割合は少なく、ブリッジによる治療の手軽さか、インプラント治療で機能面の回復を重視するかで検討する患者が多くなっているとのこと。
- 2CT画像などをもとにインプラント治療を計画する
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患者がインプラント治療を選択した場合、CT画像検査、口腔内スキャナーによる口の中の3D画像化、噛み合わせや顎の骨の検査などを行い、難しい症例では歯並び・噛み合わせの模型も作成。患者の口の中をより詳しく把握し、適切なインプラント治療の計画を立てる。
- 3患者に画像や模型を提示して、わかりやすく説明
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CT画像、3D画像による治療前・治療後のシミュレーション、模型などを使って、患者の口の中の現状とインプラント治療の内容、治療のステップなどをわかりやすく説明。手術用ガイド装置の使用、歯茎を切開しない手技など、手術法の詳しい説明に加え、インプラント埋入後に生じやすい痛みなども伝えて、患者の不安軽減につなげる。
- 4ガイド装置でのインプラント埋入後、人工歯を装着
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インプラント体の埋入に手術用ガイド装置を使うことで、CT画像をもとに決定した適切な角度・深さでの埋入を試みる。また、人工歯の装着は歯茎を切開せずに埋入当日に行うケースから、歯茎の切開を1度または2度行うケースなどがあるが、治療計画でどの手術法が適しているかを検討・説明し、患者が納得した形で治療を進める。
- 5メンテナンスでインプラント治療後のケアを行う
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自宅での適切なブラッシングに加え、3ヵ月から半年のペースで定期検診を行い、治療後の変化のチェックと自宅では取りきれない汚れを取り除くためのケアを行う。インプラント周囲炎になっても、初期の段階ならブラッシングと薬で改善が期待できることも多く、早めに対処するためにも定期検診に通うことは重要だという。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/38万円〜(インプラント埋入料金、上部かぶせ物製作料金、手術用ガイド装置(サージカルガイド)利用料金を含む)、骨造成/5万円〜
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。