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紫藤 佑介 先生の独自取材記事

たけ内科 新橋駅前院

(港区/新橋駅)

最終更新日:2024/04/16

紫藤佑介先生 たけ内科 新橋駅前院 main

新橋駅から徒歩1分の場所にある「たけ内科 新橋駅前院」。ビルの4階~7階の各フロアで、一般内科疾患や発熱症状の診療、健康診断、性病検査など広く対応している。そんな同院で精神科・心療内科を担当するのが紫藤佑介先生だ。心療内科医として情報を発信している動画共有サイトでは多くのフォロワーを持つ紫藤先生。書籍などさまざまなメディアで心の健康に関する情報を積極的に発信しているが、すべては「心療内科や精神科は特別な場所ではない。もっと気軽に相談してほしい」という思いから。スタッフとも力を合わせ、誰もが足を運びやすい雰囲気づくりにも注力する。取材陣を患者と間違えて「どうなさいましたか?」と気さくに声をかけてくれた男性スタッフの温かさも印象深かった同院。クリニックの理念などについて紫藤先生に詳しく聞いた。

(取材日2024年2月5日)

働く人のため、朝9時~夜9時の「くじくじ」診療

最初にクリニックの特色について教えてください。

紫藤佑介先生 たけ内科 新橋駅前院1

当院は竹内翔祐先生が「忙しい人のためのコンビニのような医院」をめざして2021年4月に開業したクリニックです。仕事をしている人でも通いやすいように年中無休で朝9時から夜9時まで診療していますが、「くじくじ」ならば患者さんにわかりやすいのではないかと竹内先生がこの診療時間帯に決めました。そして、診療時間内に来ていただければ、予約・待ち時間なしですぐに対応できる体制も整えています。新型コロナウイルス感染症のPCR検査や、血液検査などもできるだけ速やかに結果を出し、その日のうちにデータに基づく適切な処置を施せるのも特徴といえるでしょう。また、一般内科診療や発熱症状の方の診療の他に、私が担当する精神科・心療内科があるのも当院の特色です。

なぜ精神科・心療内科に対応することになったのですか?

最初は内科のみのスタートでしたが、開業当初から心の問題も抱えている患者さんが少なくなかったからだと聞いています。想像以上に大きなニーズに応えるため、同じビルの8階に「メンタルドクタークリニック」を開業していた私に竹内先生が声をかけてくれたことをきっかけに、精神科・心療内科を手伝うようになりました。実は私と竹内先生は、竹内先生が医師になったばかりの頃の指導医が私だったという縁もあって、前々から面識がありました。現在も自分のクリニックと平行して、当院の外来も担当する毎日を過ごしています。

こちらにはどのような患者さんが多く来られていますか?

紫藤佑介先生 たけ内科 新橋駅前院2

新橋という土地柄なのでしょうか、働いている方が多いですね。20代から30代の若手社員が比較的多く、男女比は半々といったところです。仕事がストレスになっていて「出社したくても行けない」「集中力が維持できない」「気分が落ちこんでしまう」というような訴えをよく聞きます。仕事のパフォーマンスが落ちてきた時、やる気が足りないせいだなどと自分を責めてしまう人もいますよね。ですが、やる気の問題ではなく心の病が隠れていることも少なくありません。眠れない、食欲が湧かないなど、日常生活に影響を及ぼすようなサインを見逃さずに、精神科・心療内科に相談していただければと思います。

薬物療法と生活指導で心の不調にアプローチ

精神科・心療内科ではどのような治療を受けられるのでしょうか。

紫藤佑介先生 たけ内科 新橋駅前院3

基本的に保険診療で、睡眠薬や抗うつ薬などの薬物療法を行っています。薬に抵抗感がある人もいるかもしれませんが、例えば血圧が高ければ降圧剤を使用しますよね。血圧が自分の努力だけで改善しきれないように、心にも服薬が必要な場合があります。心の病気だけ特別ということはなく、体の病気と何ら変わりはないのです。加えて生活環境を変化させることも症状の改善を図る一つの方法です。明らかに仕事の負荷が強すぎると判断される方には休職を勧め、診断書を作成します。また、内科と連携しながら患者さんの心と体を総合的に診られるのも当院の強みです。過敏性腸症候群はもちろん、頭痛、アレルギー疾患、喘息なども実はストレスが原因というケースも少なくないですから。

患者さんと接する際に大事にしていることをお聞かせください。

患者さんの訴えによく耳を傾けて、何にお困りなのか表面的なことだけではなく心の奥にある本音を引き出せるように努力しています。そのために、基本的に患者さんの話を一切否定せずに受け止めて、その上でどう質問していくか、どのように深掘りしていくかが大事だと思っています。だからといって、無理に問い詰めるようなことをしては逆効果です。患者さんがご自身のペースで自然と話したくなるような雰囲気をつくるように工夫しています。

なぜ、そのような診療ポリシーを持つに至ったのでしょうか。

紫藤佑介先生 たけ内科 新橋駅前院4

私が精神科医をめざしたきっかけの一つでもあるのですが、高校3年生の時に友人を自殺で亡くした経験が影響していると思います。東邦大学医学部卒業後は厚生中央病院での初期研修を経て東邦大学医療センター大森病院に10年間勤務しましたが、軽症、重症含めてさまざまな患者さんに接してきました。中には自死を考えている人もいましたが、しっかりとお話を伺い、生活環境を変えていく地道な治療を通して、何とか思いとどまるように働きかけてきました。実は、精神疾患そのものが原因で亡くなる方は心疾患や脳疾患などと比較すればごくわずかです。だからこそ、ちょっとした心の不調でも放置せずに、深刻化したり大事に至る前にできるだけ早く受診していただければと思っています。

心の病を予防するためにSNSも積極的に活用したい

今後の展望についてお聞かせください。

紫藤佑介先生 たけ内科 新橋駅前院5

仕事関係でメンタルの不調を抱えている人は多く、これからも変わらず診療にあたっていきたいと思っています。ですが、それ以上に大事なのはそもそもそういった悩みに苦しむ人をつくらないことなのではないでしょうか。だからこそ、動画共有サイト、短文投稿サイトなどのSNSを活用しながら、予防方法やセルフケアの方法について発信していきたいと思っています。また、内科との連携では運動や食事の面からもアプローチしていけたらと思っています。管理栄養士、作業療法士など多種多様な専門家とタッグを組んで、心と体の健康を維持するための予防的な取り組みにチャレンジしていきたいです。

お忙しい毎日をお過ごしですが、リフレッシュ法などはありますか?

最近はサウナによく行きますね。汗をかいてリフレッシュしています。あとはポーカーでしょうか。お金を賭けたりせず、あくまでもゲームとしてプレイすることを目的としたアミューズメントカジノで楽しんでいます。この頃はポーカー人口も増えつつあり、国際大会が日本で開催されるようになったんですよ。ポーカーは心理戦でもあるのですが、割と得意なほうかもしれません(笑)。また、日々の診療の中でも、看護師が愛犬を連れてきてくれる日があって……患者さんの前に出すことはないのですが、休み時間にスタッフでかわいがっていて、たいへんな癒やしになっていますね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

紫藤佑介先生 たけ内科 新橋駅前院6

体に問題が発生すれば内科に行くように、精神的な不調で困っているときも、いつでも内科・心療内科の門をたたいてください。ほんの小さなお困り事でも構いません。「問題ないですよ」の一言で心が晴れるかもしれません。また、どんな点に気をつければストレスなく過ごせるかのアドバイスもできます。一方、うつ病、統合失調症、拒食症などの精神疾患などの治療もお任せください。最近、発達障害に関する相談も増えていて検査も行っています。いずれにせよ、精神科・心療内科を特別な場所と捉えず、気軽にお立ち寄りください。

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