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林 毅 院長の独自取材記事

はやし整形外科

(横浜市南区/阪東橋駅)

最終更新日:2019/08/28

20190312 bana

横浜市営地下鉄ブルーラインの坂東橋駅から徒歩4分。浦舟町交差点近くのビル2階にある「医療法人社団毅友会 はやし整形外科」。院長の林毅先生は、横浜市立大学医学部整形外科に15年勤務した後、地元である南区浦舟町に2006年に開業。林毅院長は、膝関節痛や腰痛、関節リウマチなどさまざまな整形疾患に専門的医療を提供する一方、研究にも熱心に取り組んできた。現在も痛風や肩関節周囲炎などの治療法について研究を重ねている。そんな林院長に診療方針や医学研究への思いを聞いた。
(取材日2019年1月7日)

人の役に立てる仕事をめざし医師に

開業の経緯について教えてください。

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開業前は母校である横浜市立大学附属病院整形外科で15年間勤務しており、関節や脊椎などさまざまな疾患の診療、研究に従事していました。ちょうどこの建物ができた時、整形外科の誘致が持ち上がったのですが、横浜市立大学附属市民総合医療センターがすぐそばにあることから、大学病院と連携をとれる医師を、ということでお話をいただいたのがきっかけです。その話が出るまでは、このまま勤務医でもいいかなと考えていた一方、いずれは開業したいという希望もあって、ちょうどいいタイミングだったのですね。実は、実家がすぐそばにあり、この界隈は慣れ親しんだ場所です。自分の生まれ育った土地でクリニックを開き、地域に根差した医療に携われればと思い開業しました。

医師をめざされたきっかけを教えてください。

簡単に言えば、人と人の関係を大切にできる、人の役に立てる仕事をしたいと思っていたことです。中学・高校とカトリック系の学校に通っていて、倫理という授業があったのです。人のために生きることが社会の中では最も意義のあることだという内容でしたが、それに影響を受けたのかもしれません。私は手先がわりと器用で、生物や化学などに興味があったので、自然と医師の道へ進みました。大学に入学した当初から外科志望で、中でも消化器外科でがんの治療に携わりたいと思っていました。ただおなかの手術は、その成果が外からは見えません。そんな時、学生実習で整形外科手術をきっかけに外から見える成果と出会い、ああ、これだと。それで整形外科を専門にしようと決めたのです。人の役に立ててなおかつ、自分のスキルも確認できる。とてもシビアな世界でもあり、自分を生かしきれる分野だと感じたのです。

診療の際、心がけていることはどんなことですか。

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患者さんが何に一番困っているか、どのようにすれば患者さんのためになるか、喜んでもらえるかをいつも考えながら診療しています。患者さんたちに、日常生活の中でこんなふうにするといいよ、などとアドバイスすることも多いですね。最近、整形外科では超音波検査の導入が急速に進んでいて、一つのイノベーションとも言われています。当クリニックでも、先進の超音波検査機器を導入しています。これまでレントゲンでは確認しにくかった腱や筋肉などの損傷状態が詳細に確認できますので、より適切な診断と治療へつなげています。また、治療の際は、患者さんのライフスタイルに擦り合わせて治療プランを立てることを大切にしています。

乳がん手術後の関節炎にも対応

院長は病診連携を大切にしているそうですが。

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医療の質を高めるためには、近隣の病院との連携がとても重要と考えています。当クリニックでは、横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、横浜掖済会病院、横浜市立市民病院など複数の近隣病院に、状況に応じて患者さんを紹介しています。ここで患者さんを抱え込むことはまったくしていません。紹介する際には、私から紹介先の医師に電話して、直接、話をするようにしています。お互い顔の見える関係が大切です。CTやMRIなどの検査をする場合も、近隣病院にお願いしています。大病院ですとMRI検査予定が詰まっていることも多いですから、小回りの利く病院にお願いしたりしています。また、病診連携は、整形外科同士だけでなく他の科との連携も必要と考えています。

具体的にはどのような連携ですか。

以前、大学病院時代の先輩で、横浜市立大学附属市民総合医療センターの乳腺・甲状腺外科部長を務めていた石川孝先生から乳がん手術後の関節炎について相談を受けたことがありました。乳がんの手術後は、女性ホルモンを低下させる薬が用いられるのですが、この服用によって関節痛が発症するケースがあります。その当時、原因や解決法が明らかではなかったのです。石川先生の紹介で、当該患者さんたちを当クリニックで診療したのですが、ばね指や五十肩などの腱炎をはじめ見慣れた症状が多かったのです。それで通常の整形外科的治療を行った結果、症状が改善につながり、ホルモン療法も継続できることが判明したのです。それ以来、当院でも継続して治療を行っています。

他にもいろいろ研究をされていると伺いました。

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骨粗しょう症の治療では、ビスホスホネート製剤と活性ビタミンD3製剤であるエルデカルシトールとを併用することで、骨密度が上昇につながることが研究でわかりました。骨密度検査については、大規模病院で行われる腰や股関節の検査研究はあるのですが、地域のクリニックで行われることの多い手首による骨密度検査データの研究はほとんどありません。ですので、その評価基準についても研究しています。また、最近では、痛風患者が多く、痛みや腫れをとるための整形外科からのアプローチを研究しています。痛風の患者さんは尿酸を下げる薬を飲んでいても足の腫や痛みが引かないことが多いのです。患者さんはとてもつらい思いをしていますので、どうすれば早く痛みをとれるか、検証しています。

人生を無駄にしないためにも適切な手術を

これまでで何か印象的なできごとはございますか。

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胸が痛いと受診された患者さんを診療した時、整形外科以外の病気ではないかと思いましたので、すぐに近隣の病院を紹介して、CT検査を受けていただいたことがあります。その結果、胸に大きなしこりが見つかり、腫瘍だったのです。そこから治療を受けて改善し、半年後に来院され、「ここで見つけてもらってとても助かりました」と報告に来てくださいました。背中が痛いと訴えた方が実は肺がんであったとか、整形疾患以外の病気を発見することも多いですから、整形外科以外の症状でもしっかり診て、専門の医師に紹介しています。私一人でできることは限られていますから、他科とも協力しながら病気の早期発見に努めたいですね。

プライベートはどのようにお過ごしですか。

研究をまとめていることが多く、休日も仕事をしていることが多いですね。まとまった休暇がとれれば、海外旅行に出かけることもあります。南の島でのシュノーケリングも趣味です。最近は、ロックバンド活動に力を入れています。医師3人とプロのミュージャン2人の5人編成のバンドで私はボーカル担当です。野毛や関内のライブハウスなどで演奏しているんですよ(笑)。ただ、みんな忙しいので、練習時間を合わせるのが難しいですね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

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これからも、かかりつけ医として患者さんたちに満足していただける医療を提供していきたいと思います。ロコモティブシンドロームの予防啓発活動にも力を入れていきたいですね。最近では健康のために運動をしている方が多いですが、膝や腰に痛みのある人とない人とでは、運動方法がまったく異なります。痛みのある人は、整形外科を受診して正しい運動方法を教えもらうようにしてください。また、整形外科の手術を躊躇(ちゅうちょ)する方も多いのですが、今は、骨切り術で高齢者がスポーツ復帰をしたり、人工関節置換術などさまざまな治療法が登場しています。整形疾患で自由に動けないとその間の人生を無駄に過ごすことにもなりかねません。人生を無駄にしないためにも、先進の知見に詳しい整形外科を受診して、相談するようにしてください。

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