更年期障害のつらい症状は我慢せず
まずは内科で診断を受け対策を
関内ゆめクリニック
(横浜市中区/関内駅)
最終更新日:2024/02/26
- 保険診療
頭痛やめまい、ホットフラッシュなど更年期特有の症状はさまざまだ。「でも、そのつらい症状の原因は本当に更年期障害でしょうか」と「関内ゆめクリニック」の鈴木ゆめ院長は問いかける。更年期障害というと婦人科を思い浮かべる人も多いかもしれないが、実は脳神経内科、耳鼻咽喉科などの疾患が隠れていることも少なくない。そういった原因を見逃さないためにも、まずは全身を広い視野でチェックできる内科を受診するという方法もある。実際、同院でも数多くの更年期障害を抱える女性の診療にあたってきた。開院以来、多角的なアプローチで柔軟に対応してきた鈴木院長に、更年期障害のつらい諸症状や受診のコツなどについて詳しく聞いた。
(取材日2023年12月22日)
目次
更年期障害のさまざまな悩みに幅広く対応。多角的なアプローチで原因を究明し適切な治療をめざす
- Q更年期障害が疑われる症状について教えてください。
-
A
体に出る症状としては、ほてり、のぼせなどのいわゆるホットフラッシュがよく知られていますが、他にも発汗、倦怠感、めまい、動悸、息切れ、耳鳴り、関節痛、頭痛、肩こりなど多岐にわたります。一方、精神に現れる症状もあり、極度の興奮状態やイライラ、不安、不眠、うつなどに注意してください。人によっては物忘れ、集中力の低下などを伴うこともあります。これらの症状が重なり、仕事や生活に支障を来すまでになっている例も多々あります。それでも、更年期障害と自覚がないまま、いつもどおりにできない自分を責める人も少なくありませんが、我慢せずにクリニックに相談するようにしましょう。
- Qどのようなタイミングで受診すべきでしょうか。
-
A
更年期障害の諸症状は女性ホルモン分泌量の低下が主な原因ですが、職場や家庭でのストレスなどの環境要因も関わっています。そのため、特に何の症状もなかったり、寝込んでしまうほどつらかったり、非常に個人差が大きいのが特徴です。不調を抱えて悩んでいるときに、周囲の人から「甘えている」「気のせい」などと批判され、さらに苦しかったという方も少なくありません。誰にどう言われても、ご自身がつらいと感じているならば、一度クリニックを受診するようにしてください。不調の原因が更年期障害とわかっただけでも、気持ちが軽くなるということもありますからね。
- Q何科を受診すればいいのでしょうか。
-
A
それぞれの症状について、まずは重篤な病気が原因となっていないかどうか専門の医療機関に診てもらうことをお勧めします。例えばこれまでにない頭痛が出ることもありますが、くも膜下出血や脳腫瘍などではないと確認するために、まずは脳神経内科や脳外科で診てもらってください。同様に、ドライアイならば眼科、乾燥肌ならば皮膚科などで診察を受け、特に疾患はないことを確認しましょう。その上で婦人科を受診するというのが一般的な流れかもしれませんが、「何科に相談したらいいかわからない」という症状が多いのも更年期障害です。そんな時は全身を多角的かつ総合的に診られる内科に相談してください。
- Q更年期障害と向き合う方法を教えてください。
-
A
女性ホルモンには血管をしなやかに保ったり、内臓脂肪を分解しやすくして動脈硬化を予防する働きがあります。このため、女性ホルモンの分泌が低下すると、高脂血症、高コレステロール血症などの脂質代謝異常、動脈硬化、骨粗しょう症の発症リスクが高くなるのです。更年期障害がわかったら、生活習慣病への意識をこれまで以上に高く持ちながら生活するようにしてください。また、集中力の低下や倦怠感を「年齢のせい」と思い込むのもやめましょう。更年期は誰もが通る道です。つらい時こそ一人で悩まずに信頼できるクリニックに相談するようにしてみてはいかがでしょうか。
- Qこちらのクリニックならではの特徴を教えてください。
-
A
当院は女性スタッフが多く、中には重い更年期障害を抱えながら仕事を続ける大変さを経験した者もいるので、患者さんのお悩みに親身に対応できます。骨密度の測定もできますが、案外問題がない方も多く、安心するために一度利用してもらえればと思っています。私自身は医学部に進学する前に心理学を学んだ経験もあるので、カウンセリングも可能です。大学病院の脳神経内科と一般内科、循環器外科で長年経験を積んだ医師が二診体制で診療に取り組んでいますので、「頭のてっぺんから足の先まで」診られるといっても過言ではありません。多角的なアプローチで原因究明し、適切な治療をできるよう心がけているので、お気軽にご相談ください。