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橋本 晋一郎 院長の独自取材記事

野津田耳鼻咽喉科アレルギー科

(町田市/鶴川駅)

最終更新日:2023/04/21

橋本晋一郎院長 野津田耳鼻咽喉科アレルギー科 main

オレンジと緑のビタミンカラーを取り入れた明るく開放的な院内で朗らかな笑顔で出迎えてくれたのは、「野津田耳鼻咽喉科アレルギー科」の橋本晋一郎院長。めまいのエキスパートとして大学病院で専門の外来を担当していたという橋本院長だが、今では地域のかかりつけ医として耳、鼻、喉のさまざまな症状に対応。同院には日々、多くの患者が訪れる中、専門的な検査と適切な診断に努めているそう。また、新型コロナウイルス感染症の流行下にあって早期から検査に対応できてきたのは、日頃から院内感染防止対策を徹底していたことと、何より困っている患者の力になりたいという真摯な思いからなのだとか。そんな橋本院長に、専門とするめまいの診療や同院で受けられるさまざまな診療のメリットについてじっくり聞いた。

(取材日2022年2月14日)

身近なかかりつけ医として幅広い疾患に対応

まずはクリニックの歩みと特徴について教えてください。

橋本晋一郎院長 野津田耳鼻咽喉科アレルギー科1

もともと私は北里大学病院や町田市民病院でめまい専門の外来を担当していたのですが、この地域に耳鼻咽喉科が少なかったことと、より地域医療に貢献したいという思いから、2008年に当院を開院しました。耳鼻咽喉科には0歳からご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんがお越しになります。私が専門とするめまいをはじめ、慢性副鼻腔炎、急性中耳炎、アレルギー性鼻炎、睡眠時無呼吸症候群を原因とするいびき、喉の痛みなど、耳・鼻・喉に関するさまざまな症状に対応しています。28台分の駐車場を用意してあることから、ご家族で来院される患者さんも多く、八王子市や川崎市、相模原市、多摩市などからも大勢の患者さんにお越しいただいています。土曜日も夕方6時まで診療しているほか、インターネットを利用した順番予約システムを導入しています。順番が近づくまでご自宅や車の中で待機できるので、小さなお子さんのいる方にも便利かと思います。

院内の感染症対策をとてもしっかりとされていますね。

以前から感染症対策には力を入れていましたが、昨今の感染症流行もありますので、より一層、感染症への対策を徹底しています。クリニックの入り口には顔認証のサーモグラフィックカメラ、待合室と診察室にはオゾン発生装置を設置しているほか、待合室は入り口から発熱症状のある患者さんと一般の患者さんを分離し、患者さん同士の接触がないように工夫しています。コロナ禍では発熱症状のある患者さんは、抗原定性検査またはPCR検査を行い、陰性の場合は発熱の原因を検査するなど、常に患者さんが安心して適切な治療を受けられるよう努めてきました。発熱症状がある場合はもちろんですが、咳や喉の痛みがあり、感染の不安がある方は事前に電話で連絡の上、迷わず受診してください。

クリニックのコンセプトを教えてください。

橋本晋一郎院長 野津田耳鼻咽喉科アレルギー科2

開院当初からのコンセプトとして、患者さんのご要望に応じた治療ができるよう、さまざまな知識や情報を積極的に取り入れることを心がけています。例えば、2017年にはインフルエンザ、溶連菌、マイコプラズマ、アデノウイルスの検出が可能な迅速検査装置を導入し、それまで1日以上かかっていたインフルエンザの診断がその日のうちにできるようになりました。新型コロナウイルスの検査にもいち早く対応し、最近は、新型コロナウイルスとインフルエンザに感染していないか同時に調べることができる検査キットを導入。精度の高い検査を迅速に行っていければ、早期発見、早期治療にもつながっていくことにもなり、患者さんのメリットも大きいと思います。また、健康保険証の代わりにマイナンバーカードで受付が可能なマイナ受付も導入しています。

めまいや難聴など高度な診療をより身近に

耳鼻咽喉科で診てもらえるめまいについて教えてください。

橋本晋一郎院長 野津田耳鼻咽喉科アレルギー科3

めまいというと、真っ先に脳の病気を思い浮かべる方が多いと思いますが、意外に耳鼻咽喉科で対応するものが多いんです。実際、めまいを感じた方が脳神経外科でMRI検査を受け、異常なしということで当院を紹介されて来られるケースも。回転性のめまいや耳鳴り、難聴、耳閉感などを伴う時はメニエール病の可能性が高く、これは内耳の問題なので耳鼻咽喉科で診療します。ふわふわした感じや回転性、それに付随して耳鳴りや難聴を伴う時は、まず耳鼻咽喉科を受診するといいでしょう。それに対し、体にまひが現れるような中枢性のめまいについては脳神経外科で診ていただく必要があります。当院に来られた患者さんにめまいに付随して激しい頭痛や嘔吐、ろれつが回らない、手足のしびれ、麻痺が出るなどの症状がみられる場合は脳疾患の疑いがありますので、必要に応じて速やかに近隣の大学病院などを紹介いたします。

めまいのリハビリテーションに対応されているそうですね。

めまいの治療法はあまり多くなく、薬も限定的になってしまうのですが、当院では症状に合わせて漢方薬を組み合わせたり、リハビリテーションの指導を行ったりして、きめ細かに対応しています。例えば、三半規管の中にできた石が原因となる良性発作性頭位めまい症の場合は、その石を取り除くための頭の体操を指導します。慢性的なめまい症であれば、北里大学病院の勤務医時代に行っていた「めまいに対するリハビリテーション」のパンフレットをお渡しし、ご自宅で実践していただくようにお伝えしています。そのほか疲れやストレス、不安神経症、睡眠不足などが原因となっている場合も多いので、患者さんのお話をよく聴き、生活背景などをふまえながらめまいの原因を突き止めるよう心がけています。場合によっては抗不安薬を処方することもあります。

難聴の相談が増えてきていると聞きました。

橋本晋一郎院長 野津田耳鼻咽喉科アレルギー科4

2018年より医療費控除の対象となる補聴器についてはすぐに対象となる患者さんに呼びかけ、多くの方にご利用いただいています。補聴器は慣れるまで調整に時間がかかりますが、聞こえるようになれば会話を楽しめるようになって、患者さんに喜んでいただけると思い、積極的にご案内するようにしています。また、突発性難聴の場合は、早期治療が重要です。聞こえづらさを感じたら、様子見などせず、できるだけ早く受診してください。

専門性を生かした検査と診断で適切な治療へとつなげる

耳鼻咽喉科用のCTも導入されているのですね。

橋本晋一郎院長 野津田耳鼻咽喉科アレルギー科5

当院では耳や鼻の奥、喉頭に違和感や不調がある場合や症状の経過観察に電子内視鏡を用いて診察しています。患部の状態をモニターに映し出し、丁寧にわかりやすく説明するよう心がけていますが、それだけでは見極めるのが難しい症状の場合は、耳鼻咽喉科専用のCTを使います。一般のCTに比べて被ばく量も少なく、短時間でより精度の高い検査ができるため、他院からの紹介で当院でCTの検査を受ける患者さんもいらっしゃいます。CTは顔面や耳の立体構造を把握することができるため、副鼻腔炎や顔面骨骨折、中耳炎の確認に活用しています。

印象に残る患者とのエピソードはありますか?

耳鼻科の症状の中には、治療に難渋するものもありますが、丁寧に患者さんの訴えに耳を傾け、できるだけきめ細かに対応するよう心がけています。患者さんのつらい症状を「気のせい」などと否定するようなことは決してしません。つらい気持ちに寄り添いながら漢方を使って体質改善や症状の改善をめざしていくことも。最近、めまいや耳鳴りに関するセカンドオピニオンや、患者さんからの紹介でわざわざ遠方からご相談に来られる方が増えてきているのですが、もし来院をきっかけに、長年つらい思いをされてきた患者さんに喜んでいただけたりしたら、私も患者さんと同様に本当にうれしくなりますね。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

橋本晋一郎院長 野津田耳鼻咽喉科アレルギー科6

当院ではアレルギー性鼻炎の場合、薬による治療も行いますが、トリクロール酢酸という比較的強い酸で鼻の粘膜を焼く処置にも対応しています。また、睡眠時無呼吸症候群は、鼻や喉・扁桃との関わりが深いため、耳鼻咽喉科のほうが専門的に診ていける場合があります。他科で睡眠時無呼吸症候群の治療を受けていてなかなか改善しない場合や、ご家族の方のいびきがひどく心配な場合などは、耳鼻咽喉科にご相談いただければと思います。今後も患者さんの幅広いニーズに応え、より良い診療を提供できるよう、新しい機器や知識、新しい治療法について積極的に学び、今後も地域のかかりつけ医として、患者さんにとって最適な医療を提供していきたいと思います。

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