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杉浦 知範 院長の独自取材記事

杉浦内科クリニック

(豊田市/梅坪駅)

最終更新日:2022/12/19

杉浦知範院長 杉浦内科クリニック main

豊田市市木町にある「杉浦内科クリニック」は2022年6月に開院した。院長の杉浦知範先生は豊田市で生まれ育ち、名古屋市立大学医学部を卒業後、市中病院で勤務、大学病院に戻り、20年にわたり循環器科の専門家として経験を積んできた。心臓と血管のスペシャリストで、心血管疾患の研究にも注力し、特に血圧に関して研究してきたという。大学病院で経験してきたことを地域医療に生かしたいと開業した。また、大学病院では医療安全管理室で安全業務を担い、患者が安全で安心できる医療のあり方を学んだ。「患者さんには真摯に接し、しっかり説明をし、安全で安心できる医療を提供したい」と話す杉浦院長に、大学病院での経験、開業までのこと、クリニックについて聞いた。

(取材日2022年7月19日)

大学病院で経験したことを地域医療に生かす

大学病院で長く勤務されていたそうですね。

杉浦知範院長 杉浦内科クリニック1

名古屋市立大学医学部を卒業して、市中病院で働いた後、大学院に進学するために大学に戻り医学博士の学位を取得し、それ以降ずっと循環器内科の専門家として大学病院で勤務していました。大学病院の急性心臓疾患治療部という、心臓の集中治療室で副部長を務めていたことがあります。そこでは高度な医療を提供しているのですが、重症な心疾患の人が入院し、軽快して退院してもすぐに増悪したり、せっかく救急の現場で命を取り留めても、十分に回復できずに後遺症を残してしまう人たちをたくさん見てきました。早い段階から病気を見つけて、早く治療をする、あるいは病気になった人は再発しないようにしっかり管理することの重要性を強く認識しました。改善してもその後増悪を繰り返す人も多くみられ、その割合を減らすには適切な管理が必要だと痛感しました。

大学病院では研究にも力を注がれていたと聞きました。

大学では多くの患者さんから同意を得てデータを収集し、その解析を行いました。病気を発症した人、あるいは入院した人にはどんな背景があったか、どういう指標を使えば患者さんが悪くなるのを予測できるのか。また、健康診断を受診された多くの方を対象に、データを解析し、もともと健康な人でもどういった背景が病気の発症につながるのか、病気の予防にはどういったことが重要か、病気を予防するのに必要なことは何か、そういうことを研究していました。大きな集団のデータをまとめて解析すると、この中からどういう人が悪くなっていくのかなど、健康な人が悪くなっていく過程が見えてくるんですね。例えば、血圧の高い人は採取した検体を見ると、塩分摂取が年々増加する傾向があります。そういうことをしっかり本人に伝えて自覚を持っていただいた上で、しっかりと管理していくことが大事です。開業した今でも大学の研究員となり、研究を続けています。

生活習慣病はどのような人が注意すべきでしょうか?

杉浦知範院長 杉浦内科クリニック2

若くして生活習慣病を発症する人の多くは、それまでの生活環境が大きく影響しています。食生活もそうですし、運動習慣もそうですね。今はインターネット社会で長時間座ったまま仕事をしたり、ネットで買い物をしたり、さらにコロナ禍で余計に動かないという人が多いのではないでしょうか。定期的に健康診断を受けることは大切です。自分の血圧値、血糖値、コレステロール値はどれくらいなのか、こうした数値は健康のバロメーターとなりますので、自身で把握しておくと良いと思います。わかりにくい場合には、健診のデータを医療機関にお持ちいただければサポートしていただけると思います。これまで難治性の生活習慣病を診療してきた経験から、なるべく早い段階で悪くならないように医療介入して、早めに治療することの重要性を感じています。血圧は加齢とともに上昇するというデータがありますので、一家に1台は、血圧計を用意しておくこともお勧めします。

生活習慣病は適切な管理で長寿につながる

生活習慣病を悪化させないためにはどうしたらいいですか?

杉浦知範院長 杉浦内科クリニック3

生活習慣の改善に加えて、必要に応じて薬をしっかり使用して、適切に管理することです。薬を仕方なく飲むという考えもありますが、逆に、薬を使ってコントロールすれば今よりも悪くならない状態を維持することも望めます。現代社会においてバランスの良い食生活や運動を生涯にわたって継続していくことは、現実問題として困難なので、適宜薬に頼って、健康に近い状態を維持することが肝要です。「薬を服用して管理しなければならない状態」を放置し、薬を飲むのを拒んでいては、結局病気の発症を早めることにつながります。やはり必要に応じて薬を使用して適切に管理することが、長寿につながると私は考えます。

医師を志した理由、開業したいきさつを教えてください。

成長するにつれて、身近な人が大きな病気をして、病気の怖さなどを感じるようになり、健康のありがたさを実感するようになりました。そこで、職業としてこういった病気や健康に関わるような仕事に就けたらいいなと思い、医師を志すようになりました。大学病院で勤務して、もともとは開業を予定したわけではなかったのですが、大学病院に同門の先生が入院され、クリニックの閉院を考えているということで継承のお話をいただきました。大学病院では、それなりに充実していましたが、勤務年数が長くなるにつれ、管理的な業務の割合が増加し、診療の現場からは少し遠ざかっていることに一抹の寂しさを感じていました。そこで熟慮した結果、医師を志した原点に帰り、生まれ育った土地で医療をもう一度見つめ直してやっていこうと決断しました。ちょうど大学を卒業して25年、そのうち20年間以上は大学中心で働き、そろそろひと区切りした時期とも考えました。

どういうクリニックにしたいとお考えですか?

杉浦知範院長 杉浦内科クリニック4

理念があります。1つ目は「地域の皆さんに信頼されて、困った人に寄り添う医療をしたい、地域の方々の健康をサポートしていきたい」。2つ目は「大学で学んできたことを還元して、地域医療の向上に貢献したい、地域の方たちには健康を維持して長生きしてほしい」。3つ目は、「大学でやってきた医療安全業務を生かし、安全で安心できる医療を提供していきたい」。この3点を理念としており、クリニックの入り口にも掲げています。

徹底した説明で安心安全の医療提供に努める

大学病院での医療安全業務とは具体的にどういうことですか?

杉浦知範院長 杉浦内科クリニック5

大学病院時代、医療安全管理室で医療の安全業務に携わっていました。大学病院のような高度な医療を提供する施設においても、医療者と患者さんとの意思疎通が十分ではないことによるトラブルがたくさんありました。今は病院側も配慮して、従来からいわれた医療ミスとか医療過誤という事例はとても少ないんですね。それよりも、手術の前に医師の考えた説明内容と、患者さんの受け取り方が合わないというケースや、手術をしても納得されない患者さんが結構いらっしゃるんです。医師が考えている治り方と、患者さんの受け取り方が違う。そういうことは日常茶飯事で、「説明した、しない」ということになってくるんですよね。徹底した説明と、またその場で説明できないことは文書などで明示して、患者さんが納得した上で次のステップに進む、こうしたことを徹底していきたいです。

どんなかかりつけ医でありたいですか?

3つの理念を大切にしながら、自分にできる限りの診療を行いたいと考えています。病気にはわからないこともたくさんありますが、患者さんの悩みに対して、たとえそれが自分の専門分野でなくても「あなたはここを治療したほうがいいので、こういったところに行ったらいいですよ」と的確にアドバイスできる医師でありたいです。また、当クリニックのスタッフにも3つの理念について、共感して働いてほしいと伝えています。スタッフは全員、前のクリニックから引き継いでいますので、むしろ私が教えられることも多く、いつもサポートしてもらっていますね。

最後に読者にメッセージをお願いします。

杉浦知範院長 杉浦内科クリニック6

循環器内科は、病気を発症する前、悪くなったとき、さらに病気が回復した後とずっと付き合っていく、そういう領域だと思います。心臓や血管の病気というのは隠れた生活習慣病を背景に進行するので、早い段階で発見して適切に管理し、重篤な病気に進展しないように介入していく。あるいは病気になった後もしっかり治療を管理して、再発しないようにする。そういったことのお手伝いをしていきたいですね。

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