就寝中の角膜矯正で視力補正を
オルソケラトロジーによる近視治療
日暮里眼科クリニック鹿児島天文館院
(鹿児島市/天文館通駅)
最終更新日:2022/10/13
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- 自由診療
子どもの近視は放置すると進行してしまう恐れがあるため、6歳で行われる就学前健診で近視の有無や程度を把握し、早めに治療することが大切とされる。そんな中注目されているのが、寝ている間に特殊なレンズを装着して角膜矯正で視力補正を図るオルソケラトロジーだ。そこで今回、鹿児島でまだ認知度の低いオルソケラトロジーの普及をめざす「日暮里眼科クリニック鹿児島天文館院」の冨永隆志理事長に、オルソケラトロジーについて、そして治療の流れについて話を聞いた。
(取材日2022年7月12日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qオルソケラトロジーとは、どのような治療法なのですか?
-
A
近視や遠視は、「眼軸長」という角膜から網膜までの距離によってその度合いが決まります。視力に問題がない人の多くは「正視」という状態で、正視より眼軸長が長い人を「近視」、短い人を「遠視」といいます。オルソケラトロジーは特殊なコンタクトレンズを使って角膜の形を矯正、眼軸長を押し込んで短くし正視に近づけていくもので、近視抑制にも応用が期待され研究が進められています。レンズの装着は就寝時のみで、レンズを外してもしばらく角膜の形が矯正された状態が期待できますので、日中は眼鏡やコンタクトレンズをつけずに裸眼で生活できるのがメリットです。ただしレンズの装着を止めると元に戻るため、継続して続ける必要があります。
- Q対象年齢、治療適応の条件、費用について教えてください。
-
A
対象年齢は一般に小学生頃からで、当院では6歳から提供していますが、この治療法は目に治療用レンズを入れることから、当院では安全面を第一に考え治療を行っています。まず検査を行って適応が認められれば治療開始となります。費用については自由診療扱いですが、医療費控除の対象となっています。治療用レンズは問題がなければ2〜3年使用することが可能。花粉症シーズンで目がかゆい場合はいったん治療をお休みし、治まり次第再開となります。
- Qオルソケラトロジーはいつまで続けたらいいのでしょうか?
-
A
成長期におけるお子さまの近視進行の観点から考え、大体20歳ぐらいまでを1つの目安としています。治療をやめると視力は戻ってしまうので、その後はその方のライフスタイルに合わせ、コンタクトを選ばれるなど自由です。注意点としては、40歳を過ぎてきたら老眼が入ってくること。視力が良すぎると老眼を自覚しやすい、というデメリットもあります。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1初回診察
-
まず近視のメカニズムをわかりやすく説明。オルソケラトロジーとはどのような治療なのか、その理論をメリットデメリットを含め、子どもと保護者一緒に説明を行っている。
- 2適応検査を受ける
-
小学生以下は仮性近視の可能性があるので、必要に応じて調節を麻痺させるための点眼薬を使ってしっかりと近視の度合いを検査。中学生以上は、一般の適応検査の結果によりテストレンズが製作される。
- 3テストレンズを装着する
-
1〜2週間の間テストレンズを着けて生活し、後日受診してあらためて検査を行う。裸眼視力などが確認され、結果が思わしくない場合はテストレンズの調整が行われる。
- 4治療スタート
-
テストレンズの装用で納得し、治療継続を希望した場合は本レンズでの治療を開始する。自宅では就寝前にレンズを装用し、朝起きたら外してレンズケアを行う。特に小さな子どもの場合は、保護者と一緒に管理、ケアするよう勧めている。
- 53ヵ月おきに検査をする
-
オルソケラトロジーレンズでの治療開始後、初回は1ヵ月後、その後は3ヵ月ごとに検査を受ける。アレルギー症状が出ていないか、目に傷がついていないかがチェックされ、異常があればすぐに治療を受ける。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジーによる近視矯正/15万円(半年間の検査代含む)、レンズの交換/片眼4万円 ※オルソケラトロジーは、眼鏡やコンタクトレンズのような視力矯正ではなく治療のため、医療費控除申請の対象となる