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目の奥や眉毛の上、眉間に
痛みを感じた時の副鼻腔炎治療

黒田耳鼻咽喉科日岡医院

(加古川市/日岡駅)

最終更新日:2023/12/11

黒田耳鼻咽喉科日岡医院 目の奥や眉毛の上、眉間に 痛みを感じた時の副鼻腔炎治療 黒田耳鼻咽喉科日岡医院 目の奥や眉毛の上、眉間に 痛みを感じた時の副鼻腔炎治療
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目の奥が痛い場合、一般的には眼科や内科を受診する人が多いだろう。それが副鼻腔炎から来る症状だとは気づかないことのほうが多いと思うが、副鼻腔炎には、目の奥、目の下、眉間が痛くなったり、咳、頭痛、発熱などの症状を伴うこともあるという。関西医科大学附属病院や医療法人医仁会武田総合病院などで研鑚を積み、2022年に開業した「黒田耳鼻咽喉科日岡医院」の黒田一慶(かずみち)院長によれば、「頭痛でも副鼻腔炎の場合は、後頭部から頭頂部にかけて痛くなることが多いですね」という。他にも、上の歯の親知らずが原因となる副鼻腔炎もあるそうだ。鼻水以外にもさまざまな症状を引き起こす副鼻腔炎について、黒田院長に詳しく聞いた。

(取材日2023年11月24日)

副鼻腔にたまった鼻水が炎症を起こし、鼻周囲の器官にさまざまな影響を及ぼす副鼻腔炎

Q副鼻腔炎とはどのような病気ですか?
A
黒田耳鼻咽喉科日岡医院 患者の声を聴き、状態に合わせた治療を提供してくれる

▲患者の声を聴き、状態に合わせた治療を提供してくれる

鼻の周りには、「副鼻腔」という顔面骨の空洞がたくさんあるのですが、そこに鼻水がたまって炎症を起こすことが、副鼻腔炎です。鼻風邪から悪化した軽い副鼻腔炎から、手術が必要な重症のものまであります。軽症であれば、鼻詰まりや咳、目の下の頬骨の辺り、眉毛の上、眉間の痛み、重症の場合は目の奥の痛みをはじめ、発熱や頭痛などさまざまな症状を伴います。症状の持続期間によって急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎に分けられていますが、急性副鼻腔炎をしっかりと治療せずに放置すると慢性副鼻腔炎に移行してしまうので、注意が必要です。

Q患者さんからはどのような相談が多いですか?
A
黒田耳鼻咽喉科日岡医院 専門性の高い治療から一般的な耳鼻科の治療まで幅広く対応する

▲専門性の高い治療から一般的な耳鼻科の治療まで幅広く対応する

軽症の患者さんは鼻詰まりを訴えることが多く、他には、咳が出る、鼻水が喉に流れて夜も眠れない、声枯れがする、熱が出たなどがあります。発熱に関しては、インフルエンザなどの場合は高熱が続きますが、1日だけ熱が出たとか、出ても高くないという人が多い印象ですね。また、耳が詰まる、耳に水が入ったような感覚がある、などの耳の症状を訴える患者さんもいます。この場合、鼻詰まりの影響により耳の中の換気がうまくいっていないので、ひどくなれば中耳炎にもつながります。上の奥歯の神経を抜いた後の歯痛がある場合は、上顎洞が急性副鼻腔炎になっていることもあります。鼻腔に近い耳や目、歯、頭などにも影響を及ぼすということですね。

Qどんな治療をするのですか?
A
黒田耳鼻咽喉科日岡医院 まずは鼻を通すことが最優先だという

▲まずは鼻を通すことが最優先だという

鼻風邪からの悪化の場合は急性副鼻腔炎と診断し、ファイバースコープで膿が出ているかどうかを確認します。主な治療法は抗生剤の投与ですが、自分が持ってる免疫だけで改善が見込めることもありますから、患者さんの症状の度合いやつらさを加味しながら治療法を決めます。目の痛みや頭痛などの症状があれば抗菌薬の点滴などで早急に処置します。CT検査を使えば、どの鼻腔にどれくらいの膿がたまっているかを確認することができるので、重症が疑われる場合には、CTで重症度を確認して必要であれば大きな病院を紹介。目のかすみなどは、放って置くと目の視力が落ちることもあるので、病院での手術や入院して抗菌薬点滴が必要な場合もあります。

Q副鼻腔炎の治療を行う際に心がけていることはありますか?
A
黒田耳鼻咽喉科日岡医院 診察室。検査機器が充実

▲診察室。検査機器が充実

私の診療経験測からみて副鼻腔炎には先に挙げたようなさまざまな症状があるので、他の病気との見極めに注意しながら診察するようにしています。中でも咳が出る方は多く、副鼻腔気管支症候群といって副鼻腔炎があることで喘息のような症状を起こしてしまうことが多くあります。下気道にまで炎症を起こして、鼻水が治まっても咳が出るんですね。ですから、喘息の既往があるか、鼻風邪の後に長引く咳を経験したことがあるか、などの既往歴を確認して、咳が出る前に早めに下気道にも対応していくことを心がけています。また、睡眠不足や疲れがたまっていて免疫力が落ちている人も慢性化しやすいので、状態に注意しながら治療していきます。

Qどのタイミングでの来院が良いかを教えてください。
A
黒田耳鼻咽喉科日岡医院 副鼻腔炎ついて詳しく解説してくれる黒田院長

▲副鼻腔炎ついて詳しく解説してくれる黒田院長

ウイルス感染から始まり、2~3日で細菌感染をして、そこから副鼻腔炎に進展していくことが一般的です。黄色っぽい鼻水が3日から1週間も続いているようであれば、副鼻腔炎になっている可能性があります。目や眉毛の上、目の下、眉間の痛みなど目の周りの症状がある場合は、それだけ炎症が広がっているということなので、可能性はもっと高いでしょう。鼻水、咳、声枯れの3つの症状がそろっている方は、副鼻腔炎の可能性が高いと思いますので、耳鼻咽喉科を受診してみてください。

ドクターからのメッセージ

黒田 一慶院長

アレルギー性鼻炎の人や鼻腔がもともと狭い人は鼻詰まりになりやすいので、副鼻腔炎に注意が必要です。アレルギー性鼻炎に伴って粘膜が腫れますから、鼻の環境が悪化していることで細菌感染を起こしやすくなるんですね。鼻水が治まったからといって1週間で治療をやめてしまったりする方も多いのですが、まだ炎症は治まっていないので、結局、悪化して再来院するというパターンになりがちです。1ヵ月を治療の目安と考えて、しっかりと完治をめざすことが大切ですね。今回挙げた症状は同時に表れることはほとんどありませんが、咳だけや目の痛みだけの場合もありますから、何か思い当たる症状があれば、遠慮なく受診してください。

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