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田平 達則 理事長の独自取材記事

たびらウイメンズクリニック

(鹿児島市/谷山駅)

最終更新日:2023/02/22

田平達則理事長 たびらウイメンズクリニック main

谷山地区で、2022年10月に開業した「たびらウイメンズクリニック」。理事長の田平達則先生は、生まれも育ちも鹿児島で、地元をこよなく愛する産婦人科医だ。10年間在籍したという鹿児島市立病院で数多くの分娩を経験しており、無痛分娩やコロナ禍で減少したといわれる立ち会い出産にも対応している。また、女性のヘルスケアについても学んできており、婦人科疾患の治療や手術、一般不妊治療、更年期障害、月経トラブルへの対応なども行っている。豊富な知見を生かし、「地域の女性たちの一生のかかりつけ医になりたいですね」と語る田平先生に、クリニックの特徴や強みなどたっぷりと話を聞いた。

(取材日2022年5月18日/情報更新日2022年10月1日)

お産を中心に、女性の一生をケアするクリニック

クリニックの特徴を教えていただけますか?

田平達則理事長 たびらウイメンズクリニック1

産科と婦人科を設置し、「安心安全なお産」を前提に、一生の思い出に残るようなお産を提供できるクリニックをめざしています。医師は僕と、僕の先輩でもある堂園先生の2人でスタート。建物は1階が外来で、2階にナースステーション、すべての個室、分娩室、手術室を集めています。15床のベッドは全室個室で妊婦さんにリラックスして過ごしていただける空間になっています。新生児用の布団カバーやシーツは特注。実は、僕の母親がデザイナーをしていて、開院に合わせて作ってくれました。上質なコットンやガーゼ生地を使っているので肌触りが良いんですよ。また、おいしい食事は、無農薬野菜やこだわり食材をシェフが調理。感染症対策も徹底しており、PCR検査機器を導入することで、迅速な検査が可能に。さらに、細菌やウイルス感染、カビなどの予防のため、外調機(外気処理空調機)という機器やオゾン発生器を設置し、館内の空気を常に清潔に保ちます。

どんな診療を行うのですか?

僕は、産婦人科の中でも周産期分野と言って、お産、帝王切開、胎児エコー、母体救命などが専門領域です。女性のヘルスケアについても学んできましたので、婦人科良性疾患の治療や手術、婦人科がん検診、ピル処方などを含めた月経困難症や月経移動への対応、一般不妊治療、性感染症治療、更年期障害への対応なども行います。また、希望される方には内容を説明し納得いただいた上で、無痛分娩にも対応。お産が中心ではありますが、地域のかかりつけ医として、思春期の頃の月経の悩みから、年齢を重ねた更年期の悩みまで、女性の一生を診られるクリニックをめざしています。

お産では、立ち合い出産もできるそうですね。

田平達則理事長 たびらウイメンズクリニック2

コロナ禍でも感染対策を十分に行った上で、ご家族の立ち会い出産を行います。妊婦さんのご主人が立ち会えない場合、例えばお母さんを連れてきてくださいとお願いします。お産って5分後、10分後には状況ががらりと変わることがあって、急に処置が必要な分娩や帝王切開が必要になることもあったりします。陣痛で痛がっている妊婦さんにきちんとした説明をするのは難しいですから、立ち会いのご家族にお話をして納得していただいた上で対処します。また、希望があれば動画の撮影にも対応し、おじいちゃん、おばあちゃんにもお孫さんの誕生の瞬間をお見せできるようにしたいですね。

わかりやすい説明で、信頼してもらえるクリニックに

そもそも、田平先生が産婦人科の道を選んだのはなぜですか。

田平達則理事長 たびらウイメンズクリニック3

鹿児島大学の学生時代に、病棟研修で分娩に立ち会える機会がありました。お産の見学は妊婦さんの了承が必要なので、研修期間中に一度も立ち会うことができないということも少なくないんです。僕たちは男子学生だけの班だったのですが、妊婦さんが許可してくださいました。高血圧をお持ちの妊婦さんだったので、心配だったのですが、無事に赤ちゃんが生まれました。その時の感動がきっかけで、学問として産婦人科に興味が湧いたんですね。その時は、全国的に他の科と比べると産婦人科の志望者が減少している状況。その上、夜間も対応しなければならないお産を扱う医師はさらに少ないというデータもありましたが、分娩に立ち会えた機会もあり、産婦人科医になろうと決めました。

鹿児島大学医学部卒業後は、どのようにキャリアを重ねていったのでしょうか。

鹿児島医療センターで初期研修を修了し、鹿児島市立病院産婦人科に入職しました。産婦人科学の中でもお産を専門に働いていきたいと考えていましたし、鹿児島市立病院産婦人科は周産期医療の分野では全国的にも知られている施設でしたので、入職しました。途中、いまきいれ総合病院産婦人科でも8ヵ月間学ばせていただこともあり、トータルで10年在籍しました。毎日とても多忙でしたが、さまざまな経験を積むことができ、産婦人科医としての自分を大きく育ててもらえたと思っています。その後、妻の叔父が院長を務める竹内レディースクリニックに入職し、不妊治療を学びました。母体保護法指定医であるとともに、日本産科婦人科学会産婦人科専門医の資格を保有し、周産期の母体や胎児などについての専門知識も習得しています。

田平先生が診療の際に心がけていることは何でしょうか。

田平達則理事長 たびらウイメンズクリニック4

妊婦さんや患者さんにきちんとご説明することです。リスクも包み隠さずお話しし、患者さんやご家族が理解しやすいよう、なるべく専門用語は使わずわかりやすく伝えることを心がけています。会話の際も患者さんに対して威圧的にならないよう、常に同じ目線で、優しく寄り添いながら説明することを肝に銘じていますね。地域の住民から信頼されるクリニックをめざすために不可欠なことだと思いますので、僕だけでなく、スタッフ全員でその点は意思統一を図っています。

施設を通じて、地域の活性化にも貢献したい

谷山地区での開業を決めた理由は何でしょうか。

田平達則理事長 たびらウイメンズクリニック5

谷山地区は、生産年齢人口の割合が約68%と比較的若いファミリー層が多い地域です。再開発も進められており、これからも若い人が増えてお産の件数も増えていくと見込まれています。でもその一方で、分娩を取り扱う施設はあまりないのが現状なんです。僕が谷山に近い宇宿出身ということもありましたし、少しでも谷山とその周辺地域の女性や妊婦さんたちの手助けできればと思い、この地を選びました。

今後の展望を教えてください。

地域の皆さんから信頼していただけるクリニックをめざすことが第一ですね。そのためには、ガイドラインに従った医療を提供すると同時に、日頃から先進の知識を取り入れておくことが欠かせません。また、スタッフ一人ひとりが責任感を持って職務を全うできるよう、働きやすい職場環境の整備としっかりした指導を行っています。定期的に院内研修会を開くことで人材の育成も進めていきたいと考えています。お産は本当に何があるかわかりませんから、患者さんへの接遇だけでなく、僕も含めたスタッフのレベルアップも、常に歩みを止めないようにしようと思っていますね。

読者の皆さんに一言お願いします。

田平達則理事長 たびらウイメンズクリニック6

周産期の専門家としての経験を積み、2022年10月、自分のクリニックを開きました。対応困難な疾病や、緊急疾患などにも対応していきますが、これまでのつながりから鹿児島市立病院や鹿児島大学病院をはじめとする周辺の病院や医師たちと連携を取りながら、地域の女性の皆さんの一生のかかりつけ医になれるよう努力していきます。また、僕の妻は別のクリニックに勤務する産婦人科医師で、不妊治療などを行う生殖医療を学ぶ医師でもあります。妻からも女性医師の立場のアドバイスをもらいながら、妊婦さんや患者さんの健康、命を守る存在として地元に貢献していきたいと思っていますので、皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。

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