迷ったときや高齢者こそ総合内科へ
かかりつけ医として頼れる存在
桜ヶ丘クリニック
(伊丹市/伊丹駅)
最終更新日:2022/07/11
![桜ヶ丘クリニック 迷ったときや高齢者こそ総合内科へ かかりつけ医として頼れる存在](https://prod-df-public.s3.amazonaws.com/uploads/doctormt/img_title_url/7843/main.jpg)
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- 保険診療
「桜ヶ丘クリニック」の田中紀浩院長はこれまで、地域基幹病院の総合内科や内科救急で日夜多くの患者と向き合ってきた。さらに腎臓内科や透析室での診療経験も豊富で、急性・慢性、あるいは臓器や専門にとらわれず、内科疾患全般に対応できることが強みだ。開業にあたっても「総合内科、腎臓内科の診療所」を掲げ、地域医療の最前線で総合内科の診療を展開し、患者の幸せな人生を支え続けたいと語る。ところで総合内科は、規模の大きな病院では目にする機会も増えているものの、受診したことのある人はそれほど多くはないだろう。そこで、総合内科とはどのような役割を持ち、どのような症状を診てもらえるのか、さらに総合内科に対応するクリニックををかかりつけにするメリットについて、田中院長に詳しく教えてもらった。
(取材日2022年6月6日)
目次
早期発見と適切な診断から最適な治療をめざす。現在と未来の幸せのために、患者のすべてを診る「総合内科」
- Q総合内科は、どのようなことに対応するのでしょう?
-
A
▲田中院長は内科疾患全般の診療で数々の経験を積んでいる
内科疾患全般に対応が可能です。内科の医師は、内科疾患全般に対応した上で循環器、消化器、呼吸器といった専門性も発揮するのが本来の姿だと思います。ただ医療の進歩に伴い、一人の医師が内科全般を把握するのは容易ではなく、また今は患者さんも専門性を求めがちです。しかしそれでは専門外のことは診ない、対応できないという医療にもなりやすいと思うんです。患者さんの多くが高齢である今、お一人が複数の病気をもっていることは珍しくありません。そこで当院では、内科疾患全般に詳しい医師が総合内科として症状や経過から複数の疾患を想定し、検査などで除外診断を行って原因疾患を特定し、必要な治療へとつなげています。
- Q実際には、どのような患者さんが受診されるのでしょうか。
-
A
▲1つの症状だけでなく、総合内科として全身の健康状態までを診る
熱やだるさ、胸痛、咳などの症状が続き診断がついていない患者さんや、症状が複数であったり漠然としていてどの科を受診すればよいのかわかりにくい患者さんが多いですね。他院からの紹介も多いです。また、いったんは診断がついているものの疑問を感じた患者さんが、セカンドオピニオンを望んで来られることもあります。治療では、例えば糖尿病、腎障害、肝硬変、胃がん、さらにご高齢であればここに骨折や認知症が加わるなど、複数の病気を同時にもつ患者さんにも対応しています。各疾患の重症度や今後の見通し、さらに治療への要望など、患者さんの病気と人の全体像を把握して、優先順位や必要性を見極めながら治療を進めます。
- Q総合内科に対応する医師をかかりつけにするメリットは?
-
A
▲「桜ヶ丘クリニック」では早期発見・治療にこだわり抜く
原因不明の症状や複数の病気をもつ患者さんと向き合うことも多いので、それ以前の診断や医師が陥りがちな思い込みを排除し、曇りのない目で診察をして必要な検査は省略せず行い、正しい診断と必要な治療が提供できるよう努めています。過去に勤務した救急の現場では、複数の医療機関もしくは医師の診察を受けるものの、結果として適した医療を受けられていない方にも出会いました。その時に、1人の医師が総合内科的な考え方で患者さんを診る必要性を感じたのです。地域のクリニックであれば患者さんの生活をより具体的に理解できますし、定期的な健康診断なども総合内科の手法で検討して、新たな病気も見逃さず早期に発見したいと考えています。
- Qより専門的な治療が必要になった場合には、どうなるのですか?
-
A
▲病診連携・診診連携のネットワークも豊富だ
特にご高齢の患者さんは移動の負担も大きいので、私自身はこれまでの経験を生かして可能な段階まではここで治療をしたいと考えており、そのためにCTも導入しています。もちろん、病気の種類や重症度などで明らかに私が診るべきでないものもありますし、急変が予想される場合、月曜日と週末とでは救急搬送の受け入れ体制が違うことなども考慮すべきです。医学的な、あるいは病院側の事情に合わせた適切な紹介のタイミングや紹介先については、救急診療の経験から熟知しています。伊丹市内や阪神間には信頼できる地域中核病院がそろっていますので連携を深めていきたいですし、退院後の管理や経過観察は、またこちらで引き受けることが可能です。
- Q腎臓内科に関しては、専門的な視点からの診療も行うそうですね。
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A
▲腎臓内科の専門家として専門的な視点も怠らない
腎臓は目立たない臓器で、慢性腎臓病(CKD)と診断されてからも腎機能は徐々に低下して慢性腎不全に至り、10年を過ぎた頃から透析が必要になることが多いです。CKDはすぐ生死に関わるわけではないので、治療が後回しにされがちです。しかし現在、透析が必要になる方は急増しており、QOLにおいても医療経済の面でも大きな課題になっています。特有の経過を理解している腎臓内科の医師が治療をリードして、透析を回避しなければなりません。今、腎機能に関しては薬の開発も進み、早くに治療を始められれば透析開始を遅らせることもめざせます。10年後、20年後の未来を展望しながら、今できる治療に地道に取り組むことが大切です。