虫歯や歯周病の早期発見に大切
必ず通いたい定期メンテナンス
手賀の杜歯科医院
(柏市/柏駅)
最終更新日:2023/11/14


- 保険診療
予防歯科という言葉を多く耳にするようになってきた昨今。ただ、歯科は怖そう、痛そうというイメージが強く、たとえ定期メンテナンスでも受診を躊躇する人も多いだろう。予防に力を入れている「手賀の杜歯科医院」の義隆伸之院長は「定期メンテナンスに通うことで、初期の虫歯の発見につなげられるとともに、治療の適切な時期を判断することができます。また、プロの手によるクリーニングは歯周病予防にも有用です」と話す。同院では、一人ひとりの口の状態に合う歯ブラシの選び方や歯磨きの仕方なども丁寧に指導している。定期メンテナンスの重要性やその具体的な内容などについて話を聞いた。
(取材日2023年9月1日)
目次
虫歯治療の適切な時期を判断でき、心身の負担の軽減にもつながる
- Q定期メンテナンスの重要性について教えてください。
-
A
▲定期メンテナンスは歯周病の予防に有用だという
成人の場合は虫歯の進行が遅いため、ごく初期の段階ではあえて治療をせず経過観察したほうが良いと考えられています。というのも、ごく初期で治療をしようとすると虫歯以外の部分を多く削らなくてはならず、歯へのダメージが大きくなるからです。定期的なメンテナンスによって経過観察を行えば、虫歯の進行具合を確認できますし、治療を行う最も適切なタイミングを判断して、歯へのダメージを最小限に抑えることが期待できます。また、定期メンテナンスでは、歯や歯茎の奥にたまった歯石を除去しますので、歯周病の予防としても有用です。
- Q具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
-
A
▲正しい歯磨きの仕方を丁寧に指導
虫歯のチェックをするとともに、歯周ポケットの深さや歯茎からの出血の有無、歯のぐらつきの有無など歯周病の検査をします。また染め出し液によって汚れのつき具合や磨き残しを確認します。この染め出しによってその人の歯磨きの癖やうまく磨けない箇所がわかるので、鏡で実際に患者さんに見てもらいます。その後、歯に付着している歯垢や歯石の除去、歯茎の中の歯石の除去を行って口腔内をきれいにします。さらに染め出し検査の結果に即して、歯磨きの仕方や歯の状態に合う歯ブラシの選び方についても丁寧に指導しています。
- Qどのくらいの頻度で通院すれば良いのでしょうか。
-
A
▲通院しやすい環境づくりに注力している
通う頻度はその人の口腔状態によって異なります。歯石がつきやすい人なら3ヵ月に1回程度、さほどつきにくい人なら4ヵ月に1回、セルフケアがきちんとできていて歯茎の状態が良好な人なら半年に1回などさまざまです。歯石のつき方や歯茎の状態によって歯科衛生士が定期メンテナンスの計画を立てていきます。当院では次のメンテナンスの予定が近づくと、はがきなどでご連絡していますので、必ず受診していただきたいと思います。歯垢や歯石はどんな人でもつきますし、歯石は一度ついたら自分の手では除去できませんので歯科医院でのケアが必要です。
- Q家庭でのセルフケアで気をつけることはありますか?
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A
▲将来の歯の健康につながる治療を提供する
歯磨き粉の選び方に気をつけてほしいですね。今は複数の作用をうたっている歯磨き粉もありますが、それよりも一つの作用に特化した歯磨き粉を選んだほうが良いでしょう。というのも、例えば「歯を白くする」と「知覚過敏を防ぐ」とでは相矛盾する作用です。白くすることは歯の研磨であり、研磨すれば知覚過敏が起きやすくなります。選び方としては、高齢になると免疫力が低下して歯周病が進行しやすくなりますので、普段は歯周病予防をメインにした歯磨き粉を使い、歯の着色が気になるのであれば、たまに着色汚れに特化した歯磨き粉を使うと良いでしょう。朝と夜、あるいは自宅と職場というように、歯磨き粉を使い分けるのもお勧めです。
- Qほかに患者さんに意識してほしいことはありますか?
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A
▲患者一人ひとりに合った適切な予防法を提案している
歯ブラシがご自身の口に合っているかどうか、という点も意識してほしいですね。歯ブラシの大きさ、型、硬さなど、何が最も適しているのかご自身ではよくわからず、何となく選んでいる人も多いでしょう。そういったことも当院では判断でき、お一人お一人に即した歯ブラシを提案し、磨き方まで指導しています。また、ご自宅のケアでは、歯磨きに加えてデンタルフロスも使って歯と歯の間も清掃するようにしましょう。その場合、Y字型のデンタルフロスが奥歯まで入りやすいです。